Black Summoner [Episode 1 - 4]

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Black Summoner
Kuro no Shoukanshi
Episode 1 - Episode 4

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Transcript
00:00:00異世界転生って知ってるか?
00:00:03どんな因果で選ばれたのか、そこんとこはよくわかんねえけど
00:00:08神様の手違いの事故で死んじまった俺は、別の世界で新しい生活を送ることになるらしい
00:00:15知ってるか?この転生を司る女神ってのはすっげえ美人なんだぜ
00:00:21でもその女神の記憶も、俺はこれから失うんだ
00:00:26もう顔も思い出せなくなってきた
00:00:31目いっぱい考え抜いた初期スキルを持っておいたぜ
00:00:35この世界の今までの生活も記憶も思い出も、全部タイカにくれてやった
00:00:40なあ、新しい世界でお前は思いっきり好きに生きてくれよ
00:00:46頼むぜ、ケルビン
00:00:56ケルビン
00:01:27どこだここ
00:01:33何なんだこれ
00:01:37ここが、異世界だって言うのか
00:01:45パン屋さん、おめでとうございます
00:01:49あなた様は厳正なる抽選の結果、異世界への転生権を獲得しました
00:01:54転生前の自身に関する記憶は残っておりませんが、了解は転生前にいただきましたので、ご安心ください
00:02:03転生?まじか、やば、本当に自分のこと何にも覚えてねえ
00:02:09何してるの転生前の俺
00:02:13ここは剣がつばぜり合いをし、魔法が飛び交うファンタジー世界です
00:02:18今、あなた様は転生前に選択していただいたスキルを得得されています
00:02:23詳しくはこちらのデータス画面をご覧ください
00:02:30おう、支援型に徹してるな
00:02:35レベルアップ時の恩恵もすごい
00:02:38どうやら俺は相当のゲーム好きだったらしい
00:02:41だって、ものすごくワクワクしてるもの今
00:02:45悪く言ってすまなかった、転生前の俺
00:02:48召喚者か
00:02:51それでは、手始めに近くの町に行きましょうか
00:02:55ギルドがございますので、そちらで冒険者登録を行うのが良いかと
00:03:00じゃあ、早速行っちゃいますか
00:03:03いざ、最初の町へ
00:03:06レッツラゴー
00:03:10さっきから普通に会話してますが、メニューさん、あなたも来るのですか?
00:03:15記憶がないのでしたね
00:03:18こちらをご覧ください
00:03:21初めてですよ、転生を司る神である私に
00:03:26愛家になれとおっしゃった方は
00:03:29責任、取ってくださいね
00:03:35何してるの、転生前の俺
00:03:39あと、会話できているのは召喚者との関係
00:03:43会話できているのは召喚者と愛家間の意思疎通になります
00:03:55どうやら、俺は事故で死んでしまったらしい
00:03:59もっともこの事故は、メルフィーナとは別の神様の手違いだったらしいんだが
00:04:05そんな神様が、転生を司る神であるメルフィーナに特別措置を求めてきたそうだ
00:04:10で、そのメルフィーナに対面したところで
00:04:14俺は一目惚れをしたらしい
00:04:17今はメルフィーナの声しかわからないんだけどね
00:04:20あなた様はスキルを選ぶなり、私に契約を迫ったのです
00:04:25君に惚れた、一緒に来てくれ
00:04:28本当、小一時間くどいてくださいました
00:04:31私もこの役職に就いて数百年、少々飽きを感じておりましたので
00:04:36その案に乗らせていただきました
00:04:38神にも安息の時は必要なのです
00:04:41いわば有給休暇です
00:04:43仕事は部下に投げてきたので大丈夫ですよ
00:04:46かれかれ数十年分休んでおりませんし、そろそろ充電しませんと
00:04:52俺の転生は旅行扱いか?
00:04:55それなら記憶を返してもらいたい
00:04:58転生前の自身の記憶の消去はあなた様が決められたのですよ
00:05:02スキルポイントが足りないから、記憶を大化に増やしてくれ
00:05:06とおっしゃっていましたね
00:05:09俺は惚れた相手に何を言ってるのだ
00:05:12記憶を無くしたら惚れるも何もないだろうに
00:05:15記憶を無くしても俺ならまた君に恋をする
00:05:19だって甘いセリフもありましたね
00:05:22あまりに一着線だったので不確にもキュッとなって許してしまいました
00:05:26高感度プラスです、おめでとうございます
00:05:30もうその辺でやめてくれ
00:05:33記憶は無いけど自分の黒歴史を見られたような気持ちでいっぱいだ
00:05:44不覚だが、メルフィーナはそれほどまでに俺の好みの用事をしていたってことか
00:05:50そう言われるとだんだんとメルフィーナの姿を拝見したくなってきたぞ
00:05:56もう契約してるってことはメルフィーナを召喚することができるのか?
00:06:01今は不可能です
00:06:03実体化に必要なMPが圧倒的に足りていません
00:06:07貴方様のご成長と斬新な告白を楽しみにしております
00:06:12告白はせんぞ
00:06:14さあ貴方様、ギルドが見えてきましたよ
00:06:18やってきました、冒険者ギルド
00:06:21なかなか立派な作りのお宅です
00:06:23それでは中を拝見してみましょうか
00:06:31お疲れ様でした
00:06:33依頼完了の報告確かに確認しました
00:06:36こちら、今回の報酬になります
00:06:44次の方
00:06:46こんにちは
00:06:48本日はどのようなご用件でしょうか
00:06:51冒険者の登録をしたいのですが
00:06:53登録ですね、かしこまりました
00:06:56それではこちらの用紙にご記入をお願いします
00:07:00来室は必要ですか?
00:07:02大丈夫です
00:07:04言語理解、文字の読み書きも転生により習得済みである
00:07:09貴方様、ちょっとお待ちください
00:07:11職業は召喚士と書くおつもりですか?
00:07:14え?なんかまずかったりするのか?
00:07:17この世界の召喚士は
00:07:19国に一人いるかいないかの激レアジョブなのです
00:07:23もし貴方様が召喚士だと
00:07:25広く知られることになれば
00:07:26国の偉いさんにすぐに目をつけられてしまうことでしょう
00:07:31なるほど、そりゃまずいか
00:07:34なら、職業は緑魔道士としておくか
00:07:41ケルビン様ですね
00:07:43少々お待ちください
00:07:46せっかくのファンタジー世界だ
00:07:49できるだけ自由を謳歌したい
00:07:51召喚士のことは隠していこう
00:07:57お待たせいたしました
00:07:59こちらがギルドショーになります
00:08:01ケルビンさんは登録したばかりですので
00:08:04F級からのスタートとなりますね
00:08:07ギルドでは様々なところから依頼を受け付けており
00:08:11依頼をランク分けして
00:08:13冒険者の方々に掲示しています
00:08:15つまり、今はF級の依頼しか受けられない
00:08:19ということなのでしょうか?
00:08:21一つ上のランクの依頼までなら可能です
00:08:23でも、依頼を失敗しますと
00:08:27医薬金が発生するので注意してくださいね
00:08:30無鉄砲に上位ランクの依頼には手を出せないってことか
00:08:35依頼を連続10回達成しますと
00:08:38冒険者ランク昇格です
00:08:40達成する依頼回数は
00:08:42上位ランクの者でも同数とします
00:08:44ただし、C級の昇格からは試験がありますので
00:08:48気を付けてください
00:08:50はい
00:08:54初心者に手頃な依頼はありますか?
00:08:57そうですね
00:08:59こちらはいかがでしょう
00:09:02ブルースライム3匹の討伐
00:09:06薬草の採取
00:09:08飼い猫の捜索特殊依頼か
00:09:12あなた様、手始めにブルースライム討伐依頼で
00:09:16契約をしてみてはいかがでしょうか
00:09:18初めての召喚術にはうってつけのモンスターですよ
00:09:22考えることは一緒か
00:09:24俺も早く召喚術を試してみたいんだ
00:09:27もちろん人目につかないように
00:09:30ブルースライムの討伐依頼を受けたいと思います
00:09:35こちらですね
00:09:37かしこまりました
00:09:39あと
00:09:48ありがとうございました
00:09:50ウッドロッドですね
00:09:52物理的攻撃力は皆無ですが
00:09:55微弱な魔力が宿っています
00:09:57魔法の助けにはなるでしょう
00:09:59さあ、これで持ってた金はほとんど使っちまった
00:10:03今日の宿題のために
00:10:05いざ参る
00:10:08パーズに来た時は
00:10:10森から道沿いに歩いてきたからか
00:10:12はたまた運が良かったのか
00:10:14モンスターには一度も出会わなかったしな
00:10:20
00:10:22ブルースライムですね
00:10:24あなた様、試しに鑑定眼を使ってみてください
00:10:31見えた
00:10:33これが鑑定眼か
00:10:35対象のデータを読み取ることができるようだ
00:10:39あなた様の鑑定眼はS級
00:10:42生物であれば100レベル上のアイテムまで
00:10:45アイテムはS級まで鑑定可能です
00:10:48大抵の奴には有効じゃないか
00:10:51待て
00:10:53俺がステータスを見た時は
00:10:55鑑定不能になっていたメルフィーナのレベルは
00:10:58100を超えてる?
