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「夏の風物詩」花火大会。17日に花火大会を開催予定の鎌倉市では、準備が進められています。ただ、各地の主催者側を悩ませているのが、人件費の高騰や物価高。“花火大会の有料化”はどうなるのでしょうか。

■花火大会の財源 何に頼る? 物価や人件費 高騰

良原安美キャスター:
7月17日、5年ぶりに神奈川県鎌倉市で「第76回鎌倉花火大会」が開催されます。物価高や人件費の上昇などで通常開催が困難になり、初めてクラウドファンディングを行いました。650万円の目標に対して785万円(16日午後3時時点)が集まり、無事開催されることになりました。

一方、各地では花火大会の中止が相次いでいるそうです。▼埼玉・草加市「草加市民納涼大花火大会」は花火代や警備費などの高騰により中止、 ▼埼玉・狭山市「入間川七夕まつり」は花火の燃えカス対策・安全対策に課題があり、納涼花火大会のみ中止となりました。

また中止まではいかずとも、打ち上げの数を減らして規模を縮小する花火大会も出てきているということです。

井上貴博キャスター:
今まで無料だったものが、有料になるということに慣れなければいけないのかなと思います。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
赤字のイベントを続けていくのは不可能です。気持ちを切り替えていかなくてはいけない部分はあると思います。どう黒字化するか、少なくとも赤字にならないようにするか考えるのも大事ですが、人口減少が進む日本において、国内にたくさんある花火大会を全部残すのは難しいのではないでしょうか。

良原キャスター:
花火大会の財源について、各地で様々な取り組みが行われています。

▼ 神奈川・川崎市「川崎市制記念 多摩川花火大会(2024年10月開催)」 
 1.市の予算 約1億7000万円
 2.協賛金 約1000万円
 3.有料席 800~900万円

2023年も財源“3本柱”で費用を賄おうとしたのですが、人件費や資材費の高騰で約3400万円費用が増える結果になってしまいました。そこで川崎市の担当者は「花火大会の今後の存続には、新たな財源の柱が必要」と考え、2024年から新たにふるさと納税の枠組みを利用した、クラウドファンディングで寄付を募りました。

7月16日午後3時半時点で目標額100万円のところ、15万円が集まっているそうです。さらに有料エリアは、2023年より約1割値上げし、3500円~3万5000円ということです。

ただ、有料エリアの規模は拡大しませんでした。多摩川花火大会(川崎市)の川崎市の担当者 細井多さんによりますと「有料席を増やせば財源になるが“無料ゾーン”が減ってしまう。市民のための花火大会なので増やすわけにいかない現状」といいます。

ホラン千秋キャスター:
財源には市の予算も使っています。これは市民の税金によるものですので、有料席ではなくても見られる場所を確保しなければならない、自治体側の思いもあります。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
花火大会はたくさんの市民の方に見ていただくイベントです。有料席は飛行機のファーストクラスのような意味合いで設置できるといいですね。

■有料エリアの定員数拡大に加え、“フェンス”を今年も設置

良原キャスター:
8月8日に開催される滋賀・大津市の「びわ湖大花火大会」では来場見込み30万人と大規模なイベントになるため、様々な取り組みを行っています。

事故防止と財源確保のため有料エリアの定員数を2023年は5万人に拡大しましたが、2024年は6.2万人とさらに拡大をしました。

また、2023年に来場者の“立ち止まり防止”のために約4メートルのフェンスを設置し、地元住民からは「ばかげている。誰のための花火大会なのか」という意見もありましたが、担当者は「地元の人からはお叱りがあるが、事故なく安全な運営のため、今年もフェンスを設置する」ということです。

