• 11 months ago
■武家屋敷の跡地に“トンネル”

 住宅の庭先にぽっかりと空いた穴。人の背丈ほどの深さがあり、トンネル状の横穴が4メートルほど奥に続いています。そして、突き当たりには穴を塞ぐような石積みが。まるで、この石積みの向こう側に何があるのか、興味を誘うようなたたずまいです。敷地の所有者は…。

庭に巨大な穴が開いた加藤さん(65)
「99%、防空壕(ごう)だと思いますけど」

 しかし、加藤さんにとっては残り1%が重要です。

庭に巨大な穴が開いた加藤さん
「本当にわずかな確率でお宝があるかなって。残りの1%にかけている」

 全く根拠がないわけではありません。

庭に巨大な穴が開いた加藤さん
「浜松城がすぐ近所にあって、武家屋敷があった場所ですから」

 穴が出現したのは、浜松城から直線距離で300メートルほどのところです。

■徳川埋蔵金は?江戸時代の地図発見

 どんな場所なのか、地元の図書館を訪ねました。江戸時代後期の地図です。穴が現れた場所は古地図で見ると、近くに番所があるのが分かります。つまり、城の入り口。本丸に入る際の検問所があった場所と推定されます。

地元の人
「古いおじいさんの話だと、ここに『番所』だという石碑があったそう。ここからお城に入る道があったそう」

■“20兆円”埋蔵金はあるのか

 そもそも浜松は徳川家康ゆかりの地です。そこで思い出されるのが“徳川埋蔵金騒動”。

見守る人
「お代官様の近くだから」
警察官
「10万両ですかと」

 埋蔵金の魔力に吸い寄せられる人々。気にならないわけがありません。同様の探究劇は度々、繰り返されていて、群馬県片品村での埋蔵金探しも。

 いずれも埋蔵金の発見には至っていません。

■徳川ゆかりの地“巨大な穴”正体は

 しかし今回、穴が現れた浜松市。市内の遺跡から鎌倉時代に埋めたとみられる“埋納銭”が発掘されたこともあるんです。

 この暗闇の奥に何があるのか、想像力を刺激する古文書の存在に行き当たりました。

■徳川埋蔵金は?古文書が存在

 江戸期の地図を見ると、近くには「万松院」という大きな寺があったようです。江戸時代に書かれたこの地域の古文書には、この「万松院」の場所に徳川家の重要な家来がいたとも。

庭に巨大な穴が開いた加藤さん
「この先に何かあるなという雰囲気を醸し出している。大判小判がざくざくなら、うれしい」

 すでに浜松市も穴の調査には訪れています。担当者の所感は「防空壕」。浜松市は戦時中、空襲などの度重なる攻撃を受けました。結果的に防空壕ということが判明すれば、市の責任で埋め戻すなどの対応をするとしていますが…。

庭に巨大な穴が開いた加藤さん
「この奥、続いていますから、調査しないで埋められるのは嫌。ちょっと隙間から奥がのぞける、その先が。ぜひとも、その壁を取っ払って、奥がどうなっているか知りたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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