00:11:00一応神ですので
00:11:02やれやれ
00:11:04俺はメルフィーナを召喚するために
00:11:06MPをいくら消費すればいいんだ
00:11:08と、話が逸れた
00:11:10まずは目の前のブルースライムだ
00:11:17まず、召喚士としての契約を成功させたいが
00:11:21どうするか
00:11:23対象の同意があれば
00:11:25あとはあなた様の意思で可能となります
00:11:28同意が必要か
00:11:31スライムと会話して同意させればいいのだろうが
00:11:34言葉を理解しないモンスターであれば
00:11:37倒さない程度に攻撃して弱めるといいでしょう
00:11:40そこで契約を発動させれば
00:11:43あちらから同意してきます
00:11:44仲間にして欲しそうにってやつです
00:11:47メルフィーナさんはゲーム知識も豊富のようだ
00:11:51魔法では倒してしまいそうだし
00:11:54ウッドロッドで戦うか
00:12:08あなた様、大丈夫ですか?
00:12:11ちょっと油断した
00:12:12マジか
00:12:14スライムって最弱モンスターで
00:12:16簡単に倒せるんじゃねえのかよ
00:12:26こいつ
00:12:28できる
00:12:30魔法で
00:12:31いや、ダメだ
00:12:32倒してしまったら契約できない
00:12:43よく見るんだ
00:12:44そんなにスピードがあるわけじゃない
00:12:47こいつ
00:12:48意外と器用に俺の攻撃をかわしてるんだ
00:12:52その動きに対応して撃ち込めば
00:12:55まだだ
00:13:02どうだ
00:13:04あいた
00:13:06あいた
00:13:08あ、ちょっと
00:13:09あいた
00:13:11あいた
00:13:14あいた
00:13:15あいた
00:13:18あいた
00:13:21あいた
00:13:22あいた
00:13:24えっと 残りhp3
00:13:28へっへーやったぜ
00:13:30契約してみるか
00:13:32手をかざしてみてください
00:13:36体から何かが抜ける感覚がするぞ
00:13:40これ大丈夫か
00:13:42魔力を大量に使った影響でしょう
00:13:45契約には成功失敗にかかわらず
00:13:48残りmpの半分を消費します
00:13:50そういうことは先に言ってくれ
00:13:53まあいい 契約は成功か
00:14:13おめでとうございます
00:14:15契約は成功です
00:14:17これで成功なのか
00:14:19今回契約したモンスターには名前がまだありません
00:14:23あなた様がつけてみてはいかがでしょうか
00:14:29よし 今日からお前の名前はクロトだ
00:14:33これからよろしく頼む
00:14:37なんだ クロトの感情が直に伝わってくる
00:14:41これは喜んでるのか
00:14:44意思疎通は言葉を介さずとも可能です
00:14:47配下同士でも大丈夫という安心仕様なのです
00:14:51差し詰め配下ネットワークとでも名付けるべきか
00:14:55戦闘にも役立ちそうだ
00:14:58次は召喚だな
00:15:00さっきの契約でmpを半分使ったとしたら残りは10
00:15:05足りるか
00:15:07このレベルのスライムであれば大丈夫です
00:15:10来い クロト
00:15:121つ目の目的は達成した
00:15:15いよいよ討伐依頼だな
00:15:17クロトに童俗殺しをさせるとは
00:15:20あなた様なかなか鬼畜ですね
00:15:23あれ スライム族は強者が弱者を吸収して成長するから大丈夫だって
00:15:30クロト 無理しなくてもいいんだぞ
00:15:33わかったわかった
00:15:36倒した相手を吸収するのは問題ないが
00:15:38討伐の証拠として
00:15:40今回はスライムの核は解体するぞ
00:15:51二乗り魔法を試してみよう
00:15:53クロト 俺が一匹を魔法で攻撃するから
00:15:56もう片方を頼む
00:15:58お前の戦い方は
00:16:00魔力供給による強化が施されている今なら
00:16:03通常のブルースライムに引きは取らないはずだ
00:16:06二乗り魔法については
00:16:08メルフィーナから初歩的なものをいくつか教えてもらっている
00:16:11クロトの契約と召喚で
00:16:13あと一発分しかMPはないのだが
00:16:16回復アイテムもあるのだ
00:16:18スライム相手なら何とかなる
00:16:20はぁーっ
00:16:22クロト 俺が一匹を魔法で攻撃するから
00:16:25もう片方を頼む
00:16:27スライム相手なら何とかなる
00:16:29はぁーっ
00:16:30ウィンド
00:16:34クロト
00:16:43よし
00:16:44しかし契約前とクロトのスピードが全然違うな
00:16:48S級の召喚による強化ですと
00:16:51全ステータスにプラス100の補正がつきます
00:16:54えっ
00:16:58おっ
00:17:01強くなりすぎだろこれ
00:17:03召喚士が国から重宝されるわけだ
00:17:06レベル1のスライムを配下にしてこの強さである
00:17:11少々訂正があります
00:17:13S級召喚術を所持しているのは現在あなた様だけです
00:17:17他のウゾウムゾはB級C級が生成で
00:17:20その強化値もプラス10から20程度ですよ
00:17:24マジか
00:17:26レベル1でこのスキルを所持するのも十分反則だな
00:17:36なんだ
00:17:37キキン
00:17:38キン
00:17:39なに
00:17:40向こうにいたからやっつけちゃった
00:17:42おっほほ
00:17:43ナイスクロト
00:17:44キキン
00:17:47これでブルースライム3匹の討伐を達成だ
00:17:54お疲れさん
00:17:55クロト
00:17:58あなた様も初の契約と戦闘お疲れ様でした
00:18:11依頼報酬も手に入ったし
00:18:13これで今日の宿と飯はなんとかなるか
00:18:17最初っからもっと大金も足してくれれば
00:18:19装備ももっといいの買えたのにな
00:18:23あなた様
00:18:24それではこの世界で成り上がっていく工程が楽しめませんよ
00:18:28むしろ初期装備を購入できる適度なお金を
00:18:31しっかり考えて持たせておいたのですよ
00:18:36さて
00:18:37ギルドのハンジャさんおすすめの宿はこっちかな
00:18:42ん?
00:18:51奴隷商のようですね
00:18:54奴隷か
00:18:56召喚にも枠があることだし
00:18:58パーティー増強のためにいいかもしれないな
00:19:01いやいや先日素晴らしい商品が手に入りましてね
00:19:05見てください
00:19:07エルフです
00:19:09おお!
