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ショートトランスクリプション
00:00アオマントの男
00:03バラバラにした人間を袋に詰めて持ち去る怪人
00:08そのマントの裏地は犠牲者の戒律で
00:12赤く染まっているという
00:15彼女は今 迷宮の中
00:22あがつさえ 私が大嫌い
00:30君を知りたいと焦がれるよいよい 何が足りないの
00:37立ちの悪い好奇心によいよい 何したらいいの
00:41百分で意見を超えたようなフリで
00:44空腹くだらない私を叱りにでもつけよう
00:49彼女は今 迷宮の中
00:52あがつさえ 私が大嫌い
00:56ねえ 月目指して赤くしよう
01:00君とは一緒で綺麗でいたい
01:04知りたい 知りたい 知りたい
01:06知りたい 知りたい 知りたい 知りたい
01:08くすめるお尻が消せないとこまで来てる
01:11聞こえない 聞こえない 聞こえない
01:13聞こえない 聞こえない どうして
01:15多分謀歌したって
01:17聞けないとこまで来てる
01:19君もそう思うでしょ
01:22半分また明日から
01:26誘うから明る前に
01:28窓から惚れ巻いて
01:30最後の警告を
01:32きっと伝えに来たんだよね
01:34知りたい 知りたい 知りたい
01:36知りたい 知りたい 知りたい 知りたい
01:38くすぐるお尻を知る権利があるでしょ
01:41半分大人だから
01:45この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします
01:53まるで映画みたいね
02:05おはよう 何が映画だっけ?
02:08あ カンナ おはよう
02:09ほら
02:10先月家族のご霊所
02:12みなぎれいこさんが実業家と結婚したでしょ
02:15その実業家
02:17みなぎ家の元使用人だったんだって
02:19おー イナンビジョー
02:22でしょ
02:22家族のご霊所と元使用人と恋
02:26素敵よねー
02:28なんだね これは
02:30し、しゅうぜんじ先生
02:33この手のゴシップ紙を読むなとは言わないが
02:36学校に持ってくるのは感心しないな
02:39預かっておくから放課後取りに来なさい
02:42はい すみません
02:44おきる
02:45ごめんごめん
02:46おー 放課後
02:48今日の晩御飯何かな
02:51すみませんごめんなさい大丈夫
03:02大丈夫ですこちらこそ
03:05本当にごめんなさい
03:09もしかして家族のみなぎれいこさんですよね
03:13うん
03:15やっぱり雑誌で見ました
03:17私はもう家族ではないの
03:22え
03:23それじゃ失礼するわね
03:27綺麗な人だったな
03:32でも家族じゃないってどういうことだろう
03:37あの草壁カンナさんよね
03:41えそうだけどな何
03:44怪人青マントを退治してほしいの
03:47ここで見たのその怪人青マントを
03:55そうなのだから草壁さんに何とかしてほしくて
03:59悪霊や幽霊を次々退治したって噂を聞いたから
04:03青マントを見たものは死ぬのよ2週間以内に
04:07最初はただの噂話だと思ってたの
04:10でもまさか本当にいるなんて
04:15しかも目まで合っちゃったの
04:17どうしよう
04:19おう
04:21おう
04:24財布
04:25ずいぶん古いわね
04:27それにすごく分厚い
04:29あ
04:31お札がこんなに
04:32とりあえず交番だよね
04:35ねえこれって青マントの財布じゃない
04:38え
04:39だって見てよこれ
04:41血の後じゃない
04:42えそうかなただのシミじゃ
04:45嘘
04:55嘘
04:59何
05:02どうしたの草壁さん
05:09私見ちゃったかも
05:14青マント
05:17先生
05:18また君か
05:20ここには来るなと何度言えば分かるんだ
05:23そんなことはどうでもいいんです
05:25聞いてくださいよ
05:26私青マントの男を見ちゃったんです
05:29青マントの男?
05:31うーん
05:34青いマントで裏地は帰り地で真っ赤
05:38もしかしたら青ゲット事件が変質して伝わったのかもな
05:42青ゲット事件?
