• 11 months ago
北欧の島国・アイスランドで再び火山が噴火しました。暗闇のなかで吹き出す真っ赤な溶岩は防護壁を超えて住宅に流れ込みました。

■アイスランド 再び噴火住宅に

 恐れていた最悪のシナリオが現実に。流れ出た溶岩が町に到達。建物が燃え広がっているのです。14日午前7時58分、アイスランドで再び噴火。

 空は暗く、夜に思われますが、最も寒いこの時期、日の出の時刻は午前11時ごろ。夜明け前の空を溶岩の炎が赤く染めていきます。

 場所はヨーロッパ北西に浮かぶ島のアイスランド。その南西部・首都レイキャビクから40キロ離れた港町・グリンダビーク付近で噴火。

アイスランド カトリーン・ヤコブスドッティル首相
「今朝、噴火が始まりました。グリンダビークに非常に近く
深刻な事態です」

 町に迫っていく溶岩。グリンダビークの約1キロも離れていない場所。画面手前に広がっている住宅街、その目の前で始まった噴火。

緊急事態管理局長
「噴火は想定した地域でしたが、予想より南の場所で噴火しました」

 「想定外の噴火」。予想より町に近い場所から噴火したといいます。溶岩に飲み込まれていく住宅。約1000℃のマグマによって焼き尽くされていきます。

 溶岩の前で現地メディアが中継中、避難するように警告されるレポーターの姿も。約4000人が住むグリンダビーク。この町で何が起きていたのでしょうか。

■「想定外の噴火」4000人が避難

 すべての始まりは去年11月。地震が頻発し、ひび割れた道路から蒸気が噴き出したのです。全住民が避難する事態に。そして…。

 先月19日、最初の大規模な噴火が始まったのです。約4キロにわたって大地が裂け、網の目状に広がっていく噴き出したマグマ。

 噴火した場所はグリンダビークから北東に約4キロ離れていたこともあり、この時は溶岩は町に届くことはありませんでした。

 その後、噴火は収まり、住民の多くも町に戻ることができました。

グリンダビークの住民
「噴火が沈静化してうれしいです。このまま続くことを願っています」

 町はいたるところに巨大なひび割れができましたが、再建に向けて動き出していました。しかし、今月14日に再び噴火が始まったのです。

 前回の噴火は町から4キロ離れていましたが、わずか900メートルしか離れていない場所で噴火したのです。

■アイスランド 首都から40キロで噴火

 町の北側に溶岩対策の防護壁も建設されましたが、溶岩は防護壁を突破して通過していき、さらには内側、住宅街のすぐそばからも噴火が起きたのです。

 不規則なリズムで噴き出すマグマ。建物からわずか数十メートルしか離れていません。さらに、流れ出た溶岩は町の方へと向かい、住宅街に到達したのです。

アイスランド大学 地球物理学教授
「割れ目は防護壁を通り抜け、亀裂はさらに長くなった」

 溶岩流に飲み込まれ、少なくとも3軒が焼失したといいます。航空機からも見える噴火の赤い炎。眼下に映るのは首都レイキャビクの町の明かり。約40キロ離れた上空から噴火が確認できます。

グリンダビークから避難した住民
「私たちは噴火場所が遠くなることを期待していました。しかし、最悪のシナリオが始まってしまった」

 今回の噴火の前日、グリンダビークで地震が発生したため住民は避難していて、負傷者は出ていないといいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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