• 5 months ago
40年ぶりに1万円札の「顔」が変わりました。ただ、円安・物価高の中で1万円の価値は薄れてきています。

【コメンテーター】
熊野英生(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)

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Transcript
00:00今週は日本円の新しい象徴である 新しいお札が発行されましたよね
00:06はい、中でも1万円札は40年ぶりに顔が変わりました
00:11ただ、物価高円安で1万円の価値は下がってきています
00:24各地で湧いた新札フィーバー
00:31銀行のATMには長蛇の列が 全員、新紙幣を求める人たちです
00:51新紙幣の発行による経済効果は およそ1兆6300億円に上るとも試算されています
01:00キャッシュレスが進展しつつある 世の中ではありますけれども
01:05依然として現金は誰でもいつでも どこでも安心して使っていただける
01:13決済手段ということで重要である というふうに考えてございます
01:19日本銀行としては現金に対する需要がある限り
01:23責任を持って供給をしてまいりたいと思っております
01:28東京上野の百貨店松坂屋上野店では
01:3240年間にわたって1万円札の顔となってきた 福沢諭吉に感謝する
01:37ありがとう諭吉セールを開催しています
01:42我々松坂屋と引っ張りしてましても
01:44良い時も悪い時も福沢諭吉さんに 助けられたという思いがございますので
01:49諭吉さんに感謝をいたしまして
01:51ありがとう諭吉セールを開催させていただいております
01:55ウナギ、カズノコなど海の幸が入った 豪華なセットをはじめ
02:001万円均一の商品がずらり
02:03早くも完売の商品も出ています
02:07やはり円安であったりとか物価高で 厳しい状況というのはあるかと思いますけれども
02:131万円札、紳士兵というのは注目も上げておりますし
02:16使いたいというお客様が必ずいらっしゃると考えております
02:201万円札の顔は1984年に聖徳太子から 福沢諭吉になって以来
02:2640年ぶりの変更です
02:30この40年間福沢諭吉の顔は変わりませんでしたが
02:341万円札の価値は下落しました
02:39福沢諭吉の1万円札が発行された1984年は
02:44日経平均株価が初めて1万円を突破
02:481ドル250円の時代でした
02:51その時代のマクドナルドのハンバーガーは210円でした
02:561985年にドル高を是正するためのプラザ合意がまとめられ
03:02円高が急激に進むと日本は円高不況に
03:07日銀は肯定部合を引き下げる金融緩和措置を行います
03:12これにより景気が回復し土地と株価が急凍するバブラ景気に突入
03:21しかし90年代前半のバブル崩壊で景色は一変
03:26日本経済は長きにわたって物価が下落する
03:29デフレに悩まされてきました
03:32ハンバーガーは2002年に59円まで値下がりしました
03:42その後コロナかロシアの憂いな振興を経て
03:46世界はデフレからインフレの時代に
03:49ハンバーガーは現在170円まで値上がりしました
03:541万円札の価値は40年でどう変わったのか
03:58今の物価で算出すると7660円にまでめべりしていました
04:29渋沢栄一に代わった1万円札の価値は
04:32これからどう変わるのでしょうか
04:5840年間のドル円相場を見ていきますが
05:01こちらは1984年1万円札が
05:06聖徳太子から福沢諭吉に切り替わってからの40年になります
05:1040年前1ドル250円でしたが
05:141985年のプラザ合意の後
05:17円相場は長期にわたって円高方向の動きが続きました
05:21そして2012年のアベノミクスで
05:24日銀が大規模な金融緩和に踏み切ったことで
05:27円安へと流れが変わっていったということです
05:30円高時代それからバブルの崩壊
05:34その後のアベノミクスと今のインフレ時代と
05:37いろんな時代があったということですよね
05:39その他物の値段も随分変わって
05:41代表的な数字をちょっと見てみますかね
05:44こちらはマクドナルドのハンバーガーの価格の歴史になっています
05:4840年前は210円でしたが
05:51バブル崩壊後に大きく値下げし
05:542010年には期間限定で59円という価格もありました
05:58その後10年以上100円から120円を維持していましたが
06:032022年以降は原材料価格の高騰や人件費
06:07物流費などの上昇を受けて何度も値上げし
06:11現在は170円となりました
06:13今はどの外食チェーンも値上げしていますよね
06:17実は1984年という福沢諭吉さんが誕生した年に
06:21私は大学卒業して社会人になったので
06:24非常に思い出がいろいろあるんですけど
06:27ハンバーガーが210円したんだね
06:29この頃はまだ牛肉も自由化していない時代ですから
06:32当然といえば当然ですけど
06:34長いデフレの時代があって
06:36そしてここ最近の値上がりが激しいということが
06:40よく見て取れますよね
06:42そういうことで
06:43じゃあ当時の1万円札の価値が一体どういうふうに
06:46変化しているのかを見てみるとこうなるんです
06:50福沢諭吉さんの1万円札発行されましたが
06:5340年間でどう変わったのか見ていきます
06:56今の物価で算出したところ
06:587,660円にまでこの40年で目減りしていきました
07:04さっきインタビューの中で
07:06やっぱり1万円の価値が下がっているなというのがありましたけど
07:09しかし細かく見てみると
07:11バブルの時は確かに物価も上がっていたから
07:13減価しているんですけど
07:15バブル崩壊の頃から長い間8,000円から9,000円の間
07:19物価の価値がデフレで上がった時代もあって
07:22私の個人的な印象としては