05:4440年ほど前実際にあった事件だ
05:47吹雪の中青いゲットをかぶった男が
05:50今夜の晩とその妻と母を斬殺し
05:54そのまま事故を迎え迷宮入りしている
05:57同級生が青マントを見た場所に行ってみたら
06:01本当にいたんです
06:03あ、そうだ
06:04これそこで拾ったんです
06:07すぐ交番に届けなさい
06:09それが青マントの男のものとは限らないだろう
06:12でも他に手がかりがないんです
06:14少なくとも青マントがうろついているのは本当だし
06:18真相を知りたいんです
06:20まったく
06:22貸しなさい
06:23貸しなさい
06:24あ、はい
06:32何を期待しているんだね
06:34大して分かることはないよ
06:36そうですか
06:38持ち主に関して推察できるのは
06:41昔は歯振りが良かったが
06:43ここしばらくはそうでないこと
06:45自分で買い物をする習慣がない人物であることぐらいだね
06:50えっ結構お金入ってますよね
06:52この札入れ
06:54仕立ては丁寧で高級品だが傷んでいる
06:57手入れもされていないようだし
06:59おそらく昔買って
07:01今は買い換える余裕がないのだろう
07:03そしてこれには札しか入らない
07:06札入れなんですから普通じゃないですか?
07:09買い物すると大抵釣り船が出るだろう
07:12なのにこれには小銭を入れる部分がない
07:15もともとがそれほど実用的なものではないんだよ
07:19つまりこれを使っていたのはそういったことに頓着がない人物というわけだ落としたことも気づいていないかもね何だねやっぱり先生すごいですね持ち主の見当はついても特定できるわけではないんだ早く警察にやれやれやはり見るべきではなかったなどうしたんですか?
07:47近くの発出所に知り合いの警官がいる
07:51君も来なさい
07:53だから私はアオマンドの
07:56これは偽札だ
07:59先生警察官と知り合いなんですか?
08:06エロさんの幼なじみだ
08:08へぇー
08:09おりゃー!ぶち込むぞ!てめぇ!
08:11ああ、いるようだ
08:13外食券がなかろうが関係ねえんだよ!
08:19外まで丸聞こえですよ、旦那
08:22おお、中禅寺か?
08:24おととい消えがえ、馬鹿野郎!どっかのジジイがうちをそば屋と間違えやがったんだよ何だ?その娘は迷子か?それとも何か悪さでもしたのか?
08:39違う、し、しろ、私もらお届けり
08:42ああ、聞こえねえよ!
08:45あまり怖がらせないでくださいよ、旦那
08:48彼女は僕の生徒だ
08:50おお、そうか、すまねえなあ
08:53俺は牙だ、牙周太郎
08:56嬢ちゃん、名前は?
08:57く、草壁かんなです
09:00まあ、あがれ、茶でも出してやるよ
09:05暑いから気をつけな
09:08近所の婆さんからもらったモナカもあるぞ
09:11いただきます!
09:12いい人かも
09:15しかし、おまわりってのもいまいち面白みがなくてよ
09:19ケンカの仲裁だの、町の見回りだのばっかりよ
09:23お前さんのほうはどうだ、忠禅寺先生
09:26別に何も、仕事にやりがいなど求めてないですから
09:30アハハハ、こんな偏屈教師、生徒も困るだろう
09:35そ、それは
09:37今日来たのはこの子が財布を拾ったからです
09:40あっ、はい
09:41落とし物を届けるのに先生がついてくるのか?
09:45随分面倒見がいいな
09:47別に僕は生徒のために何かしようなんてつもりは一切ないですよ
09:52ただ、その財布が厄介なものだったから同行したんです
09:57偽殺!?
09:59ぱっと見は本物に見えるが、何でわかるんだよ
10:04記番号ですよ
10:06震源切替の折、百円札には投資の記番号が付けられた
10:11基本的には九十万までだが、捕殺権として九十万一以降のものも存在する
10:19通常紙幣と同様に捕殺権にもスカシが入っていて、下二桁が四十二なら法王のスカシが、それ以外は霧のスカシが入っている
10:30この札の番号は九十万万台だが、スカシが入っていない、偽札だ
10:35厄介だな、紙幣の偽造は重罪だぞ、どこで拾った?
10:41三丁目の角の側溝の中に私はアオマントの男が持ち主だと思うんですがアオマントなんだそりゃ人を殺してバラバラにして持ち帰る怪人です何誰か殺されたのか?