00:19:10滅多に里から出ない希少種ではありませんか
00:19:14少々痩せ細ってはいますが
00:19:16エルフはみんな美形と言いますし
00:19:18磨けば光りそうですな
00:19:22まあ残念ながら今月のハーフエルフではありますが
00:19:26運よくこの値段で仕入れはしてね
00:19:39精霊家庭
00:19:41ここで間違いないな
00:19:43新人冒険者のお財布事情にも優しい
00:19:46アンジェイチオ氏の宿屋らしいですね
00:19:49いざ
00:19:51こんにちは
00:19:52おっとお客さんかい
00:19:54精霊家庭へようこそ
00:19:57一泊お願いしたいんですが
00:19:59あいよ
00:20:00気に入ったら次も泊まってくれると嬉しいね
00:20:04私はクレア
00:20:05よろしくね
00:20:07ケルビンです
00:20:08ここの料理はとても美味しいと勧められてきました
00:20:13いいタイミングで来たね
00:20:15ちょうど食事の用意中さ
00:20:17腕に寄りをかけて作るから
00:20:19まずは部屋で休んどくれ
00:20:25予想はしてたが
00:20:27風呂はないんだな
00:20:29お風呂は多いです
00:20:31風呂はないんだな
00:20:33お風呂は王族の城
00:20:35貴族の屋敷でもない限りありませんね
00:20:38庶民は水浴び
00:20:40もしくは湯で体を拭くのが一般的です
00:20:46日本人に風呂なし生活はきついぞ
00:20:53いつか風呂付きの家に住んでやれ
00:20:57この世界に来てから
00:21:00飯食ってなかったからな
00:21:02いい匂いがしてきましたね
00:21:05さあ
00:21:06異世界で初めての食事を楽しんでみるとするか
00:21:10あなた様
00:21:11一刻も早く
00:21:12私の召喚ができるレベルに成長してください
00:21:15人の世の食事
00:21:17久しぶりに私も味わいたいものです
00:21:20ああ任しとけ
00:21:23さあ召し上がれ
00:21:26うまそう
00:21:31こうして
00:21:32俺の異世界生活が始まった
00:21:35声だけ聞こえる女神
00:21:37メルフィーナと
00:21:39ブルースライムのクロトが
00:21:41今の俺の仲間だ
00:21:43この先
00:21:44どんな仲間や強敵に巡り合うのか
00:21:47ケルビンになる前の俺
00:21:50お前が選んでくれた
00:21:52召喚神の女神
00:21:54きっとこの世界で
00:21:56役に立ててみせるさ
00:22:04俺はケルビン
00:22:06前世で何があったのかはよくわからないが
00:22:09この異世界で
00:22:11俺はケルビン
00:22:13前世で何があったのかはよくわからないが
00:22:16この異世界に生まれ変わって
00:22:18冒険者として生活している
00:22:21俺がこの世界に来る面倒を見てくれた
00:22:24転生神のメルフィーナ岩くん
00:22:26自分の記憶を代償にして
00:22:28この世界でのスキルを持った
00:22:30ちょっとイカれた野郎が前世の俺らしい
00:22:33ギルドからの依頼を受ける日々
00:22:36レベルアップも果たした俺とクロト
00:22:39スキルポイント倍化と
00:22:42レベルアップの得盛ボーナス
00:22:45スキルポイントを100ももらった俺は
00:22:48膨大なスキルリストの中から
00:22:50隠ぺいのD級スキルを取得した
00:22:53転生者で異常なスキル持ちの俺だ
00:22:56平穏な異世界生活のために
00:22:58近いうちに隠ぺいB級まで上げておきたいもんだな
00:23:02ちなみにクロトはレベルアップで
00:23:05九州のF級スキルをゲットしていた
00:23:09ケルビーさんおめでとうございます
00:23:13今回の依頼成功でケルビーさんは
00:23:16E級冒険者に昇格です
00:23:19ありがとうございます
00:23:21正直パーティーも組まずに
00:23:23一つ上のランクの依頼ばかり受け出した時は
00:23:26どうなることかと思いましたよ
00:23:29組まないのではなく組めないのですよね
00:23:33パーティーなんて組んだ日には
00:23:35召喚したと即晴れだ
00:23:37組まずとも俺には心強い相棒のクロトがいるしな
00:23:41しかしあなた様
00:23:43目立たないよう行動する予定だったのでは
00:23:48あいつもう昇格かよ
00:23:51こないだF級に登録したばっかの新人だろう
00:23:55しかもソロってマジ?
00:23:57どこぞの魔導士がやらかして
00:23:59冒険者に転職した口かしら
00:24:04ケルビーさん
00:24:06どこかの国に仕えていた宮廷魔導士とかでした?
00:24:10新人さんにしては強すぎますよ
00:24:13えっと詳しくは言えないです
00:24:16すみません
00:24:18いえ私のほうこそごめんなさい
00:24:21冒険者の方にこんなこと聞くのはご法度でしたね
00:24:25でも本当に気をつけてくださいよ
00:24:27ケルビーさんのことだから
00:24:29次はD級の依頼を受けるんですよね
00:24:32ええそのつもりです
00:24:33大丈夫
00:24:34本当に危険だと思ったらすぐに逃げますよ
00:24:37逃げ足には自信あるんです
00:24:40せめて装備を整えてください
00:24:43ケルビーさん一週間前と装備変わってないじゃないですか
00:24:48わかりましたよ
00:24:50装備は慎重します
00:24:52ってことでD級の依頼をお願いします
00:24:56D級なら国令騎士の討伐なんてどうだい
00:24:59国令騎士?
00:25:02カシルさん帰っていたんですか
00:25:05やあアンジェちゃんただいま
00:25:08ついさっき帰還したところだよ
00:25:11お疲れ様です
00:25:13依頼はどうでしたか
00:25:15もちろん無事解決さ
00:25:17リザードマンの巣にはちょっと苦戦しちゃったけどね
00:25:20まあC級の依頼だったからね
00:25:25ところでそこの君
00:25:28さっきE級に昇格したんだって
00:25:30おめでとう
00:25:32冒険者の先輩として嬉しいよ
00:25:34えっとあなたは
00:25:37おっと自己紹介がまだだったね
00:25:40僕はカシル
00:25:42D級の冒険者さ
00:25:44よく言うぜ本当はD級の実力あるくせによ
00:25:48新人潰しが生き甲斐のやつだからな
00:25:51調子に乗ってワンダンク上の依頼に挑む新人目当てだろ
00:25:56このギルドにカシル以上の実力者はいないしな
00:26:00いいなあの魔導士のお兄ちゃんに言わなくて
00:26:10今度僕のパーティーで
00:26:12黒霊騎士討伐に行こうって話になっててさ
00:26:15君も一緒にどうだい
00:26:17待ってください
00:26:18確かに依頼はD級になっていますが
00:26:20その黒霊騎士は他より特に強力な個体だと報告されているんです
00:26:25E級に上がったばかりのケルビンさんには危険すぎます
00:26:29アンジェちゃん大丈夫だよ
00:26:32僕たちが協力すれば安心さ
00:26:35それは
00:26:37申し出はありがたいのですが
00:26:39パーティーは組めません
00:26:41私程度のものと組んでもそちらに利益がありませんよ
00:26:44遠慮しなくてもいいよ
00:26:50ステータスの高さはクロトにも引けを取らない
00:26:53不穏なスキルも所有しているが
00:26:56何よりの称号がな
00:26:58殺人鬼とは
00:27:00しかしこいつも引いてくれそうもないし
00:27:03ここはそうだな
00:27:05そうですね
00:27:07それでは一つ勝負をしませんか
00:27:09勝負
00:27:10ええ
00:27:11その黒霊騎士というモンスターをどちらが先に倒せるか
00:27:14勝負しませんか
00:27:16もちろん私はソロで挑みます
00:27:19はいはい
00:27:20とてもじゃないがソロで挑むような敵じゃないよ
00:27:23僕は予定通りパーティーで行かせてもらうけど
00:27:26いいのかい
00:27:27構いませんよ
00:27:31自信に満ちているね
00:27:33僕はそれでいいよ
00:27:38こちらから罠にかかってやろうじゃないか
00:27:41カシェルが狙ってくるのは
00:27:43おそらく俺が黒霊騎士と戦っている最中だ
00:27:46戦闘後ってところだろう
00:27:48奴のパーティーってのも怪しいものだが
00:27:51まあ相手にとって不足はない
00:27:54あなた様よろしいのですか
00:27:57これまでのレベリングと修練の成果を発揮してみたいしな
00:28:01あなた様はめたのはこちらみたいになってますよ
00:28:06うるせえや
00:28:07はい
00:28:09ケルビンさん気をつけてください
00:28:11がんばです
00:28:12ベスたまります
00:28:14お?
