レオナルド・ダビンチの没後500年。世界各地で、彼をめぐる新発見が相次いでいる。新技術を使い、歴史の中で埋もれてしまったダビンチの油絵を探すプロジェクトを追う。
2年前、ある収集家がパリの修復アトリエに一枚の油絵を託した。作業に取り掛かった熟練の修復師は腰を抜かした。「これはダビンチの油絵に違いない」と直感したのだ。もしそうなら、現在20点にも満たないと思われる桁外れに貴重なダビンチの油絵に、もう一枚が加わる世紀の大発見になる。そこでダビンチの作品を最も多く所蔵するルーブル美術館を始め、欧州の専門家が最新科学技術を駆使する徹底調査が極秘裏に始まった。