10:55い、いや、都市伝説ですよ、旦那、なんだ、しゅうさん、ちょっといいかい、おお、雑貨屋のしげじいか、珍しいな、ああ、馬鹿野郎、そうそう、警察の世話になることなんてねえよ、だが、今日ばっかりはな、店閉めて金勘定してるときに気づいたんだ、これ、偽札じゃないかって、えっ、あれ、その札入れ、客がそれと同じような、
11:25使っていた気があっもしかしてその人青いマントをつけてませんでしたああ確かに知ってるやつかい先生帰ろうえっあとは警察の仕事だこいつの言う通りだ何かありゃ連絡するからもう帰りな
11:48私が子供だから抜け物にしてるんだこっちは必死なのに
12:00あっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ、えっ
12:30ここが、アオマントのアジト。
12:43すごい立派な家具。
12:45でも、なんだろう?
12:47人が住んでるって感じがしない。
12:52終禅師先生に伝えないと!
13:00で、見回りしてたら帰ったはずのこの娘がうろついてたもんでな。危なっかしいんで連れてきた。
13:10早く帰りたまえと言ったはずだ、坂部君。
13:13ごめんなさい。でも、そのアオマントの男の隠れ家を見つけたんです。
13:19帰り際にアオマントの男を見かけて後をついていったら町外れの大きなお屋敷に入っていったんです庭も荒れてて空き家みたいだったのに中に立派な家具が置いてあって空き家に立派な家具どうした?
13:40アオゲット事件の話をした僕にも責任はあるか。旦那、僕はちょっと調べ物をしてくるから頼まれてほしいことがある。
13:51わ、わたしも何か。
13:53君はもう帰りなさい。
13:55旦那、悪いが彼女を家まで送ってやってくれ。
13:58任せろ。
13:59草壁君。
14:01おそらくアオマントは君の考えているようなものではないよ。
14:06心配せつとも君が懸念するようなことは起きない。
14:10あ、は、はい。
14:20またのけもの扱い。
14:22なあにしょぼくれてんだよ!
14:24あいつが自分で動くのは珍しいんだ。お前さん気に入られてんだよ。
14:34あっ本当に入るんですか何を今さらおじけづいてるんだはいえっみみなぎれいこさんどうしてここにどうぞ皆さんもういらしてます?
15:03こんなところに呼び出すから結婚を思い直したのかと思う日やこんなにゾロゾロ連れてきよってお父様のためにみなさま集まってくださったのよそんな言い方しないで私のためにどうせ金目当てだろうがお父様待て待て!
15:32親子ゲンカは後にしろよこちとら仕事なんだよ。
15:37今日皆さんお呼びしたのは協力していただきたいことがあるからです。
15:46人を殺して持ち去るという青マントの男の噂。そしてその目撃場所の近くに落ちていた殺入れ。大変不本意だ。僕はその2つの謎を解き明かさなければならない。
16:00ちょっと待ってください先生。青マントとれいこさんが関係あるんですか?
16:05あるから呼んだんだ。お父様の有光氏もね。まずそこの草壁くんが拾った殺入れについて。
16:14殺入れの持ち主は、以前は歯振りが良かったが今は困窮しており、お金の扱いに慣れていない。僕はそう推理した。
16:24つまりその人物は旧家族の人間なのではとね。明治2年より続いていた家族、つまり貴族制度は、昨年の5月、日本国憲法の施行により廃止された。
16:38様々な特権を失い、旧家族の多くが没落の道を辿っている。江野さんの父上などは相当うまくやっていらっしゃるがね。
16:47え、江ノ木津さんって家族だったの?
16:50そうだぞ。玲次郎のこと知ってんのか?
16:52話を戻そう、騎馬の旦那にこの周辺の旧家族を調べてもらったところ、三永家にたどり着いた。有光さん、これはあなたの札入れですね。
17:07ああ、確かに私のものだ。
17:12女中を雇う金もなくなり、有光氏は家具類を売って現金を手に入れた。だが買い物は当然自分で行く必要がある。家族の自分が自ら買い物など、死にとっては屈辱的なことだった。
17:27だから間深に帽子をかぶり、青いマントを羽織って雑貨屋で日用品を買い、袋に入れて持ち帰った。札入れはその時に落としたのだね。
17:39なんだ、青マントの正体は玲子さんのお父さんだったんですね。お茶、怪人なんていなかったんだ。
17:46まだ話は終わってない。
17:48えっ?
17:50青マントは一人じゃないんだ。
17:54えっ?
17:56青マントは二人いたんだ。一人は有光氏、もう一人は。
18:05私です。
18:07れ、玲子さんも?