00:28:18でどうだった彼
00:28:21ああ旦那
00:28:23あの新人思ったより大物かもしれませんぜ
00:28:26足の鑑定眼はC級
00:28:29少なくともあいつはC級以上の隠蔽を持ってやすね
00:28:33へえ
00:28:34腕自慢の無謀者かと思ったけど
00:28:37ギムルの鑑定眼でもステータスが読めないとは
00:28:41何か隠しているのかな
00:28:43おいカシェル
00:28:44前みたいにいたぶってもいいんだろ
00:28:46まずはオレに戦わせろ
00:28:48ラジ少し落ち着きなよ
00:28:51彼は自分から勝負を持ちかけてくれたんだ
00:28:54僕たちは先輩としてその意思を称えないと
00:28:58これは指導ってやつっすね
00:29:01ラジ力任せにこうしちゃダメっすよ
00:29:04何事も優しく優しくっす
00:29:07難しいことはよくわからん
00:29:09オレはいつも通りやるだけだ
00:29:12せいぜい楽しませてくれよ
00:29:15シンジン君
00:29:36なんだ
00:29:37アンデッドモンスターたちが
00:29:39すでに倒されている
00:29:41ああカシェルさんも来られましたか
00:29:45そちらのお二人はパーティーの方ですね
00:29:48新緑夏
00:29:50こいつ緑魔道士か
00:29:53バカっす
00:29:55せっかく隠ぺいしても
00:29:56慎重した装備で手の内丸わかりっす
00:30:00どうやらこの大扉の奥に黒霊騎士はいるようですよ
00:30:05先にどちらが討伐するかの勝負だったのに
00:30:08わざわざ待っていてくれたのかい
00:30:11それでなんだ
00:30:12やっぱり自分一人じゃ倒せそうにないから
00:30:15オレたちと協力したいってか
00:30:17違いますよ
00:30:18もちろん勝負は勝たせてもらいます
00:30:21ただ黒霊騎士との戦闘を邪魔してもらっては困るんです
00:30:25先輩方の狙いはオレでしょ
00:30:28今ここで相手になりますよ
00:30:31旦那
00:30:32こいつもうオレたちのこと知ってやがるっす
00:30:35知ってなおソロで来る意味がわからないが
00:30:38ギルドにでも雇われたのかい
00:30:41それともラジたちの賞金目当てか
00:30:44道理で隠ぺいのスキルランクが高いはずだ
00:30:47新人を装った賞金稼ぎか
00:30:50賞金
00:30:51こいつら賞金首だったのか
00:30:53状況に変わりはありません
00:30:56えいえいそうだね
00:30:58なーにただの巡り合わせだ
00:31:01てか最初に突っかかってきたのはお前だろ
00:31:04ビビってばかりの底なしデカブツ
00:31:06早くかかってこいよ
00:31:08誰がビビりだと
00:31:10窓越し風情が嘘つくんじゃねえ
00:31:12ラジ
00:31:13挑発に乗るな
00:31:19貴様何をした
00:31:21D級緑魔法
00:31:23マッドファイン
00:31:26この魔法は足場を底なしの泥沼に変え
00:31:30相手の機動力を奪う
00:31:33それだけではない
00:31:35これはスキル隠ぺい
00:31:38発動の遅いマッドバインドをあらかじめ仕掛けておき
00:31:41隠ぺいのスキルで隠していたのか
00:31:44足の隠ぺい察知にも引っかからなかったっすよ
00:31:47くそ
00:31:48こんな泥沼程度
00:31:50俺の筋力があれば
00:31:52ウィンド
00:31:59悪いが足はお先に失礼しやすよ
00:32:01てめえ逃げるんじゃねえ
00:32:04その新人さんはなんかやべえ
00:32:06足の本能がそう言ってるんすよ
00:32:09貴様
00:32:10ギムルの闘争
00:32:11アシェルは強力でこちらに到達します
00:32:14ああ分かってる
00:32:16想定済みだ
00:32:18来いクロト
00:32:19奴を逃がすな
00:32:26クロトがブルースライムから進化した
00:32:28スライムクラトニア
00:32:32その称号は喰らい尽くすもの
00:32:38何だこのスライム
00:32:40こんな
00:32:41こんなの知らないんじゃ
00:32:52今日はこのくらいにしておくか
00:32:56どうした
00:32:57まさか今の戦いでダメージを
00:33:00貴様違います
00:33:02クロトは進化しようとしているのです
00:33:08スライムクラトニア
00:33:10数百年前にスイコクトラージュを半壊にまで追い込んだ
00:33:14純魔王級の伝説のモンスターです
00:33:17スライムクラトニア
00:33:20すげえなクロト
00:33:31まあIQ81じゃ根本か
00:33:43カシェルこのスライムは俺らだ
00:33:51お前だけは
00:33:52胸を借りるぞ
00:33:54カシェル先輩
00:34:00強すぎる
00:34:04モンスターを討伐するより
00:34:06手っ取り早く経験値を稼いでレベルを上げるために
00:34:09新人狩りしてたとは
00:34:11とんでもねえな
00:34:13後できっちりギルドに突き出してやれ
00:34:16これで準備運動は終わりましたね
00:34:19次はお楽しみの本命ですか
00:34:23いよいよ噂の黒霊騎士と
00:34:27ご対面だ
00:34:30レベル53
00:34:32しかも名前文字
00:34:34なんていうかすごく仲間にしたいな
00:34:37緊張感の欠片もありませんね
00:34:40何用だ
00:34:43お前を討伐に
00:34:46てのが目的だったんだが
00:34:48日が変わった
00:34:51俺は召喚士のケルビン
00:34:54お前の仲間だ
00:34:57俺は召喚士のケルビン
00:35:00お前と契約したい
00:35:11いやいや
00:35:13最近はわしを見るなり
00:35:15切りかかってくるものも多くてな
00:35:17話しかけてきたのは
00:35:19こぞう
00:35:20貴様が初めてじゃない
00:35:22モンスターとして自我が生まれたのは
00:35:24ついこの間のことだ
00:35:26やはりわしはもともと
00:35:28国に使える騎士長だったわけなんだがな
00:35:31要は人間だったんじゃよ
00:35:33それがどうしてモンスターになってしまったのか
00:35:36はて何でじゃろうな
00:35:39よくわからんが
00:35:40この世に未練でもあったのかもしれん
00:35:43なんだこいつ
00:35:45ただの話し好きの気のいいおっちゃんじゃねえか
00:35:49何の未練だかは知らんがな
00:35:51ともかくそれからはこの城を守り続けたのだ
00:35:55あ、飴食うか
00:35:58まさか国令騎士がこんなやつだったとは
00:36:02久しぶりの話し相手がうれしいのでしょう
00:36:05気持ちは少しわかりますよ
00:36:09なんだこの飴
00:36:10変な味が
00:36:12いつのかわからんが
00:36:13本当に食べるとは思わんかったわ
00:36:16さすがのわしもそれは聞くわ
00:36:20よしおっさん
00:36:21おもてにてろ
00:36:25あなた様
00:36:26契約の話契約の話
00:36:29そうだった
00:36:31それで俺と契約してくれるのか
00:36:33契約か
00:36:35わしが仕えていた王
00:36:37そして国も
00:36:38もうこの時代にはない
00:36:40新たな王に仕えることはやぶさかではないのだが
00:36:45俺の実力を見たいってことだな
00:36:48いいぜ
00:36:49了解した
00:36:51そのかわり
00:36:52全力で来てくれよ
00:36:54でなきゃ意味がない
00:36:56格上のわしにそのたんか
00:36:59小僧
00:37:00本当におもしろいの
00:37:05行くぞおっさん
00:37:06おっさんじゃないわ
00:37:08ジェラールジャック殿
00:37:10俺だって小僧じゃなく
00:37:13ケルビンだ
00:37:14ショットウィンド
00:37:17クルト
00:37:20クルトの視覚からの攻撃が
00:37:22全部止められた
00:37:23あなた様
00:37:24ジェラールが心眼を所持しています
00:37:26瞬間的な状況判断に
00:37:28補正がかかっているとお考えください
00:37:30小僧
00:37:31本気で来い
00:37:32でなければ意味がないぞ
00:37:34アースランパート
00:37:36しまった
