Why Raeliana Ended Up at the Duke's Mansion
Episode 1 - Episode 4
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00:40:58かわいすぎる
00:41:00お姉さま?
00:41:02ごめん、あなたがあまりにかわいすぎて
00:41:06風船なら大丈夫よ
00:41:08ちゃんとあなたのお願いを覚えてるわ
00:41:10ほんと?
00:41:11ええ
00:41:12だからお姉さまとこれでも食べながら
00:41:15ハンスが来るのを待ちましょう
00:41:19はい
00:41:27わあ!
00:41:29風船飛んでいった!
00:41:32意外
00:41:38こういうことには我関せずかと思ってたのに
00:41:42ありがとうございます、テイラー卿
00:41:44ほら、ローズマリー、お礼を言って
00:41:51手、貸して
00:41:54うん
00:41:58どうもありがとうございました
00:42:02あれ?
00:42:03今のいつもより反応が早かったような
00:42:09もしかして甘いものがお好きなんですか?
00:42:16へえ、かわいいとこもあるじゃん
00:42:23ああ
00:42:28子供の頃から戦場に立って
00:42:30きっと子供らしいことを何もできずに育ったんだろうな
00:42:35改めて、これからよろしくお願いしますね
00:42:43皇釈邸に行く前にエルマにもっと作ってもらわなきゃ
00:42:47そして、その日の朝がやってきた
00:43:18何これ?馬車の規模じゃなくない?
00:43:21わあ、さすがは皇釈邸の馬車ですね
00:43:25まるでうちのお屋敷を引いてるみたい
00:43:30お荷物はこちらで全てですか?
00:43:32他にお運びするものがあれば、お申し付けください
00:43:36ああ、いいえ、もう十分です
00:43:39引っ越しでもさせる気か?
00:43:41はい
00:43:42お姉さまもよろしくお願いします
00:43:48どうす?
00:43:51ルリ、体に気をつけてね
00:43:55お姉さまもよろしくお願いします
00:44:01どうす?
00:44:04ルリ、体に気をつけてね
00:44:24お待ちしておりました、マクミラギ姫君
00:44:27改めまして、この屋敷の統括羊を務めます
00:44:31キデオン・ジュラにございます
00:44:33またお会いできて光栄ですわ、キデオン
00:44:37一つの屋敷に羊が四人も?
00:44:41姫君は、この屋敷の統括羊を務めます
00:44:44キデオン・ジュラにございます
00:44:46またお会いできて光栄ですわ、キデオン
00:44:49一つの屋敷に羊が四人も?
00:44:53姫君のお持ちになられた荷物は
00:44:56使用人に運ばせておきますので、ご安心を
00:44:59お気遣いありがとうございます
00:45:01では、お屋敷に案内させていただく前に
00:45:05このお屋敷の歴史についてご説明しましょう
00:45:08お、お屋敷の歴史ですか?
00:45:12いかにも、ウィンナイト家が数百年の歳月を
00:45:17共にしてきた由緒あるお屋敷です
00:45:20ウィンナイト家の歴史は、それはもうたっぷり詰まっておりまして
00:45:25ああ、それは実に興味深いですわ
00:45:33死ぬ、何これ、新手の新人イビリ
00:45:38お前ごときがそう安々と公爵家の資金を
00:45:41またげると思うなよ的な
00:45:43屋敷を誰から譲り受けたとか
00:45:46文様一つ一つにものすごい価値があるとか
00:45:50設計者がどれだけ丹精込めてこの屋敷を設計して
00:45:54それが後世の設計者たちにどんな影響を与えたとか
00:45:58どうでもいいんですけど
00:46:00まさかこのベッドも国宝級とか言い出すんじゃないでしょうね
00:46:05安心しろ、そのベッドは違う
00:46:11飲むか?
00:46:13ちょっと待って、いつからそこにいたの?
00:46:16ここで何をしているんですか?
00:46:19人の部屋に勝手に入ってくるなんて
00:46:22プライバシーが必要だと
00:46:24当然です
00:46:26諦めろ、そんなものは期待するだけ無駄だ
00:46:30あんた良かったわね、この世界の人間で
00:46:34ここが元いた世界ならとっくに通報してるわ
00:46:38それで、私に何か御用ですか?
