Snow White with the Red Hair [Episode 1 - 4] - video Dailymotion

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Snow White with the Red Hair Episode 1 - Episode 4

Transcript

00:00:30やった!

00:00:36すべらみ草、あおしだれかのたね草

00:00:39根茎をむして乾燥させせんじれば、下熱鎮痛剤となる

00:00:46いけない!お店の時間!

00:00:49これは、自分の行く道

00:00:53自分の物語

00:01:03願うなら、この道の先も自分の物語

00:01:09あおしだれかのたね草

00:01:13根茎をむして乾燥させせんじれば、下熱鎮痛剤となる

00:01:19いけない!お店の時間!

00:01:23あおしだれかのたね草

00:01:26根茎をむして乾燥させせんじれば、下熱鎮痛剤となる

00:01:31いけない!お店の時間!

00:01:34あおしだれかのたね草

00:01:37根茎をむして乾燥させせんじれば、下熱鎮痛剤となる

00:01:43いけない!お店の時間!

00:01:46この物は鏡ではありません。町の情報屋です

00:01:52見たままを伝えるから鏡でいいのだ!

00:01:55ああ、ま、お戯れも程々にしてくださいよ

00:02:00お前も!もたもたしてないで情報を伝えろ!

00:02:03あ、はい、このタンバルン王国で一番美しい娘でございますね

00:02:08でしたら、あの娘はいかがでしょう

00:02:11あの娘?

00:02:16はい、非常に稀で美しい赤いリンゴのような髪を生まれ持つ白雪というものでございます

00:02:27お姉ちゃん、ありがとう!

00:02:29薬、飲み忘れないでね!

00:02:31そいじゃ、白雪ちゃん

00:02:33よしさん、お大事に

00:02:35お待たせしました。次はキノさんの薬ですね

00:02:39いいの、いいの。私はただ白雪ちゃんのその綺麗な髪で目の保養をしに来てるだけだからね

00:02:47ありがとう。でもせっかくだから追加の薬調合しますね

00:02:51いい薬草が手に入ったので持って行ってください

00:02:57あなたも立派な薬剤師さんね

00:03:00亡くなったおじいさんとおばあさんにも見せてあげたいわ

00:03:05あの、キノさん

00:03:08思い出した。お鍋を火にかけっぱなしだわ

00:03:11え?いけない、いけない

00:03:19後で届けに行けばいいか

00:03:24忘れ物ですか?

00:03:28らし王子の愛称?

00:03:31はい、つまりはおめかけさんですね

00:03:34そんな、私のような町娘が神色を理由に迎え入れられるなんて

00:03:41王子の恥になります

00:03:43そのらし王子が気に入られたのです

00:03:46とにかくあなたは明日正式に城へ迎え入れられます

00:03:53今夜のうちに身近くを

00:04:04はぁ

00:04:06キノさんは腰の鎮痛用と呼吸器の衛生を使っています

00:04:10お腹が痛くなったらお腹が痛くなったら

00:04:13お腹が痛くなったら

00:04:15お腹が痛くなったら

00:04:17お腹が痛くなったら

00:04:19お腹が痛くなったら

00:04:21お腹が痛くなったら

00:04:23お腹が痛くなったら

00:04:25お腹が痛くなったら

00:04:27お腹が痛くなったら

00:04:29お腹が痛くなったら

00:04:31お腹が痛くなったら

00:04:33お腹が痛くなったら

00:04:34呼吸器の衛生だめ

00:04:36ゆりさんちはお父さんと赤ちゃんが風邪気味だって言ってたよね

00:04:47よし、あとは

00:04:58これで大丈夫

00:05:04お前のせいじゃないけどね

00:05:20さよなら

00:05:22タンバル

00:05:24タンバル

00:05:26タンバル

00:05:28タンバル

00:05:30タンバル

00:06:00タンバル

00:06:22すみません

00:06:24すみません

00:06:26どなたかいらっしゃいませんか

00:06:31勝手に入るわけにはいかないし

00:06:35暗くなってきたし

00:06:39お腹も空いてきたし

00:07:01みつひで、ひき、先に行くぞ

00:07:03おい、またそんなとこから

00:07:31痛い

00:07:33大丈夫か、ゼン

00:07:35怪我は?

00:07:36頭打ってないか?

00:07:371-1は?

00:07:382

00:07:39あれ?

00:07:40お前誰だっけ?

