• 9 年前
平凡な小学生の少年が天才囲碁棋士の霊に取り憑かれたことで囲碁の世界に巻き込まれ、「神の一手」を目指す姿を描く作品。日本国外でも出版され韓国では『ゴースト囲碁王』、中国では『棋魂』というタイトルである[注 2]。その他、タイ、シンガポール、フランス、アメリカなど、数多くの国、言語で翻訳されている。

少年漫画としては異色の囲碁漫画だったが、話の主軸は少年の成長であり[2]、緻密で繊細な作画と熟考されたストーリーで人気を博した。

以前までは年配の愛好家が主だった囲碁を小学生・中学生を中心に浸透させ、囲碁ブームを引き起こした。中には1989年(平成元年)生まれの関達也二段のように、この作品をきっかけに囲碁を始め、プロ棋士になった者もいる[3]。本作は日本棋院が全面バックアップをしており、作中にも棋院内部や関連施設、イベントなどが登場している。連載開始時に「世界初」と銘打たれるほど囲碁漫画は珍しいジャンルだった。囲碁漫画は地味になりがちなこと、また動きが碁石を置くだけ等で単調になりがちなことから[4]、青年誌を含めても皆無に近く少年誌での連載はこれが初めてだった。結果的に作品が成功したため、棋院自身も『ヒカルの碁』にちなんだイベントを数多く行った。

また、先述のように日本国外でも翻訳刊行され、少年少女の囲碁ファンを増やす効果を呼んでいる。

本作は二部構成に分かれており、主人公ヒカルと佐為の出会いやアキラとのライバル関係を描いた第一部「佐為編」、その後のヒカルの活躍を描いた第二部「北斗杯編」となっている。この間に一時中断があり、定期的に「番外編」と銘打たれた30ページほどの読切が6話掲載された。

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While exploring his grandfather's shed, Hikaru stumbles across a Go board haunted by the spirit of Fujiwara-no-Sai, a Go player from the Heian era. Sai wishes to play Go again, having not been able to since the late Edo period, when his ghost appeared to Honinbo Shusaku, a top Go player of that period. Sai's greatest desire is to attain the Kami no Itte (神の一手?, "Divine Move") – a perfect move. Because Hikaru is apparently the only person who can perceive him, Sai inhabits a part of Hikaru's mind as a separate personality, coexisting, although not always comfortably, with the young boy.

Urged by Sai, Hikaru begins playing Go despite an initial lack of interest in the game. He begins by simply executing the moves Sai dictates to him, but Sai tells him to try to understand each move. In a Go salon, Hikaru defeats Akira Toya twice, a boy his age who plays Go at professional level, by following Sai's instruction. Akira subsequently begins a quest to discover the source of Hikaru's strength, an obsession which will come to dominate his life.