00:37:37このスライムずいぶんタゲーじゃな
00:37:39全力で横に踊りください
00:37:43やべえ
00:37:44今の剣筋全然見えなかった
00:37:46クエストカット
00:37:52あの不安定な足場でも
00:37:53追いかかるやつか
00:37:59すごい
00:38:00アースランパート
00:38:01アースランパート
00:38:03アースランパート
00:38:05すごい
00:38:06本当に
00:38:08だけど
00:38:09セガプラクター
00:38:12これは
00:38:14空気の重圧で動きを封じる魔法だ
00:38:17無理すんなおっさん
00:38:20わしは
00:38:21こんなところで
00:38:24あなた
00:38:27思い出した
00:38:30農業が盛んで
00:38:31緑豊かな国アルカール
00:38:34小さいが平和なわしのふるさと
00:38:37そこにあるとき
00:38:39西の大陸からの使者
00:38:41ジルドラなるエルフがやってきた
00:38:44我がリゼア帝国の支配下に入り
00:38:47新皇国デラミスを打ち滅ぼせ
00:38:50アルカール王よ
00:38:52貴様
00:38:53馬鹿にしておるのか
00:38:55王は当然
00:38:56その申し出を断った
00:38:58だが
00:38:59エルフは言った
00:39:01聡明なる王よ
00:39:03忘れるな
00:39:05リゼアに従わぬのなら
00:39:07相応の代償を支払ってもらうことになる
00:39:17五人を
00:39:19私たちの娘を
00:39:25ベディ
00:39:34アルカールは数日で滅んだ
00:39:40見事な中期であった
00:39:42ゆっくり眠るといい
00:39:49わしも永遠に限界を超えておるし
00:39:52どうするかの
00:39:54ああそうじゃ
00:39:56飴でも食うか
00:39:58のう
00:39:59コニー
00:40:04この国の
00:40:07アルカールの仇討ちをするのが
00:40:10わしの未練
00:40:12嘘だろ
00:40:13エアプレッシャーは跳ねのけた
00:40:15小僧
00:40:16お主に
00:40:17やさず乱暴
00:40:19この未練が
00:40:20晴らせるのか
00:40:24止まれ
00:40:27今だ
00:40:28キュルトン
00:40:29燃やせ
00:40:34コニー
00:40:36ベディ
00:40:38わしは
00:40:49黒霊騎士の鎧の一部と確認しました
00:40:53依頼達成です
00:40:56すげえなシーリー
00:40:58あのヤバい手技の黒霊騎士を倒してしまうなんて
00:41:02カシェルの野郎たちには頭に来てたんだ
00:41:04あんたのおかげで精々したよ
00:41:07これまでの罪も這いてもらうぞ
00:41:09極刑は覚悟しておくんだな
00:41:20ケルビンさん
00:41:24今回の依頼は
00:41:25D級の枠を大きく超えた難易度だと認定されました
00:41:29そのため
00:41:30特例のランク昇格とギルド帳から
00:41:32直々に謝礼があるそうです
00:41:35よく
00:41:36ご無事で
00:41:37本当にケルビンさんには
00:41:39驚かされるばかりです
00:41:41ええ
00:41:43自分でも驚いてますよ
00:41:45それくらい
00:41:46あの黒霊騎士は強かったから
00:41:51さっきの受付の子
00:41:53なかなかの別品さんじゃったの
00:41:55ひょっとして王の即死候補かの
00:41:58ちょっと待ってください
00:42:00あなた様の婚約者は私ですよ
00:42:04なんと
00:42:05王も隅におけんだ
00:42:07すでに婚約者がおるというのに
00:42:09本当ですよ
00:42:13お前ら
00:42:14人の頭の中でうるさいぞ
00:42:17ジェラル
00:42:18小僧と呼ぶなとは言ったが
00:42:19王はやめろ
00:42:20騎士が仕えると言えば
00:42:22王と相場が決まっているんだ
00:42:23ケルビンは婚約してないし
00:42:25ぶっちゃけお前
00:42:26俺を出しに神様の仕事
00:42:27サボってるだけなんじゃないのか
00:42:29ああそれは
00:42:31あなた様
00:42:32前前
00:42:33人がいますよ
00:42:34おい
00:42:35ごまかすな
00:42:45やあ
00:42:46今日はいい天気だね
00:42:51噂の黒霊騎士を討伐に向かった俺たちは
00:42:54戦いの果てに
00:42:56黒霊騎士のジェラルに勝利した
00:43:00召喚師である俺は
00:43:02対象の同意が得られれば
00:43:04契約し
00:43:05敗家とすることができる
00:43:09新たな王よ
00:43:11忠誠を誓おう
00:43:25ジェラル
00:43:27お前が国と家族を失った無念
00:43:30俺にも伝わってくるぜ
00:43:34その後
00:43:35討伐の報告に来たギルドで
00:43:38俺は初老の紳士と出会う
00:43:42やあ
00:43:43今日はいい天気だね
00:43:45君にとっては冒険日和なんじゃない
00:43:48お前は
00:43:49お前は
00:43:50お前は
00:43:51お前は
00:43:52お前は
00:43:53お前は
00:43:54お前は
00:43:57お前の
00:43:58お前の
00:43:59お前の
00:44:00お前の
00:44:03人ぁ
00:44:04人ぁ
00:44:05人ぁ
00:44:06お前だ
00:44:17おい
00:44:18俺って
00:44:19君の
00:44:20君の
00:44:21はず支部ギルド町の利用だ ところでケロビン君
00:44:25しかぬことを伺うが
00:44:29ひょっとして
00:44:32しまった
00:44:34異世界人なのかな
00:44:40俺の隠ぺーピー級を上回る 鑑定眼永久のスキル
00:44:46つまり この人には俺の正体が
00:44:50バレた
00:44:56カーシェルのことはアンジェ君から聞いたよ 重ねて黒霊騎士討伐を君一人でいや君の配下とともに倒したと言った方が
00:45:07よいかな
00:45:09君は 召喚師だね
00:45:17つくづく俺は爪が甘いな 想定外だ
00:45:22こんなに近くに鑑定眼永久を持っている奴がいたなんて 王よ
00:45:28シャッキリせい ジェラール
00:45:31ステータスなんぞいつまでも隠しきれるもんでもないわよ 大切なのはその秘密を共有できる友を増やすことじゃ
00:45:40私たちも可能な限りサポートしますよ
00:45:45そうだな お前らの言う通りだ
00:45:49ふぅ ごめんと
00:45:51さすが鑑定眼永久スキル あなたのその目があればカーシェルとその仲間が犯罪者だということも知っていたのでは?
00:46:00なぜ野晴らしにしてたんですか それについては謝らなければならない
00:46:06カーシェルはトライ戦国の名門貴族の出でね 他国の貴族ってのはなかなか手の出しづらいもので証拠が欲しかったんだ
00:46:18あいつ貴族だったのか と言っても
00:46:22目回しはしていてね やっとこちらも動き出せる段階になったところだったんだが
00:46:29俺が先にと捕まえちまったってわけか 正直手が省けて助かったよ
00:46:36やってきたことへの処分はきっちりさせてもらうよ
00:46:40そりゃよかった
00:46:45で? そろそろ本題に入りましょうよ
00:46:49別に君と敵対したいわけじゃないんだ むしろ協力体制を築きたいと思っている
00:46:57私は以前にも異世界人と会ったことがあってね
00:47:03俺以外にも異世界から来た人間がいるのか
00:47:06新興国デラミスで召喚された勇者たちだよ
00:47:12メルフィーノ? この前私が転移させた者たちですね
00:47:16え? お前そんなことしてるのか
00:47:20興味があるなら後ほどに
00:47:25デラミスの巫女は神の予言を賜り 勇者を召喚した
00:47:31その巫女が言うには 魔王の復活が近い
00:47:37魔王?
00:47:42その影響なのか 大陸中のモンスターが凶暴になってきている
00:47:48君の討伐した黒霊騎士が強力になっていたのも 魔王の復活が原因だろう
00:47:56いくら勇者といえど大陸中を守っては回れない 何より魔王が本当に復活するというのであれば
00:48:04彼らには魔王討伐に専念してもらいたいのだ
00:48:08つまり勇者の代わりに俺がモンスターの脅威を取り除けと?