00:07:41みつひでだよ

00:07:43ああ、そんな名前だったんだ

00:07:45ひき

00:07:46お前まで何言ってるんだ

00:07:51で

00:07:53お前は本当に誰?

00:07:56こんな森の奥で一体何よ

00:07:58いや、私はその、家出中のみでして

00:08:02ただ、人通りのない道を、その

00:08:14変わった髪を持ってるな

00:08:16そうですね、よく言われます

00:08:20その右手、痛めたんじゃ

00:08:23それがなんだ

00:08:24私、薬剤使用してて

00:08:26湿布薬を持ってるので、よければどうぞ

00:08:29いらない

00:08:31毒かもわからんものを、いきなり差し出されて使えるか

00:08:35森の小人じゃあるまいし、他人をあっさり信用できん

00:08:39つまりお前に用はない

00:08:42はあ

00:08:44わかったらもう行け

00:08:46まあ、確かにそうだけど

00:08:48上から物を言う人間はどこにでもいるんだな

00:08:54な、なんだ

00:08:56な、何を

00:09:08あいにくと毒を持ち歩く趣味はないよ

00:09:17やられたな、ゼン

00:09:22それは悪かった

00:09:24俺はゼン

00:09:26私は白雪

00:09:29よろしく頼む、白雪

00:09:31そもそも、俺の着地の失敗は半分、お前のせいだったしな

00:09:36はあ

00:09:38ここは空き家で、俺たちの遊び場だ

00:09:42それで、あっちでチェスしてる、負けてるのが光秀で

00:09:46余裕で勝っているのがキキだ

00:09:48ゼン、なんで身もしないのに、俺が負けてるって言い切れるんだ

00:09:52なんとなく

00:09:53ゲンに負けてる

00:09:55はい、これで大丈夫

00:09:58はあ、いい手際だな、白雪

00:10:01慣れているから、薬剤師やってるって言ったでしょ

00:10:05そうだったな

00:10:07で、そんな薬剤師がなんで家でしたんだ

00:10:13大した理由じゃないよ

00:10:16少し散歩に行ってきます

00:10:24で、なんでついてくるの

00:10:27怪我した娘を一人で森に出すなんて、紳士の直れだからな

00:10:32変なの、私は薬草の勉強で山と森に慣れているから平気だよ

00:10:45街中とは違う時間と空気の流れがあって、居心地もいいしね

00:10:50ああ、それわかる

00:10:51今のは素直だね

00:10:54あいた、あいてて

00:10:57ああ、引っかかってる

00:10:59なんか一束だけ長いのがあるぞ

00:11:02ああ、切り損ねたんだ、きっと

00:11:05ごめんゼン、切っちゃってくれないかな

00:11:08適当でいいから

00:11:11いいやいいや、女の髪を切るなんて俺にはとても

00:11:16長い髪を捨てたのは女の髪だよ

00:11:18とても

00:11:20長い髪を捨てたのは家を出たのと何か関係が

00:11:24訳を聞かせてもらえば手助けもできるんだが

00:11:29あなたって人は

00:11:34相性になるように言われた?

00:11:37色町で言葉を覚え、金貨を食べて育ったと有名なお金持ちのご子息でね

00:11:43赤い髪を珍しがって自分の側に置きたくなったって話

00:11:49相手にしたら果物屋でリンゴを買うようなものだったんじゃないかな

00:11:54白井

00:11:55だから、欠片で見飽きてくださいと思って髪を置いてきたんだよ

00:12:05それは良い判断だ

00:12:07よくそのゲスから切り離した

00:12:10お前の大事な赤だもんな

00:12:13大事な赤?

00:12:15ああ

00:12:18赤ってのは運命の色のことを言うんだろ

00:12:22今は厄介なだけでも案外良いものに繋がってるかもしれないぞ

00:12:31す、すごい考え方をするんだね

00:12:34おや?尊敬?

00:12:37やっぱり怪しい子じゃなさそうだな

00:12:40それどころか、善は相当気に入ってるね

00:12:52なんだ?

00:12:56それ、私の髪を束ねておいたリボン

00:12:59リボン?

00:13:09お前、タンバルンの人間だったんだな

00:13:14これの贈り主は国境近くまでお前を迎えに来てるらしいぞ

00:13:19随分と執念深い紳士のようだな

00:13:22ああ、ね

00:13:23荒いことじゃない!国境を越えて逃げるくらいの大事だったのか

00:13:29相手が相手だったんで

00:13:35タンバルンの第一王子だった

00:13:38なんで!