00:46:43婚約者が我が公職邸に移ってきたというのに
00:46:47私室に籠っているわけにもいかんだろう
00:46:51はいはい、そうですか
00:46:53ブルックス家が医者料を求めてきているそうだ
00:46:58男を見る目がないの?
00:47:00ええ、そのようです
00:47:02こんな男に取引を持ちかけるなんて
00:47:05見る目がないにも程があるわ
00:47:08ブルックス家のことはこちらで処理しておく
00:47:11そなたはここでの生活に慣れるように努めろ
00:47:15明日から本格的に花嫁修行が始まるだろうが
00:47:19そなたには期待していない
00:47:21完璧にこなそうなどと考えなくていい
00:47:25完璧にこなす?誰が?
00:47:29ええ、私も公職様の完璧な婚約者になるつもりはございません
00:47:34そしてそれは公職様も同じこと
00:47:37婚約者として形だけ合わせてくだされば結構ですので
00:47:43そうか
00:47:46肝に命じておこう
00:47:50あの、一つお伺いしたいことがあるのですが
00:47:55私どもの他にこの取引のことを知っている方はいらっしゃるのですか?
00:48:03私も話を合わせておく必要がありますので
00:48:08現時点でこの取引のことを知っている者は
00:48:11そなたと私を除いて二人だけだ
00:48:14一人は、そなたもすでに知っているだろう
00:48:17テイラー卿ですか?
00:48:19そうだ、もう一人は
00:48:22まあ、時期にわかるだろう
00:48:24あ、主席補佐官のことかな
00:48:27小説にも出てきてた
00:48:30この屋敷の中では常に仲睦まじいカップルを演じなければならないってことになるけど
00:48:37そなたには、私が知っているのは
00:48:40私の愛する婚約者として振る舞ってもらう
00:48:43ちょ、ちょっと待ってください
00:48:45何だ?
00:48:46あの、契約書にない細かなルールについて
00:48:50話し合っておく必要があると思うのですが
00:48:53まず、私のことはそなたではなく
00:48:56レリアナとお呼びください
00:49:00そうしよう、レリアナ
00:49:04私は、あなたを愛している
00:49:07そうしよう、レリアナ
00:49:11それから、私を疑われる公爵様の気持ちはわかりますが
00:49:15少なくとも、この部屋の中ではプライバシーを守っていただけませんか?
00:49:22嫌だと言ったら?
00:49:24私が今も公爵様の意向を最大限に尊重し行動している
00:49:30ということをわかっていただければ幸いかと
00:49:38ふん、いいだろう
00:49:41では、楽しい時間はこの辺にして
00:49:44失礼するとしよう
00:49:46楽しい?どこが?
00:49:51何か必要なものがあれば遠慮なく申せ
00:49:54ここで手に入らないものなどないからな
00:49:57レリアナ
00:50:01公爵様にそのように気をかけていただけるなんて
00:50:04嬉しくて涙が出そうですわ
00:50:09では遠慮なく言わせていただきますが
00:50:12今私が欲しいのは一人の時間にございます
00:50:16さっさと出て行け
00:50:22婚約者に対しては公爵様ではなく
00:50:25ノアと呼ぶべきではないのか?
00:50:28愛するレリアナよ
00:50:32そうだ、これからは私もこの男を愛する
00:50:35恋人役を演じなきゃならないんだ
00:50:38でも、だからってこの男を名前で呼ぶなんて
00:50:42どうした?
00:50:44嫌なら互いに相性を作ってもいいのだぞ
00:50:47いいえ、結構です
00:50:50お名前でお呼びいたしますわ
00:50:53では呼んでみよう
00:50:56今後必要な時にそのようにお呼びいたしますので
00:51:05言葉というのは普段から呼び慣れていないと
00:51:08いざという時に出てこないものだ
00:51:11今ここで呼んでみろ
00:51:19さあ早く
00:51:23こいつ
00:51:26まあいいだろう
00:51:34では失礼するよ
00:51:37レリアナ
00:51:43レリアナ
00:51:46レリアナ
00:51:49レリアナ
00:52:08アダム、あの女をどう思う?