00:48:14今この周辺の街ではB級以上の依頼をこなせる者が不足していてね
00:48:21依頼に見合う報酬は出すし様々なサポートもしよう 特例で冒険者ランクを引き上げ
00:48:28どの依頼を受けるかは君の裁量に任せる 条件が良すぎるんじゃないか
00:48:35君は召喚士であること 異世界人であることを隠していたの
00:48:40なぜかな
00:48:43貴族のつまらない権力闘争に巻き込まれたくなかったんだろう
00:48:49協力してくれるのであれば何よりまず自由を約束しよう
00:48:56見透かされてますね
00:48:58どんな天才でもそのレベル帯で召喚術を取得することは不可能だ
00:49:04君のスキルはすでにS級冒険者のそれに匹敵している
00:49:10高みに登ってもらおう 冒険者としてどこかの勢力に取り込まれる前にね
00:49:20協力しましょう 条件自体の不足はない
00:49:33聞いたよケルちゃんB級冒険者になったんだって
00:49:38ちょクレアさん 情報早いですね
00:49:42若い冒険者の間で噂になってるよ
00:49:46個人的にはあんま目立ちたくないんですけどね
00:49:49何言ってるんだ こんなに早くB級に昇格するなんて私は聞いたことがないよ
00:49:56よーしケルちゃんの昇格祝いに今晩は一品増やしちゃおうかね
00:50:00やったクレアさんの作るご飯美味しいからな
00:50:04
00:50:07その前に何か昼飯頼みます
00:50:12おうよ さっきのご夫人もまさか
00:50:16ちげーよ どう見ても即失候補とかじゃねーから
00:50:20俺がこの1週間お世話になってるこの宿のおかみさんな
00:50:24しくしく 私というものがありながら
00:50:28メルフィーナもややこしくなるからのっかるなよ
00:50:35
00:50:39なあメルフィーナ はいあなた様何か
00:50:44さっきの転院殺害勇者の話聞かせてくれよ 少し前のことです
00:50:51新興国デラミスの巫女が異世界召喚の儀をしておりましたので センスの良さそうな美男美女を見つくるって私がこの世界に転院させました
00:51:03きっと今頃いい感じのレベルになっている頃ではないでしょうか お前さらっと凄まじいことしてんのな
00:51:12デラミスの巫女は神の予言を賜り勇者を召喚した その巫女が言うには魔王の復活が近い
00:51:25魔王という者か まあデンプレ的に魔王が復活したからなんとかって流れか
00:51:32あなた様にはほぼ関係ない事柄ですのでご安心ください 明日イベントには私も飽きてきているのでむしろ関わらないでください
00:51:42えいえい
00:51:53ギリギリの戦いだった 勇者と魔王か
00:51:59クロトン
00:52:05預けておいた報奨金出してくれるか
00:52:10おほほーよしよし
00:52:13便利だよなグラトニアのこの補完スキル この体のどこに入るんだろうなぁ
00:52:22
00:52:25まあこれくらいあれば大丈夫か 王よ何か買い物ですかなまあな
00:52:34クリアさん今日の夕飯一人分追加してもらっていいですか
00:52:39ん ありがとう
00:52:44
00:52:47王よずいぶん楽しそうだが何を買いに行くのだ 奴隷だ
00:52:53ん 女の奴隷を買いに行くぞ
00:52:58はっはっは いやいや王もお盛んな年頃じゃし男ならいた仕方ないことじゃよ
00:53:14いやだから違うつってるだろう前に奴隷賞を見た時にパーティー増強要因に奴隷を 入れるのもありかなって
00:53:22メルフィーナと話したことがあったんだ 奴隷を訓練しパーティーに入れるのですね
00:53:28そうそう 前に見かけてちょっと気になってる子もいるしな私というものがありながら
00:53:35だからそういうのやめろ ジェラールとの戦いは正直かなりギリギリだった
00:53:44これからはそんなグレートの相手と戦うんだ 少しでも戦力を増やしておきたい
00:53:50道理じゃな 奴隷は主人の許可がない限りスキルポイントを使えないらしい
00:53:58狙いはポイントを使っていない他の主人の手垢のついていない そう
00:54:05公営で支援攻撃ができるようになりそうなどれ
00:54:10わあああああ
00:54:13お客様!お客様!!
00:54:19だ、大丈夫ですか?
00:54:20ふざけんな!!
00:54:21誰かかことか!
00:54:22呪われたぞがぁ!
00:54:24やだか…
00:54:32あの子は…この前の…
00:54:35先日仕入れたハーフエルフなんですが
00:54:38強力な呪いもしで 触れたものを燃やしてしまうんですよ
00:54:49スキルポイントは 希望通り手つかずだな
00:54:53メルフィーナ
00:54:54はい
00:54:55呪いの解除には どのくらいのスキルが必要だ
00:54:59この症状は 火竜王の呪いですね
00:55:02永久白魔法 セイクリットブレスなら可能でしょう
00:55:07うん
00:55:21ちくしょう 高値で売れると期待したのに
00:55:24とんだハズレをつかまされちまった
00:55:27こんな呪い持ちじゃ 誰も買い手がつきやしねえ
00:55:32さっきの旦那
00:55:34なんか用ですかい
00:55:36おい 天守
00:55:38あの子を売ってもらえるか
00:55:42はあ!?
00:55:43いや 旦那 さっきの見てましたよね
00:55:46あら ハーフエルフで 確かに珍しいですし
00:55:49まだ主人についたこともない子ですが
00:55:52呪い持ちで 触れるものを燃やしてしまう
00:55:55金はこれで足りるか
00:56:06あなたは
00:56:08おい 早く出るんだ
00:56:10今日からこの旦那が お前のご主人様だ
00:56:14早く出るんだ
00:56:16今日からこの旦那が お前のご主人様だ
00:56:43私を買ってくださりありがとうございます エフィルといいます
00:57:00俺はケルビンという冒険者だ 君には俺のパーティーに入ってもらい
00:57:06一緒に戦ってもらいたい でも私呪いが
00:57:12エフィル 君はいつから奴隷だったんだ
00:57:16物心ついた時にはすでに奴隷でした 生まれてすぐ売られたと聞いています
00:57:23両親の顔すら知りません なぜ呪われているのかも
00:57:28そうか 大変だったんだな
00:57:32ダメです 私もうこれ以上
00:57:36誰も傷つけたくないんです
00:57:40エフィル
00:57:44俺を信じて
00:58:00エフィル君がどんな苦労をしてきたのか 俺にはわからない
00:58:07でもこれからは同じような悲しみを味わわせたりしない
00:58:14でも私は私の手を
00:58:17もう大丈夫だ 君はもう誰も呪いの炎で傷つけない
00:58:23呪いは解けたんだ
00:58:26私の主人様 ケルフィン様
00:58:36あなた様 解除できたようですね
00:58:40ああ 永久城魔法 セイクリットブレス
00:58:44さっき余っていたスキルポイントで 手に入れたばかりの力だ
00:58:49私の召喚ができるまでは仕方がないので あなた様の胸はその子に貸してあげます
00:58:56さすがメガネ様 寛大なお心で
00:59:05ただいま
00:59:07あらケルちゃん お帰り
00:59:10ケルちゃん ケルちゃん
00:59:13ケルちゃん ケルちゃん
00:59:16あらケルちゃん お帰り
00:59:19いいタイミングね そこのテーブルに準備してるからね
00:59:23おや その子がもう一人分のお客さん
00:59:27クレアさん 悪いんだけど 食事の後でいいから
00:59:31この子の服を何か見つくろってもらえないかな
00:59:37ああ 腹減った
00:59:39エフィル クレアさんのご飯は絶品だぞ
00:59:44前だね
00:59:46こんな可愛い子をこんな格好で食事なんてさせられないよ
00:59:52食事の前に綺麗にしてあげなきゃ
00:59:57エフィル 大丈夫だ
01:00:00ケルちゃん
01:00:19何だか分からないけど ケルちゃん この子のことは任しときな
01:00:25お願いします
01:00:30
01:00:34
01:00:43ni
01:00:48ooo ん
01:00:51さあ a l valuation 庄に晴れ姿を見せてあげな
01:00:57うう…
01:01:05あの、ご主人様
01:01:08どうでしょうか?
01:01:19あ、す、すまない
01:01:22その…
01:01:24すごい綺麗だよ
01:01:28うう…
01:01:31あの、私
01:01:34これからご主人様のために
01:01:36精一杯お仕事します
01:01:39よろしくお願いします
01:01:41ああ、よろしく頼む
01:01:46ごめんごめん、ずいぶん待たせちゃったね
01:01:49さあ、お食事にしようね
01:01:52頼みます
01:01:54あの、私お手伝いしてもいいですか?
01:01:57ええ、もちろん
01:02:00メイド服か
01:02:03ナイス、クレアさん
01:02:06この後、エフィルと
01:02:08クレアさんの絶品な夕食にありついたんだが
01:02:11その旨さに
01:02:13エフィルが思わず泣き出してしまった
01:02:18メルフィーナのこと
01:02:20そして、クロトやジェラール
01:02:23俺が召喚してあり
01:02:25そのことは秘密にしておきたいことや
01:02:27これから冒険者として戦うために
01:02:30エフィルの手つかずのスキルポイントで
01:02:32まず俺と同じ成長率倍化と
01:02:35スキルポイント倍化を取ってもらった
01:02:38他のポイントの使い道は
01:02:40エフィル自身に任せた
01:02:42これはメルフィーナと相談して
01:02:45これから自分でちゃんと判断していけるようにと
01:02:48エフィルへの配慮だ
01:02:51と、ここまでは順調だったのだが
01:02:54困ったことがあった
01:02:56クレアさんにもう一つベッドのある部屋を頼んだんだが
01:03:00空きがないらしいのだ
01:03:12かわいい…が…
01:03:16俺が寝れないぞ…
01:03:30エフィルを仲間にして一月
01:03:32俺たちは順調に依頼をこなしながら
01:03:35レベルアップを図っていた
01:03:37エフィルは残ったポイントの限界まで
01:03:39吸術と千里眼のスキルを上げて
01:03:42レベルアップ後には新たに裁縫スキルを習得
01:03:46今着ているメイド服は
01:03:48戦闘用に何度も縫合し直し強化した三作目だ
01:03:52ならばと俺も舵スキルを習得した
01:03:55まだ練習中だけどな
01:04:06高レベルの吸術スキルと仲間法を組み合わせ
01:04:09さらに火竜王の加護まで加わったエフィルのオリジナル技
01:04:13まったくメイド姿でよくやるわ
01:04:20邪剣老司の討伐を確認しました
01:04:23今回もお疲れ様でした
01:04:25これで9回連続達成です
01:04:28お二人とも次の依頼をクリアすれば
01:04:30昇格試験を受けられますよ
01:04:33ご主人様はあと少しでA級ですね
01:04:36エフィルこそこの前C級になったばかりなのにもうB級
01:04:41だが
01:04:45前の昇級試験の模擬戦
01:04:47あれは相手が可哀想だった
01:04:52開始数秒でエフィルさんの矢が
01:04:54試験官の頭にクリーンヒットしましたからね
01:04:58あまりに好きだらけだったので
01:05:00試されているのだと思いまして
01:05:03試験官のウルドさん熟練のベテランだったんですよ
01:05:07お二人とも企画外すぎます
01:05:10あ、そうだエフィルさん
01:05:12この間新しくできたお菓子屋さんがあるんだけど
01:05:15一緒にどう?