井上キャスター:
どうしても批判は出てくるものですが、事故が起きた場合の責任や、財源をどうするかなど、自治体は難しい判断をしていると思います。

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00:00はい明日です5年ぶりに開催されます鎌倉市の花火大会です
00:07物価の高騰や人件費の上昇などで通常開催が困難になりまして初めてクラウドファンディングを行いました
00:14650万円の目標に対して785万円が集まり無事開催となります
00:20ただこの花火大会中止が実は相次いでいまして
00:25例えば警備費の高騰などによって中止また中止までは行かずとも打ち上げの数を減らして規模を縮小して開催する花火大会も出てきているんです
00:36花火大会に限らずですけどこれまでとは違ってデフレからインフレに変わっていくってことを考えると
00:42なんかこれまでタダで見られたものタダでサービスを送られていたものが有料になっていくお金を払うっていうところに
00:48なんかこっちも慣れなきゃいけないのかなというかもちろん残念なところはありますけど
00:52その気持ちを切り替えていかなきゃいけないっていうのはやはりあると思いますし
00:56赤字のイベントをずっと続けていくとやっぱり不可能に近いと思うんで
01:01どう黒字化少なくとも赤字にならないようにやっていくかということも大事だと思いますし
01:07あとはそもそも日本はやっぱり人口が減ってきているので
01:11これまでたくさんあった花火大会全部を残すということ自体もちょっと難しいのかなというふうな寂しいですけどね
01:17寂しいけどそういう気持ちはありますね
01:19夏の風物詩である花火大会何とか開催しようと工夫する取り組み3個まで見ていきたいと思います
01:2710月に開催される予定の川崎市の玉川花火大会です
01:31大変大きな大会ですけれども
01:33今年は財源3本柱としています
01:36市の予算、協賛金、有料席です
01:39去年もこの3本柱で費用を賄うとしたんですが
01:44人件費や資材費の高騰でおよそ3400万円費用が増えるという結果になりました
01:50花火大会の今後の存続には新たな財源の柱が必要と考えた運営側
01:56今年から新たに取り入れたのがこちらクラウドファンディングです
02:01ふるさと納税の枠組みを利用して寄付を募っています
02:05目標額は100万円、現在15万円が集まっています
02:09さらに有料エリアについても3500円から3万5000円と
02:14去年よりおよそ1割値上げとなりました
02:17ただ有料エリアの規模そのものは拡大しなかったんです
02:22このエリアの規模を拡大しなかった理由について
02:25担当の方に話を聞きました
02:27細井さんです
02:28有料席を増やせば財源になるが無料ゾーンが減ってしまう
02:32市民のための花火大会なので増やすわけにいかない現状なんだということです
02:38やはり市の予算を使っているとなると税金なわけじゃないですか
02:41となると税金を払っている市民が平等に有料席でないにしても
02:45見られる場所というものも確保しなきゃいけない
02:47自治体側の思いもありますよね
02:49そうですね、やはり市民のためのイベントだと思いますし
02:52たくさんの市民に見ていただく
02:54そしてやはり有料エリアというのは広くなくてもいいと思うので
02:56高くてもいいからしっかりそこでお金を出して
02:59要は飛行機のビジネスクラスやファーストクラスみたいな形で
03:02やれるといいのかなというふうには思いますけどね
03:05やはり財源は確保したいけれども市民のための大会という思いもある
03:09このバランスが難しいということで
03:11自治体によって判断も分かれています
03:13美輪湖の花火大会です
03:15こちらは来月8日に開催される予定ですが
03:1830万人来場見込みの大変大きな大会
03:21事故防止と財源確保のために
03:24有料エリアの定員数去年5万人に拡大したものを
03:27今年さらに6.2万人に拡大するという判断を下しました
03:33また去年賛否があったのが
03:36立ち止まり防止のおよそ4メートルのフェンスの設置です
03:40これを有料席を囲むように設置したんですけれども
03:43地元住民からは馬鹿げている
03:46誰のための花火大会なのかといった声も上がりました
03:49担当者の方、地元の人からはお叱りがあるが
03:53事故なく安全な運営のために
03:55今年もフェンスを設置することを決めたということです
03:59どうしても批判は出てくると思うんですけど
04:01じゃあこれを設置しないで
04:03事故が起きた場合に誰が責任を取るんだとか
04:05安心安全なものを実現させながら
04:08無料エリアも作りつつ
04:10でもそれだけだと開催できない有料エリアも作りながら
04:13自治体難しいと思いますよ、担当者
04:15本当にお金の問題もあるし
04:17安全管理もしなきゃいけないというので
04:19難しいなというふうには感じますけど
04:21やっぱり夏に浴衣着て行く花火大会は最高ですよ
04:26暑いけどね
04:28暑いしね、大変ですけどね浴衣もね
04:30取捨選択しながら残せるものを残して
04:33この文化をゼロにするのはもちろん
04:35それはあってはならないと思います
04:36あとは花火大会もいっぱいあるんで
04:38テレビで見るのもいいと思います
04:40花火大会を
04:42なんか嬉しいこと言ってくれてありがとうございます
04:44いい角度から撮ってくれるからね

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