00:52:11うん
00:52:19変な女
00:52:24アダムにしては珍しく評価が悪くないな
00:52:27あの女のことが気に入ったのか
00:52:31変な女か
00:52:34あの女から目を離すなよ
00:52:37社交マナー
00:52:40刺繍
00:52:43ダンス
00:52:46次から次へと押し付けられる花嫁修行の数々に
00:52:49私は言葉を失った
00:52:52だが幸いなことに
00:52:55レリアナ・マクミラーはそれ相応の教養を兼ね備えた人物だった
00:52:58そのため
00:53:01それらは自然と身体に染み付いていた
00:53:04ただ問題は階級による教育範囲の違いだ
00:53:07マクミラン家はエストタ階級の平凡な貴族
00:53:10レリアナはその娘
00:53:13次は数学の時間でございます
00:53:16平凡な貴族の娘だと思ったら大間違いよ
00:53:19ちょっと待って
00:53:22レリアナ
00:53:25レリアナ
00:53:28レリアナ
00:53:34レリアナ
00:53:47公爵亭に来てからもうすぐ2週間
00:53:58暇だな…
00:54:08この花で頭につけて
00:54:10宝石が欲しいのなら
00:54:12いくらでも買ってやるぞ
00:54:14こいつは…
00:54:16なんでこういちいち憎たらしいの?
00:54:20今日は何の御用で?
00:54:24花と…
00:54:27花束?
00:54:29私に?
00:54:45憎たらしい!
00:54:47落ち着け!
00:54:49我慢よ、我慢
00:54:57火の打ち所のない完璧な花嫁だと
00:55:00ものすごい評判ですよ
00:55:03何よ、急に敬語なんか使っちゃって
00:55:07完璧な婚約者になるつもりはないと言っていたのに
00:55:11どういう風の吹き回しだ?
00:55:14私は足りない知識を自分のために勉強しているのであって
00:55:18公爵様とは決して…
00:55:20ノアだ
00:55:23ノアとは関係のないことですわ
00:55:27それに屋敷を出ることも禁じられていて
00:55:30勉強に専念するしか他にすることもありませんので
00:55:35つまり私のせいということか
00:55:37ええ、おっしゃる通りでございます
00:55:40ちょうど今夜、舞踏会に出席しなければならなくてな
00:55:44ソラダも一緒に来てもらう
00:55:48他にすることもないですし
00:55:51今夜、そこで婚約発表をしようと思っている
00:55:56え?そんなに大事なことを勝手に…
00:55:59一週間後には婚約式が控えているからな
00:56:03婚約式?そんな…
00:56:07当事者も知らない婚約式が一体どこにあるんですか?
00:56:11ここに
00:56:13ああ、そうですね
00:56:16では、私は支度をして参りますので
00:56:20その必要はない
00:56:24入れ
00:56:27これはこれは、マクミラン姫君
00:56:30お会いできて光栄ですわ
00:56:32私、ニック・マダックスと申します
00:56:35今宵の舞踏会であなたを輝かせる魔法使いですわ
00:56:39どうぞニックとお呼びになって
00:56:41なにこれ…
00:56:42でも、私も支度がありますので
00:56:45おい!
00:56:46ニック、私の婚約書をよろしく頼んだぞ
00:56:50ちょっと!