01:05:17はい、ぜひ行きたいです
01:05:20ほんと?やったー
01:05:22約束だよ
01:05:24はい
01:05:25お仕事モードがオフになってますよ
01:05:28ご主人様も行かれますよね
01:05:31俺も行くのか?
01:05:33うん、できましたら
01:05:36ケルビーさん
01:05:38女の子にここまで言われて
01:05:40断ったりしないよね
01:05:42うん、わかった
01:05:45明日でよければ付き合うよ
01:05:48嬉しいです
01:05:50アンジェ仕事してよ
01:05:55これってまるでデートみたいだな
01:05:58というかデートだよな
01:06:00しかもお菓子屋
01:06:02メルフィーナがいたらいろいろと言われてたかもしれないな
01:06:06新宅を授けに行くとかで
01:06:09今朝から配下ネットワークからも離脱しているが
01:06:12おい、ケルビーさん
01:06:16こんにちはアンジェさん
01:06:18その服とても似合ってますよ
01:06:21ありがとうございます
01:06:23あれ、エフィルちゃんは?
01:06:25支度に時間がかかるから先に行っててくれって
01:06:29エフィルちゃん気合い入れてるな
01:06:33気合いですか?
01:06:35あのケルビーさん
01:06:37何でしょうか
01:06:39そろそろ敬語やめません?
01:06:41せっかくこうして一緒に遊ぶ仲にもなったわけですし
01:06:45わかった、その方が俺も気を使わずに済むしな
01:06:49これでいいかアンジェ
01:06:52おっきいだよケルビー
01:06:54すみません、お待たせしました
01:06:59あっ
01:07:07そのどうでしょうか
01:07:13その変じゃありませんか
01:07:18ほらケルビー
01:07:21ああ似合ってる
01:07:27エフィルちゃんかわいすぎ
01:07:30そんなことは
01:07:32一月前は痩せ細ってたけど
01:07:35今はすっかり健康的な体にもなったし
01:07:38ちょっと無理無理しないでください
01:07:41成長しすぎだぞ
01:07:44なかなかのチャイス
01:07:46まあな、エフィルのも美味しそうだな
01:07:49ご主人様どうぞ
01:07:51待て、外ですれは
01:07:54ケルビーいつもエフィルちゃんに食べさせてもらってるの
01:07:57ギルドのアンジェさんとメイドのエフィルちゃんじゃないか
01:08:01B級になった新入りの
01:08:03くそ、女の子二人連れて
01:08:06ち、違うんだ
01:08:07宿でエフィルの料理を味見するときにだな
01:08:10お、おかしかったのですか
01:08:13私も負けてられない
01:08:15ほらケルビー
01:08:17じゃねえよ
01:08:19その対抗意識はなんだろ
01:08:21いや、これって修羅罰ヘッツ?
01:08:23三角かけ?三角かけ?
01:08:25安全に春が来た
01:08:29二人とも、菓子は後で食べよう
01:08:32宿に持って帰ってから
01:08:34お、お持ち帰りだぞ
01:08:37違うんだ
01:08:40公衆の場でいろごととは庶民も偉くなったものだな
01:08:45えっと、急に何ですかね
01:08:49控えろ、ギャロー!
01:08:51この方こそトライ戦の第三王子
01:08:53トブラ様であるぞ
01:08:55トライ戦?
01:08:56東にある大きな軍国だよ
01:08:59王子、上に立つ者として
01:09:01ここは教育しなくてはならないのでは?
01:09:04このような下賤な輩は
01:09:06しっかりとたしなめるべきです
01:09:08そうか、そうだな
01:09:11ふむ、そこの女ども
01:09:13なかなかの容姿をしているな
01:09:16しかもエルフは奴隷か
01:09:19その女どもが身を差し出すのならば
01:09:22罪は帳消しにしてやろう
01:09:24私の心は寛大だからな
01:09:28ケ、ケルビー?
01:09:30お前なんか文句でも
01:09:34取り負けはどっちもD級程度か
01:09:37逆、逆らうというのか?
01:09:40この私に
01:09:41トライ戦第三王子である
01:09:43このトブラに
01:09:45動け
01:09:47それで王子様
01:09:49パーズにどんな御用でいらしたのだ
01:09:52そのようなこと
01:09:53貴様に関係な
01:09:55わかった、わかった、わかった
01:09:58そんなことは貴様に関係なの!
01:10:00わかった!答える!
01:10:03え、冒険者ギル殿!リオに会いに来たのさ!
01:10:07リオ?
01:10:08パースを拠点とした腕利きの冒険者が最近現れたと聞く
01:10:13その真意を確かめるために王子である私自らここまで驚いたのだ!
01:10:19王子様が旅をするにしては護衛の質が悪いな
01:10:23トライ戦は実力主義なのだ!
01:10:26能ある者がトップに並ぶ トライ戦での私の立場などないに等しい
01:10:32えっと…つまり?
01:10:34あの王子様はボンクラってこと?
01:10:37実力のある冒険者を拝借りし こう立てようとしたのだ
01:10:42どうだ?分かったか?
01:10:45ちなみにその冒険者は多分俺のことだぞ
01:10:48な、なにぃ!?
01:10:50だが確かにその力は本物
01:10:53ぜひ私の拝借り
01:10:55叶うか…
01:11:01ありがとうケルビー! カッコよかったよ!
01:11:04タンダ邪魔が入ったなぁ もう一度お買いに行こうぜ
01:11:08はい!
01:11:09今度こそアーンしてあげるね ケルビー
01:11:11いやいや、それはいいって
01:11:13テレナイテレナイ
01:11:14いややめてくれよホントに
01:11:17どうか、もう一度お姿を…
01:11:22メルフィーナ様…
01:11:27メルフィーナ様!
01:11:29お久しぶりですね、コレット
01:11:32勇者たちの様子はいかがですか?
01:11:35はい、こちらを!
01:11:38順調に成長しているようですね
01:11:41はい!
01:11:43どうかご神託を…
01:11:45西大陸の帝国より、邪悪な気配を感じます
01:11:49勇者はそちらに向かわせなさい
01:11:52決してパーズには近づけさせないように
01:11:55パーズ?
01:11:57パーズは…
01:11:59パーズは…
01:12:01パーズは…
01:12:03パーズは…
01:12:05近づけさせないように
01:12:07パーズ?
01:12:09はい、承知いたしました
01:12:12頼みましたよ、デラミスの巫女よ
01:12:19コレット!何があった?
01:12:24ご神託が下りました、勇者たちよ
01:12:30ご主人様、起きてらっしゃいますか?
01:12:34ん?ああ、どうした?
01:12:37眠れないのか?
01:12:39今日は助けていただき、本当にありがとうございました
01:12:44何回も言うな、気にするなって
01:12:47それより、すまないな
01:12:50いつまでもベッドが一緒のままで
01:12:53クレアさんには何度も別の部屋を頼んでるんだが
01:12:57あの、あの、ご主人様
01:13:00ん?
01:13:01私は女としての魅力がないのでしょうか?
01:13:05は?エフィル?
01:13:08ご、ご主人様、あの、えっと、その…
01:13:14いやいやいや、そういうのは本当に好きな男とは…
01:13:18好きです!主として、異性として、私は好きです!
01:13:24大好きです!
01:13:26呪いを持って他人と触れ合うことすらできなかった私に
01:13:30人の温もりを教えてくださったのは、ご主人様なんですから!
