• 5 年前
映画『第三夫人と髪飾り』予告編
トラン・アン・ユンとスパイク・リーなどのバックアップを得て完成した衝撃作『第三夫人の髪飾り』予告編が解禁となった。

19世紀の北ベトナム。14歳のメイはその地を治める富豪のもとに、三番目の妻として嫁いでくる。一族が暮らす大邸宅には、唯一の息子を産んだ穏やかな第一夫人、3人の娘を持つ美しく魅惑的な第二夫人がいた。まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎとなる男の子を産んでこそ“奥様”になれることを知る。そして妊娠。出産に向けて季節が流れる中、第一夫人も妊娠していることが発覚。時を同じくしてメイは、第一夫人のひとり息子ソンと、第二夫人のある秘密を知ってしまう。

父権社会で男児を産むことが女の唯一の務めであった時代、女たちはなにを思い、生きたのか――。若き第三夫人が一族にやってきたことで、女たちのドラマが動き出す『第三夫人と髪飾り』。監督の曾祖母の実話を基にした本作は、世界の巨匠たちがその才能を絶賛する新鋭アッシュ・メイフェア衝撃のデビュー作だ。脚本に惚れ込んだスパイク・リー(『ブラック・クランズマン』監督)が制作資金を援助し、ベトナム映画界を代表する名匠トラン・アン・ユン(『青いパパイヤの香り』『夏至』監督)が美術監修を務めたことも話題を呼んだが、それ以上に初監督作とは思えないその確かな演出手腕が高く評価され、数々の映画賞に輝いている。
舞台となるニンビン省チャンアンは、2014年に世界遺産として登録され、世界中から観光客が訪れるベトナムの秘境。輝く竹の翠、ランタンに灯る光、石を打つ雨だれの滴、女たちの纏うアオザイの色彩...、スクリーンには壮大な自然を背景に東洋の美が映し出されていく。初夜の儀、甘美な秘めごと、禁断の愛など、エロティックな描写さえも絵画的な美しさを湛え、観る者を陶然とさせる。隅々まで美で尽くされた桃源郷のような世界で描かれる、女たちの愛、思惑、悲しみ、そしてたどり着く一筋の希望とは。

原題:The Third Wife
監督:アッシュ・メイフェア
出演:トラン・ヌー・イエン・ケー、グエン・フオン・チャー・ミー、マイ・トゥー・フオン、グエン・ニュー・クイン、レ・ヴー・ロン

10月11日(金)、Bunkamuraル・シネマ他全国ロードショー

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