00:56:51私に任せてくださいな
00:56:54では、一覧と美しくなった姫君の姿を楽しみにしていますよ
00:56:59レリア
00:57:06やっぱり若いっていいわね
00:57:10お肌がもちもち
00:57:13と思ったら…
00:57:15やだ、この子ったら
00:57:19この子…
00:57:22細かいことは気にしないの
00:57:24それより見てごらんなさいよ
00:57:27目の下のクマ
00:57:34こっちにいらっしゃい
00:57:35私が綺麗に隠して差し上げますから
00:57:39最近寝ずに勉強ばかりしてたから
00:57:42あら、よく見るとお肌が荒れてるわね
00:57:45寝不足は美容の天敵ですよ
00:57:48大事な読み入り前だって言うのに
00:57:50こんなお疲れモードでどうするんです
00:57:53うん、でもご安心
00:57:55この私の魔法の手にかかれば
00:57:57どんなお肌もちょちょいのちょいで
00:57:59つるする肌に大変身
00:58:04あ、ところで
00:58:06その…
00:58:08なんとお呼びすれば
00:58:10ま、マダムーでいいのかしら
00:58:13ノンノン、ムッシュニックよ
00:58:20うん、いいわね
00:58:28じゃーん、どうかしら
00:58:32はっ
00:58:35ムッシュニック、あなたってすごいのね
00:58:38ニックと呼んでくださいな
00:58:41本当にこれが私の肌なの?
00:58:43お人形みたい
00:58:45ふん、信じていただけたかしら
00:58:48私の力で
00:58:50あなたを今宵の舞踏会の主役にして差し上げますわ
00:58:58ニック!
00:59:00マダムーズ!
00:59:12ああ、こんな素敵なドレスが着られるなんて
00:59:17うーん、トレビアン
00:59:20お似合いになると思ったのよ
00:59:23これもみんなニックのおかげよ
00:59:26さあ、おかげになって
00:59:29次は髪を言うわよ
00:59:32社交界で最も大事なのはスマイルよ
00:59:36最近流行りのパターンが2つあるのだけど
00:59:391つはこれ
00:59:41ノア・ウィンナイトスマイル
00:59:43誰に対しても平等で
00:59:45一見誠実そうに見えるけど
00:59:47本心はお前ごときが聞きやすく話しかけるなってとこかしらね
00:59:53ニック!
00:59:55ああ、でもこれは
00:59:57ノア・ウィンナイトにしかできないからパスね
01:00:00私以外にそう思ってる人がいたなんて
01:00:06笑顔に隠された本心を見破ることなんて
01:00:09このムッシュ・ニックにはお安い御用ですわ
01:00:12そしてもう一つはビビアン・シャマル式スマイル
01:00:16ビビアン・シャマル?
01:00:19目狐のような女よ
01:00:21え、目狐?
01:00:23ああ、細かいことは置いといて
01:00:26これがそのビビアン・シャマル式スマイル
01:00:31プロだ
01:00:33そして最後にこれからあなたが流行らせるスマイルがこれ
01:00:37ニック・マダックス式スマイルと呼んでくださいまし
01:00:43さあ、私の真似を
01:00:45難易度高っ
01:00:47なんなんなん
01:00:49口元も目も引きつってるわ
01:00:51あなたが一番嫌いな人の顔を思い浮かべて
01:00:57いくら足掻こうと
01:00:59この結婚からは逃れられない
01:01:03その人に会ったら頭と胸のどっちを打つ?
01:01:07間違いなく頭ですね
01:01:10なら相手にヘッドショットを決めてやるって感じで
01:01:13はい、先生
01:01:15先生じゃなくてニックよ
01:01:17はい、ニック
01:01:26テイラー卿
01:01:29どうでしょう、変じゃないかしら
01:01:39なんて答えてくれるわけないか
01:01:42マクミラン姫君
01:01:45旦那様が書斎でお待ちです
01:01:48ご案内いたしましょう
01:01:50ありがとうございます、キレンは
01:01:53実に美しいございます、マクミラン姫君
01:01:57光栄ですわ
01:02:02旦那様、マクミラン姫君のお支度が整いました
01:02:06おいで
01:02:09少し待っていてくれ
01:02:11これが終わり次第出発
01:02:16変でしょうか
01:02:20なんで何も言ってこないのよ
01:02:22絶対また嫌味を言われると思ったのに
01:02:25私にはお世辞も言いたくないってことね
01:02:30馬車を運んでくれ
01:02:33はい
01:02:35お世辞を
01:02:37お世辞を
01:02:39お世辞を
01:02:41お世辞を
01:02:43お世辞を
01:02:45お世辞を
01:02:47お世辞を
01:02:49お世辞を
01:02:51お世辞を
01:02:54馬車を用意しておきました
01:03:05姫君があまりにも美しいので照れておられるのでしょう
01:03:10照れてる?あいつが?
