• 4 年前
12月25日から始まるフィギュアスケートの国内最高の戦いである「全日本フィギュアスケート選手権」(以下「全日本フィギュア」)。

今シーズンは、各選手が新型コロナウイルスの影響で海外遠征に行けず、練習も思うようにできない異例のシーズンとなった。

未曾有の事態が起きた今年、軒並み大会が中止となり、羽生結弦、宇野昌磨、紀平梨花らは、この「全日本フィギュア」が今季初の試合となる。

この大会で日本代表の座をつかんだ者が、来年3月に行われる「世界選手権」に挑み、北京オリンピックの代表枠を争うことになる。

2022年にも繋がる貴重な大会で、ショートプログラム・フリースケーティングとも新演目で臨む羽生結弦選手に話を聞いた。

約10カ月ぶりの実戦となる羽生結弦選手。

現在のコロナ禍で全日本フィギュアに出場することについては、「率直に言えば“出たい”という気持ちよりも、“リスク”の方が自分の中では大きいと思っています」と正直な思いを語る。

「「自分が大会に出たい』という気持ちとか、『自分が試合に出場して演技したい』とか、『みなさんの前でどうしたい』ということよりも、まずは自分が感染拡大のきっかけにならないように、そして自分自身も感染しないように気をつける」

さらに、「いま様々な地域で医療が大変なことになっていたり、もちろん財政が大変なこともニュースとかでよく目にしているのでわかるんですけど、いま最前線で頑張っていらっしゃる方に負担をかけないようにするのが、多分一番大切なことだと自分の中では思っています」と続けた。

だからこそ、今回の全日本フィギュアに強い思いを持っている。

「こういう決断をしたからこそ、責任を持ってしっかりといい演技をするべきだなと思っています」

これまで全日本選手権では、様々なプログラムで魅了してきた羽生結弦。

今シーズン初戦はショート・フリーともに全く新しい「新プログラム」で挑む。

そのプログラムは「ジャンプも配置とか、スピンの配置とか、そういう流れ以外はほぼ全部自分が決めてるといっても過言ではないプログラム」だ。

「曲名は見ていただいての楽しみにしたいかなと思っていて」と話しつつ、平昌五輪で金メダルを獲得した楽曲と比較し、「やはりSEIMEIとバラード第一番と比べちゃうと、もちろんまだあそこまでの自分の自信の塊みたいなのまではいってないです。ただ誰かの心に、何か感情が灯る、何かの気持ちが灯るきっかけになればいいかと思います」

一方でこのプログラムは、コロナ禍で変わってしまった練習環境で、難しいものだった。

「かなり長い期間、コーチがいない中で練習してきて。最初はやはり難しかったんですけど…」

最後の試合となってしまっていた2月の四大陸後のインタビューでは、「なんとなく形として見えてきている」と語っていた4回転アクセル。

コーチがいない1人での練習を含む10ヶ月を経て、どうなったのか。

「4回転アクセルということについて考える時、イメージのなかで跳べるイメージとかも具体的に膨らんできてて、あとはそれに体を乗せられるか、乗せられないかぐらいだと思うので。

今回はやらないですけど、率直に言えばアクセル跳びたかったなという気持ちはもちろんあって、もっと練習してきたかったなっていう気持ちはもちろんあったんですね、ただ4回転アクセルだけじゃないというのを、やっぱり一人で練習してた時に改めて気づいて」

「このプログラムで4回転アクセルを入れて安定させられるのか、(入れることで)ぐじゃぐじゃになったら、このプログラムに対してどんな気持ちでやるんだということであったり、そういうのを割り切れるようになったなと思っていて」

「なんか、ちょっと大人になったんですかね。そういう割り切りをできるようになりました。自分がやるべき演技というのは、今回のフリーとショートである程度出せるじゃないかなとは思います」

「大人になった」と自身を評価する羽生結弦の挑戦は、12月25日(金)のショート、26日(土)フリーに行われる。

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