07:24どっちかというと長い期間1万円の価値が
07:26あまり変わらなかったなという感じがするんですけど
07:29どうですか
07:30私もそうですね
07:31ここに来て急にこの数年間で
07:33現金の価値が下がっているような気がする
07:36現金で持っていると目減りするよという言葉を
07:38耳にするようになりました
07:40どうですか熊野さん
07:41そうですね
07:42これ20年で1万円が7,600円
07:4624%ぐらい下がったという話なんですが
07:50下がったほとんどの余裕は
07:52ここ3年間に8%ぐらい下がっている
07:56ここの部分の差別が大きいわけですね
07:58そうですね
07:59ここ3年を除くと
08:00あとは消費税が上がったりした部分もあるので
08:03物価の安定に成功していて
08:05日銀はこの3年間物価安定に失敗している
08:08失敗しているんですよ
08:09これは物価上昇率と表裏の関係のグラフですからね
08:13だから今インフレとそれから円安があって
08:16この価値がこの先どれくらい急速に下がるのか
08:20下がらないのかということで
08:21皆さんも福沢さんじゃなくて
08:23新しい渋沢さんも不安に思っているかもしれないと
08:26こういうことなんですよね
08:27その通りですね
08:28さてその物価の今後の見通しについて
08:31伺いたいと思うんですけども
08:33熊野さん消費者物価指数今2.5%足元ですけども
08:38今後も高い上昇が続くんでしょうか
08:402%というか3%もあるかもしれないと
08:44物価の不安はつきないと
08:46特に為替レート次第で物価の情勢が変わっていくと思いますね
08:51なるほどね
08:52電気田ガス代の補助が再開されて
08:56少し下がるんじゃないかと期待されているんですけども
08:59なかなかそうはいかないですか
09:01そうですね
09:028月から10月の期間限定で
09:04岸田さんは下げると言っているんですが
09:07実はこれ消費者物価全体で0.5%下げなんですが
09:11今の円安って対前年比で言うと15%も円安になっていて
09:17160円台ですからね
09:18これが続くとですね
09:190.7%ぐらいの押し上げ寄与になるんで
09:23岸田さんのこの期間限定サービスというのは
09:27円安で実は消し飛んでいると
09:29吹っ飛んでいる
09:30だから今後円安がもっと進めばですね
09:33負担増物価上昇の方が大きいという見方ですね
09:36なるほどね
09:37物価がそうすると想定より高い水準で推移してくるとなると
09:42財布はひもはどうしても固くならざるを得ないんですけども
09:47一方で賃金の方はどれくらい上がるのかということですよね
09:51今年の春冬について連合の最終集計が発表されました
09:54賃上げ率は平均で5.10%となり
09:5833年ぶりの高い水準となっています
10:02部屋率は3.56%で
10:03集計を開始した2015年以降で最も高い数字でした
10:07この春冬は非常に良い数字で
10:09部屋も大手も中小も含めて3%以上ということなので
10:14申し分ない数字なんですけども
10:16課題は何ですか
10:18これは大手で大企業だいたい従業員の3割で
10:237割の部分の賃上げはついてきてないんじゃないかと
10:27言われていますが
10:28これは価格転嫁次第
10:30つまり中小企業が価格転嫁ができてくれば
10:33この大手に中小もついてくると言われているんですが
10:37だいたい中小企業庁などの調査では
10:4045%ぐらいの価格転嫁率で
10:43だから50%以上まだまだ価格転嫁は進めないといけないということで
10:48来年にかけて価格転嫁が進めば
10:51中小企業7割の部分の賃上げも追いついてくるので
10:55まだ不確実だというふうに賃上げは
11:00半ばなんですね道
11:02つまり今春等はいい数字が出たけれども
11:04来春等も同じような数字が出せるかどうかが
11:08今むしろ課題になっているということですね
11:10価格転嫁を伴って来年も賃上げが継続できるかどうかが勝負ですね
11:15賃上げしないとやっぱり需要が弱くて
11:18消費も弱いままになって高循環にならないという問題があるんですよね
11:22足元のGDPですね
11:24今年1月から3月までのGDP国内総生産の改定値が発表され
11:28年率換算でマイナス2.9%に可報修正されました
11:33足元の本当に成長率は低くて
11:36個人消費に至っては4期連続のマイナスということで
11:40賃上げの声の割には需要がついてきてないんですよね
11:43これはもう事実上ですね景気交代と同じで
11:47もちろん専門家の意見としては
11:51企業収益生産輸出が上向いているから景気交代でないというんですが
11:56多分家計の実感はですね
11:58こんな状況は景気交代と同じだというふうに感じていると思いますよ
12:02それはやはりその物価上昇に賃金上昇が追いつかなくて
12:07実質賃金がマイナスになってて
12:09消費マインドが非常にシュリンクしているということですよね
12:12円安が行き過ぎていることと日銀の2%の物価上昇というのが
12:16これミヌタ期に合わない2%高すぎると
12:20だから賃金が追いつかないんだという問題があると思いますね
12:23今後の経済運営で一番大事なことは
12:27やっぱり物価をモデレートにしていくということですか
12:32そうですね今後定額減税とか
12:35賃上げが少しずつ進んでいくような効果で
12:38ちょっとずつ消費も良くなっていく機運はあるんですが
12:43油断大敵でやっぱり円安物価上昇が進むと
12:47この消費が増えていく賃金が増えていったりする頭を抑えるので
12:52秋以降はやっぱり円安が進むかどうかが勝負なんじゃないですかね
12:57そこに明暗があるかどうかということが一番の問題ですよね

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