01:03:15まさか
01:03:17行ってらっしゃいませ、マクミラン姫君
01:03:20行ってきます
01:03:34行ってらっしゃいませ、ビビアンお嬢様
01:03:47あ、ノア
01:03:49社交界で流行っている2つのスマイルをご存知ですか?
01:04:03これは
01:04:06ノア・ウィンナー愛しきスマイル
01:04:09ノア・ウィンナー愛しきスマイル
01:04:12ノア・ウィンナー愛しきスマイル
01:04:15ノア・ウィンナー愛しきスマイル
01:04:38私の視界から5分以上消えないように
01:04:42ご冗談を
01:04:44女性にはお化粧を直す時間も必要ですのよ
01:04:52護衛が増えてる
01:04:56しかもアダム以外に4人も
01:05:06どんだけ私のこと疑ってんのよ
01:05:12どんだけ私のこと疑ってんのよ
01:05:23めっちゃ見られてる
01:05:26ウィンナイト公爵
01:05:28ご婚約おめでとうございます
01:05:32これはエリティール公爵
01:05:34ありがとうございます
01:05:36はじめまして、マクミラン姫君
01:05:39はじめまして、レリアナ・マクミランにございます
01:05:44あれがレリアナ・マクミラン姫君
01:05:47ウィンナイト公爵が選ばれた
01:05:50この場で正式に婚約発表なされたか
01:05:53今日はビビアン・シャマル姫君もいらしてるんでしょ
01:05:57ビビアン・シャマル
01:06:00メギツネのような女よ
01:06:03いやはや、なんと美しい姫君だ
01:06:06これなら公爵がブルックス家と対立するのも納得ですな
01:06:11どおりで近頃の公爵はお幸せそうで
01:06:15そうでしょうか
01:06:17出た出た、ノア・ウィンナイト式スマイル
01:06:21この方に出会えて、これ以上幸運なことはございません
01:06:27いえーい
01:06:33マクミラン姫君、ぜひ一曲お相手を
01:06:36え?
01:06:37いえ、わたくしとぜひ、わたしと
01:06:40そうだ、スマイルスマイル
01:06:46申し訳ありません
01:06:49ちょっと、今の見た?
01:06:52演技、演技だから
01:06:55まあ、こういう奴ほど彼女ができると束縛がひどかったりするっていうし
01:07:01この小説のヒロインとはいえ、こんな束縛男と結ばれるなんて
01:07:06ベアトリスに同情するわ
01:07:12一曲、お相手願いますか
01:07:21よろこんで
01:07:51一曲、お相手願いますか
01:08:21一曲、お相手願いますか
01:08:22一曲、お相手願いますか
01:08:23一曲、お相手願いますか
01:08:24一曲、お相手願いますか
01:08:47なぜ、売られてとついてきた村娘のような顔をしている
01:08:53さすが公爵様、私の今の心情をよくご存知で
01:08:58何を言っている、囚われているのは私の方のはずだが
01:09:03散々試しんだくせに何言ってんのよ
01:09:06表情に気をつけろ
01:09:09そんな顔ではすぐにバレてしまうぞ
01:09:12そなたが偽りの婚約者だ
01:09:18このペテンシン
01:09:20どうした、脅迫音は
01:09:23レディに向かってなんてことを
01:09:26ここにいる方々にも聞かせて差し上げたいわ
01:09:30構わないさ
01:09:32誰かさんの言う通り、私はペテンシだから
01:09:39あら、失礼
01:09:51おー
01:09:56まだまだ練習が足りないようだな、レリアナ
01:10:06そのようですわ
01:10:10まあ、そのヘアスタイル素敵だわ
01:10:13そのドレスも素敵、耳飾りは新しく買われたの?
