重度の知的障害ある17歳息子を殺害　母親に執行猶予付き判決＝京都地裁「同情の余地大きい」

重度の知的障害がある長男を殺害したとして殺人の罪に問われた母親の裁判員裁判で、京都地裁は懲役３年、執行猶予５年の判決を言い渡しました。

判決によりますと、京都市左京区の無職・坂山文野こと韓国籍の尹常任被告（５４）は去年７月、自宅で長男（当時１７）の首をベルトのようなもので絞めて殺害しました。

裁判の争点は、うつ病を患うなどしていた尹被告の責任能力でした。

１３日の判決で京都地裁は、尹被告がノートに犯行をためらう内容を書いていたことなどから「思いとどまる能力が残っていた」として、責任能力が限定的な「心神耗弱状態」だったと判断しました。

そのうえで、重い障害のある長男の介護に疲弊するなど、将来に絶望感を抱いていた背景があったことを指摘。

「同情の余地が大きく、強く非難することはできない」として、懲役５年の求刑に対し、懲役３年、執行猶予５年を言い渡しました。

ABCニュース
2021/12/13 18:05