01:13:35エフィル…
01:13:38エフィル…
01:13:51エフィルは可愛いし、これ以上ないくらい魅力的な女の子だ
01:13:57ご主人様、本当に…
01:14:00ああ
01:14:02あっ
01:14:06家だ、家を買おう
01:14:09部屋がそれぞれ別れた家を
01:14:11そうじゃないと、持たない
01:14:23これが勇者か
01:14:26お待たせしました、おかわりを…
01:14:30もしかしてメルフィーナ様、戻られたんですか?
01:14:38ありがとう、クロちゃん
01:14:40はい、ただいま帰りましたよ
01:14:43おかえりなさいませ
01:14:45にしても、勇者というわりに、そんなに強くなさそうじゃ
01:14:51勇者…
01:14:54あまりレベルは高くないですね
01:14:57ああ、正直勇者というくらいだから、レベル100はいってるかと思ってた
01:15:03召喚されて1年だろう?何してんだ、こいつら
01:15:07私も少々期待外れでした
01:15:10果たして魔王復活までに間に合うのかどうか
01:15:14それに引き換え、あなた様方はまた強くなられましたね
01:15:19ああ、舵スキルもだいぶ上がったからな
01:15:23失敗作も多かったの
01:15:26これはこれで、使い道を考えてる
01:15:30じゃが、このブレッドノートは王の自信作だけあって、大した一品じゃわい
01:15:37そして、このクリムゾンマントと王のローフは…
01:15:43私の裁縫作品だ
01:15:45はあ、こちらは順調そのもの
01:15:48デラミスの騎士団にあなた様の爪の赤をせんじて飲ませたいです
01:15:55ギルちゃん、いるかい?
01:15:57ギルドから呼び出したよ
01:16:05悪魔…ですか?
01:16:07ああ、そうです
01:16:10悪魔…ですか?
01:16:12ああ、目撃場所はD級ダンジョン、陰邪の仙屈だ
01:16:17ここを探索していた冒険者が隠し部屋を発見してね、そこにいたのだ
01:16:24龍、天使と並んで、悪魔は最強種の一角です
01:16:28その人たち、よく生きて帰ってこれましたね
01:16:32どうやら封印されていたようでね
01:16:35とはいえ、下手に手出しもできん
01:16:38ただ、正直なところ、今回はケルビン君に依頼するか迷った
01:16:43悪魔の力は未知数
01:16:45下手をしたらS級トーバスになるかもしれない
01:16:50悪魔は個体差が激しい種族ですからね
01:16:53カイの者でもB級といったところでしょうか
01:16:58ところでケルビン君、先日
01:17:02トライセンのタブラ王子に会ったんだって
01:17:05え、会ったような、会ってないような
01:17:10そうなのかい?
01:17:12いやいや、誰なのか分からないのだがね
01:17:16王子に手を出した不届き者がいたそうなんだよ
01:17:20その事後処理が大変でね
01:17:23早くトライセンとの外交問題にもなるところでね
01:17:28おっと、話が逸れてしまったが
01:17:31この依頼、受けてくれるかい?
01:17:34はい、喜んで!
01:17:37悪魔め
01:17:45おい、ケルビン
01:17:48ウルドさん
01:17:51おう、エイフィルも元気だったか?
01:17:54昇格試験依頼
01:17:56はい、ご無沙汰しています
01:17:59そっちの騎士様は?
01:18:01わしはケルビン殿の友人でジェラールと申す
01:18:05微力ながら助立に参った次第
01:18:08おう、それは心強い
01:18:11それで、状況はどうです?
01:18:13見ての通り、小屋に結界を施して警戒中さ
01:18:17悪魔にクルスバイトがどこまで有効かは知らんがな
01:18:21B級悪魔でない限り、気安になっている
01:18:24俺たちのレベルじゃ監視するくらいしかできねえ
01:18:27情けないがな
01:18:29ウルドさんたちは、このまま警戒を続けてください
01:18:33俺たちで悪魔の様子を見てきます
01:18:36ダムベント
01:18:39油断するんじゃねえぞ
01:18:43先頭はジェラール
01:18:45その後ろに、俺とエイフィルが続く
01:18:48黒とは死者
01:18:51ずいぶんと歩いたと思うのじゃが
01:18:56モンスター出ませんね
01:19:00何か異変が起きているのかもしれない
01:19:03モンスターの存在を知っている
01:19:06分かりません
01:19:08おう、それならば
01:19:10ジェラールはそんなにもっと強くなってくれない
01:19:14いいか
01:19:16何か異変が起きているのかもしれない
01:19:19モンスターどころか生物の気配さえない
01:19:25ここか
01:19:26あなた様
01:19:28どうかしたか
01:19:30部屋の中に気配を二つ感じる
01:19:33一つは普段の悪魔だろう
01:19:35だいぶ衰弱している
01:19:38どうやら脅威となりそうなのは
01:19:40もう一つの方かもしれない
01:19:42悪魔はどうしますか
01:19:45封印もある
01:19:46当て回しだ
01:19:47まずはそのもう一つに対処する
01:19:52うまくいけば廃下にできるかもしれないしな
01:20:09なんとも面容な
01:20:15
01:20:24ようこそいらっしゃいませ
01:20:27はじめまして
01:20:29私アークデーモンのビクトールと申します
01:20:33どうぞお見知りおきを
01:20:35アークデーモン
01:20:37レッサーデーモンがB級相当ということなら
01:20:40上位種であるこいつの実力は
01:20:44どうしました
01:20:46何かおかしかったでしょうか
01:20:49いいや
01:20:50また悪い癖じゃな
01:20:53それでそこの女は何者だ
01:20:57この方は
01:21:06魔王様の御礼状ですよ
01:21:10あなた様
01:21:11過去に存在した悪魔の魔王は3名
01:21:14最も近い時代であれば
01:21:16魔王グスタフの娘かと
01:21:18ですが私の知る限りでは
01:21:24魔王グスタフに娘はいなかったはずじゃないのか
01:21:27それは表向きのこと
01:21:30敵の多い方でしたからね
01:21:33娘の存在は隠していたのです
01:21:36しかしこうも早く人間の実力者が来てくれるとは
01:21:40ここを見つけた者たちをあえて逃した甲斐がありました
01:21:44あら辺りのモンスターは一掃しておきましたし
01:21:48気がつかったでしょう
01:21:51なるほど
01:21:52俺たちはまんまとおびき寄せられたわけだ
01:21:55ええ
01:21:56実を言いますとその封印は
01:21:58人間でないと解けないものでして
01:22:01俺たちに鎖を壊させようって
01:22:04いやいやそんなお願いはしませんよ
01:22:08ただね私に食われて
01:22:10あなたたちの力を取り込ませていただきたい
01:22:20こやつの力
01:22:24私の固有スキル悪時期は
01:22:27食った相手の特性を奪う
01:22:30そしてそれは相手と関係地が深いほどに効果的なのです
01:22:34なるほど
01:22:35ペラペラ情報を喋ったのはそれでか
01:22:38俺たちを食い
01:22:40人間の特性を得て封印を解く
01:22:43彼女を魔王として再臨させるために
01:22:51残念ながらそれでは50点です
01:22:57この悪時期め
01:22:59そう私は悪時期のビクトール
01:23:03魔王グスタフ様のご息子セラ様の世話係だった私にとって
01:23:08彼女はある意味本当の娘とも思える存在
01:23:12そのセラ様を食せば莫大な力が手に入る
01:23:16私が新たな魔王となるのです
01:23:20これがS級モンスターの次元か
01:23:24先ほどから気になっていたのですが
01:23:27あなたその顔
01:23:29お前ほどの強敵に会ったことがなかったからな
01:23:32気持ちが高ぶって仕方ない
01:23:38おもしろい
01:23:39悪い癖が出ちゃってますね
01:23:42あの悪い癖って
01:23:44エフィルよ
01:23:46私がかつて王と戦った時
01:23:49王はどんな顔をしていたと思う
01:23:51え?
01:23:52笑っておったのよ
01:23:54圧倒的な窮地
01:23:56絶大な力を前にすると自分を抑えられないようじゃな
01:24:01それってつまり
01:24:0410度のバトルジャンピーってことです
01:24:32あなたのために私はあなたのために
01:24:37私はあなたのために
01:24:41見慣れない街の中に
01:24:46迷い込んだ気持ちをただ
01:24:51出口へ導く手を
01:24:56探してたの
01:25:01Wherever you are, I'll find you
01:25:06繋いだ手 was forever
01:25:11変わらずそばで笑って
01:25:16I wanna take you higher
01:25:19I wanna take you higher
01:25:21We'll always be together
01:25:26I wanna take you higher
01:25:29We'll always be together