01:10:17とってもよくお似合いよ
01:10:18ニックはどこにいても相変わらずだな
01:10:26さっきから誰かにずっと見られてる気がするんだけど
01:10:33テイラー卿たちじゃない
01:10:37こんなに人が多いと全然わからないな
01:10:49ビビアン様よ
01:10:50シャマル卿だ
01:10:52ビビアン?
01:10:54そうか、ビビアンシャマル
01:11:01聞いたことある名前だと思ってたけど
01:11:04彼女は小説に登場する重要人物だ
01:11:08ノアにあの手この手でしつこく言うよりも
01:11:11全く相手にされず
01:11:14失意のどん底の中で
01:11:16折よく持ちかけられた国王の求婚を受け入れ
01:11:20現在唯一の王妃候補として教育を受けている
01:11:25しかしこの小説のヒロイン
01:11:27ベアトリスがノアと交際を始めると
01:11:31ことあるごとにこれを妨害しようとする
01:11:36いわゆる悪女キャラ的ポジション
01:11:39それが
01:11:42ビビアンシャマル
01:11:44ビビアンシャマル
01:11:56シャマル卿卿、ご機嫌うるわしいございます
01:12:00相変わらず美しく、羨ましいですわ
01:12:04うわぁ、いかにも悪女キャラって感じ
01:12:08待てよ
01:12:09ベアトリスとノアの交際を妨害してくるということは
01:12:14現時点での婚約者、私に矛先が向くってこと?
01:12:19ノア一人でも厄介だって言うのに
01:12:22あんなのにまで目をつけられたら終わりだわ
01:12:27レリアナ
01:12:28あ、はい
01:12:33何をしている
01:12:34いえ、何も
01:12:35なんか肩がこるなって
01:12:38以前、契約の交渉時にした約束を覚えているか
01:12:43約束?
01:12:45この茶番劇を続ける間
01:12:47こちらの必要なときには
01:12:49そなたにも婚約者としての役割を果たしてもらう
01:12:55今それが必要なんですか?
01:12:58ああ、あの女にな
01:13:02ノア、もしかして
01:13:04さっき足を踏んだことを根に持ってるんですか?
01:13:08あれってビビアン・シャマルですよね
01:13:10ってことはまさか
01:13:12こいつ、私を囮に自分だけあの女から逃げるつもり?
01:13:18私が言っているのはその隣の女
01:13:24フリス・エリティルだ
01:13:26エリティル公爵夫人の名
01:13:28エリティル公爵って
01:13:30あのヒゲ公爵の?
01:13:33夫人?
01:13:34娘じゃなくて?
01:13:36旧貴族の夫人たちが都合会合がある
01:13:40名称やメンバーも知られていない
01:13:43信仰のある後位貴族の夫人たちだけが
01:13:46参加を許されている
01:13:49地位のある夫に影響を与えることすらできない
01:13:52彼女らの間で行き交う会話は国をも動かす
01:13:57冗談まで出ていることだ
01:14:00レリアナ
01:14:02彼女からその会合の招待状をもらってこい
01:14:07頼んだぞ
01:14:13私を疑っているんじゃなかったんですか?
01:14:16私がその集まりに参加して
01:14:18あることないこと言いふらしでもしたら
01:14:20どうするんですか?
01:14:21好きにしろ
01:14:23私は利用できるものは何でも利用する主義なんだよ
01:14:27誰が誰を利用するですって?
01:14:31これで私に借りができましたね
01:14:34それもものすごーく大きな借りが
01:14:38このまま私の家に帰って来たら
01:14:40私の家に帰って来たら
01:14:42私の家に帰って来たら
01:14:44大きな借りが
01:14:46この借りはしっかり返していただきますので
01:14:49くれぐれもお忘れなきよう
01:14:51あいにく私も利用できるものは何でも利用する主義ですので
01:14:57すみません、お皿を
01:15:00どうぞ
01:15:12すみません、お皿を
01:15:14ごめんね
01:15:15どうぞ
01:15:22ああ!