18:09君が昨日後をつけた青マントは玲子さんだ。
18:12袋を持っていなかっただろう。
18:14彼女は今や有名人だからね。正体を隠すため青マントを羽織り、ここに通っていたんだ。
18:21びっくりさせてしまってごめんなさいね。青いマントは皆木家のものなの。
18:27で、でも玲子さんは何をしにこの屋敷に?立派な家具がいっぱいあるのに住んでる感じじゃないですよね。
18:34そうだなぜこれらがここにある私が全部小物町に売り払ったはずだぞ私が買い戻したんです何だと一体どういうことだ私感動されたんです今回の結婚を父は許してくれなくてすぐに分かりました店内にある家具がみなぎのものだと父がとても大事だよ。
19:03父がとても大事にしていたからそれを知った正雄さんは全て買い取ると申し出てくれたんです父に恩義があるあの人は買い取った家具をどこかの空き家で保管しようとフッ正雄のやつ余計なことを自分の方が上だと言いたいのか?いい加減にしてお父様!正雄さんは本当にお父様を心配してるのよ!そもそもお前を家族にしてお父様を心配してるのよ!
19:32そもそもお前を家族の嫁にできなかったのは私のせいだ!
19:35身分なんてどうでもいいじゃない!私は今幸せなの!
19:39あの…二人ともお互いのことを大事に思ってるのは同じなんですよね?
19:46あ、す、すみません。適当なこと言っちゃって…
19:51有光さん、感動されても玲子さんが皆家の街灯を使っていたのはあなたという家族を大切に思うがゆえでしょう。本当に玲子さんのことを思うのなら、彼女が一番喜ぶものが何かもうお分かりのはずです。
20:06それは…
20:09だが肝心の偽札についてはどう説明するんだ?おめえさんの札入れに入ってたんだよ!皆家有光!
20:16何?知、知らん!偽札など!
20:19父がそんなものを使うわけがないですわ!何かの誤解です!
20:23早まらないでくれるかな、旦那。偽札の犯人が有光氏だったとしたら、そもそも家財を売り払う理由がないだろう。
20:31それもそうか。
20:33有光さん、家財はどのように売却しましたか?
20:36古物商の男が訪ねてきて、売ってほしいと言ってきたんだ。どれもいい値段で買い取ってくれた。何という野郷の古物商です。
20:46確か、古物商池谷と。何?2丁目の池爺が買いに来たのか?お知り合いですか?
20:53この辺で店構えてる奴は、みんな知り合いだ。その男の妊娠を。30代くらいの角刈りで釣り目の男だった。
21:03はあ?池爺はそんな見た目じゃねえぞ!もっと頭髪が頼りなくて髭面だ!その方は私が家財を買い戻した時の。つまりこういうことだな。
21:14古物商を語る男が、偽札を使って有光氏から家財を手に入れ、その家財を本物の古物商に売って本物の陰に変えたんだ。
21:25ああっ!私は騙されたのか!?
21:28残念ながらそういうことです。犯人は狡猾だ。偽札が世間で騒ぎになる頃にはもう逃げているだろう。
21:38じゃあ、とっ捕まえられねえのかよ!
21:40いや今回は発生してからまだ日が浅い。そこでだ。
21:50ごきげんよう、みなぎ様。今日は娘様の指輪をお譲りいただけるとか。
21:58ああ。奥で娘が待っている。入りたまえ。おそらく我が家で一番の値打ち物だ。できればそれ相応の値段で買い取っていただきたい。
22:08はい。それはもちろん。
22:12この部屋だ。
22:14失礼します。
22:20ず、ずいぶんとたくましい娘さんで。
22:24飛んで火に入る夏馬虫ってな。
22:27は、はめられた!
22:30は、はめられた!
22:38くそ!
22:40なめんじゃねえぞ!
22:43すまなかったな、玲子。私のせいで大変な思いをさせてしまって。だが今なら、お前が喜ぶことは分かる気がする。結婚おめでとう。心から祝福するよ。お父様。
22:59一見落着ですね、先生。あ、ドアマントのこと、あの子たちにどう説明しよう?
23:15一見落着ですね 先生
23:25あ フォーマントのことを あの子たちにどう説明しよう
23:29君が解決したでいいじゃないか
23:32もう余計なことに首を突っ込んだ明久
23:36僕のところに持ち込むのはやめてくれたまえ
23:41お前さん 気に入られてんだよ
23:44はーい もっと自重するようにしまーす
23:49君が素直にうなずくというのは君が悪いな
23:55ひどい
23:56この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りしました
24:04お前の扉閉じない
24:06おじけついた好奇心が
24:09お前の扉閉じない
24:15お前の扉閉じない