01:15:23すぐに何か服物をお持ちいたします
01:15:29申し訳ありません
01:15:31気になさらないで
01:15:33それより手を洗われた方が良さそうですね
01:15:38はい
01:15:40作戦成功
01:15:43それじゃあ別室の方へ
01:15:46あなたが幕未来姫君
01:15:55お会いできて光栄ですわ
01:15:59しまった
01:16:03こちらこそお会いできて光栄です
01:16:06ビビアンシャマル姫君
01:16:08あら私のことをご存知で
01:16:12もちろんです
01:16:14この国であなたのことを知らぬ者などおりません
01:16:18ただいま少々急応用しておりまして
01:16:21失礼させていただいても
01:16:25すぐに服物を持って来させましょう
01:16:27いえ水で洗わないと落ちません
01:16:30私はグローブが汚れただけですが
01:16:33エリティル公爵夫人はその手ではご不便かと
01:16:38エリティル公爵夫人
01:16:41あなたも手を拭くだけで大丈夫よね
01:16:45はい大丈夫です
01:16:48なかなか一筋縄じゃいかないわね
01:16:52幕未来姫君
01:16:54あなたの評判は耳にしております
01:16:57素晴らしい学才をお持ちだとか
01:17:00エストタ階級のあなたでは学問を学ぶ機会も少なかったでしょうに
01:17:05わざわざ今は廃止されている階級制度を持ち出して
01:17:10自分の方が上だって言いたいんでしょう
01:17:14いつの時代も売られた喧嘩は
01:17:18買うのが礼儀ってね
01:17:21まあお褒めに預かり光栄ですわ
01:17:25おっしゃる通り
01:17:27エストタ階級の私に与えられた機会は少なかったのですけど
01:17:32もっと高度な学問ですと
01:17:34このような短期間で習得するのは難しかったかと
01:17:39学問や知識が浅い分
01:17:41公爵様の名に恥じないようにと
01:17:43弁学に励んでまいりましたが
01:17:45しゃまる姫君にこのようなお褒めのお言葉をいただけるなんて
01:17:49努力した甲斐がありましたわ
01:17:52それはそれは
01:17:56あんなの猿でも解けるわ
01:17:59エストタ階級のご夫人方は
01:18:01堂々となされている方が多いと聞いておりましたが
01:18:05本当だったようですね
01:18:07目が笑ってないわよ
01:18:10要するに身分の低い人間はもっと謙遜しろって言いたいわけね
01:18:15国王陛下のおかげで女性の地位が向上し
01:18:19時代の変化に敏感な若い世代を中心に
01:18:22積極的な心構えを持つことが現在の風潮にございます
01:18:28前の世代の方たちには少々おとましく感じられるかもしれませんが
01:18:34これも新しい時代の流れとしてどうか多めに見てくださいな
01:18:39謙遜謙遜っていつの時代の話をしてんのよ
01:18:49しゃまる様
01:18:50幕未来姫君は学問の才能はお持ちでも
01:18:54礼儀作法がまだまだなっていらっしゃらないようですわね
01:18:58お恥ずかしい限りです
01:19:00私は
01:19:01誰かと思ったらしゃまる姫君じゃないの
01:19:05ニック
01:19:07ここにはいついらして
01:19:09あまりにも影が薄いものだから全然気づきませんでしたわ
01:19:14ニックマダックス
01:19:16あら覚えてていただけて光栄ですわ
01:19:20相変わらず熊のような体をしていて
01:19:23こそこそとどこでも入り込んできて
01:19:25やることはまるでネズミね
01:19:28あら私ネズミは好きですのよ可愛らしくって
01:19:33気取った上に底意地の悪い目狐よりよっぽどいいわ
01:19:38いつから幕未来姫君とお友達になられたのかしら
01:19:42似た者同士とってもお似合いですこと
01:19:45へっくそんな
01:19:49あら失礼
01:19:51急にくしゃみが
01:19:53私目狐アレルギーがありますの
01:19:56へっくそんな
01:19:58目狐アレルギーって
01:20:01あなた無礼にも程があるわ
01:20:04そっか手を洗いに行きましょう
01:20:06私お屋敷の庭にでも目狐がいるのかなと思っただけですわよ
01:20:12ありがとうニック
01:20:19あちらの米室で手を洗わせていただきましょう
01:20:22あの
01:20:26あちらの方達もついて来られるのですか
01:20:43あのしばらく席を外してもらえませんか
01:20:46ではそちらの女性騎士の
01:20:49エンスリーにございます
01:20:51ではエンスリー卿以外の方々は
01:20:54舞踏会場に戻っていてください
01:20:59ノアにエリティル公爵夫人と一緒にいると伝えてください
01:21:05お願いしますね
01:21:07さあエリティル公爵夫人
01:21:11あのアダムテイラーが
01:21:13旦那様以外の指示に従うなんて
01:21:16エンスリー卿
01:21:18はっ今参ります
01:21:21あなたは
01:21:23アダムテイラーの
01:21:25エンスリー卿
01:21:27エリティル公爵夫人の
01:21:29エリティル公爵の
01:21:31エリティル公爵
01:21:33エリティル公爵
01:21:35今参ります
01:21:46どうぞお使いください
01:21:50ありがとうございます
01:21:54私の家は貴族と言っても
01:21:57領地も少なく
01:21:59ここ数年は何度も災害に見舞われて
01:22:02幽霊都市とまで言われていました
01:22:04王都に来たのは
01:22:06公爵様との結婚後なので
01:22:08まだなれなくて
01:22:10それでビビアンシャマルのそばに
01:22:12ついていたのね
01:22:14わかります
01:22:16私も突然環境が変わってしまって
01:22:19なれるのに苦労しました
01:22:25お辛かったでしょう
01:22:28エリティル公爵にご挨拶しましたけど
01:22:31とても風格のあるお方ですのね
01:22:36やばい
01:22:38今のは言っちゃまずかった?
01:22:41確かに二回りくらい年齢差ありそうだし
01:22:45もしかして
01:22:46分け合いで無理矢理結婚させられたとか
01:22:52どうしよう
01:22:55どうしよう
01:22:57話題変えなきゃ別の話題
01:23:00といえば
01:23:01ご夫人たちの集まる会合があるとお聞きしたのですが
01:23:06はい
01:23:07今日の舞踏会にも
01:23:09集まりに参加されている方はたくさんいらっしゃいます
01:23:12そうですか
01:23:14どのようなものなのですか
01:23:17羨ましいです
01:23:19私は他のご夫人方との交流があまりないもので
01:23:23クミランヒメギミ
01:23:25交流する気なんてさらさらないけど
01:23:28レリアナとお呼びください
01:23:34あの
01:23:35でしたらレリアナ様
01:23:37集まりに参加されてみませんか
01:23:41その
01:23:42力になってくださる方がいらっしゃる方が
01:23:44私も心強いですし
01:23:47よろしいんですか
01:23:49ぜひとも
01:23:50嬉しいです
01:23:52どうぞこれからも仲良くしてくださいね
01:23:55こちらこそ
01:23:58では後日招待状をお送りしますので
01:24:01ありがとうございます
01:24:03楽勝
01:24:05これでムアに菓子も作れたし
01:24:07何をお願いしようかな
01:24:10そろそろ会場の方へ戻りましょう
01:24:12はい
01:24:20レリアナ
01:24:22菓子
01:24:24焦げた匂いがしない
01:24:26火事ではなく恋に放たれた煙幕
01:24:29マクミランヒメギミ
01:24:31ご無事ですか
01:24:32マクミランヒメギミ
01:24:34エセレキョ
01:24:38息が
01:24:39ノア
01:24:53変わりのない
01:24:59夢の続きを
01:25:05誰かの渡し手を
01:25:09それでも今日も
01:25:11引き押している
01:25:15星降る夜に流れる
01:25:20あなたはどこへ向かうの
01:25:27物語のない
01:25:30終わらない運命が
01:25:35叶うのなら
01:25:44Always and forever
01:25:48ただ
01:25:53生きるの
01:25:56揺れ下がりは
01:25:59儚く消える前に
01:26:05遠く遠く離れていつも
01:26:11強く強く
01:26:14愛せますように