00:13:40ど、こういうバカ王子か

00:13:43大丈夫?

00:13:45さすが、隣国までにも轟く大バカの噂

00:13:50相手が相手ね

00:13:52国境通過の記録から何から調べさせたんだろうな

00:13:56そんなことまでするんだね

00:13:58一度欲しいと思ったものは、自分の所有物に数えるんだろう

00:14:05カゴに入れるくらい、わけないか

00:14:15痛み始めてる

00:14:17この若、もうダメかな

00:14:25なんちゃって

00:14:28ゼン

00:14:33ゼン

00:14:38ゼン

00:14:39行儀悪いな

00:14:41ダメだろうゼン、自分で取らないと

00:14:44何み

00:14:46喋るか食べるかどっちかにしないと

00:14:48呼んでないだろ、引っ込んだろ

00:14:51傷つくな

00:14:52ゼン

00:14:53何だ!

00:14:54バカなこと言った、ごめん

00:14:59白雪、そのリンゴ、お前は食うな

00:15:03キキ、水着て

00:15:06分かんないよ

00:15:08ゼン

00:15:10どうしたゼン

00:15:11ゼン

00:15:16どこだ

00:15:18記録は、ちょっと待ってください

00:15:21ダメだ、これだけじゃ調合できない

00:15:24早くして

00:15:25おや?

00:15:26リンゴを口にされたのは、白雪殿ではなかったか

00:15:29誰だ

00:15:31あなた

00:15:32うん、まあいいか

00:15:34どういうこと

00:15:35ご心配なく、下毒の薬はある方が持っています

00:15:40おとなしくご同行願いますね

00:15:47ほう、君がか

00:15:49なるほど、これは目を見張る

00:15:52残されていた赤髪は本物だったのだな

00:15:55あの、友人の薬は

00:15:57まあ待て

00:15:59実はな、白雪殿

00:16:01世にも恐ろしいことだが

00:16:03私が白雪殿に求愛し逃げられたと

00:16:06死骸や応急で笑い者にされているらしいのだ

00:16:09まったく

00:16:11おかげで私の評判は地に落ちかねない

00:16:14だが、君を罪人としては

00:16:16噂が事実だと認めるようなものだ

00:16:19そこでだ

00:16:20私の名誉挽回のため

00:16:22そちらから相性になりたいと申し出てもらう

00:16:26ただの町娘とはいえ

00:16:28女性に恥をかかせたくないと

00:16:30胸を痛めた私が受け入れた解決法だ

00:16:33げ、幻聴

00:16:35あの、それよりもまず薬を

00:16:37私の友人への薬をいただけないでしょうか

00:16:39なし王子

00:16:40ああ、そうだったな

00:16:42白雪殿が首を縦に振れば

00:16:44その薬を手に入れる

00:16:46そうだったな

00:16:47白雪殿が首を縦に振れば

00:16:49すぐさま届けさせよう

00:16:51それとも

00:16:54こちらをお見舞いに届けさせようか

00:17:00赤ってのは運命の色のことを言うんだろ

00:17:04今は厄介なだけでも

00:17:06案外いいものにつながってるかもしれないぞ

00:17:10私は

00:17:12あんな言葉をくれたあの人の

00:17:18私としても

00:17:20これほど目を楽しませる娘と別れば

00:17:23遠くへやるのは惜しいからな

00:17:31な、何を

00:17:33あら、失礼を

00:17:35なし王子

00:17:37どうぞお好きに

00:17:39お連れください

00:17:41待て、さがれ

00:17:45やっかー

00:17:49おのれ

00:18:05それ以上

00:18:06その娘の耳が汚れるような

00:18:08ざれ事を吐かないでもらおうか

00:18:12よう白雪

00:18:13これ結んでくれ

00:18:15え、いや

00:18:16その前にあなた体は

00:18:18万一に備えて

00:18:19毒には少し慣らされててね

00:18:22でも

00:18:23そうか

00:18:25毒を口にした男というのは君のことか

00:18:28いや不運なことだった

00:18:30白雪殿動けないようにして

00:18:32連れて帰るてはずだったのだが

00:18:35お前がリンゴをよこした調本人か

00:18:39口の聞き方を改めろ男

00:18:42私と君とでは身分が違うのだぞ

00:18:45これは失礼を

00:18:47タンバルン王国第一王子

00:18:50ラジシェナザード殿

00:18:52え?

00:18:53では面倒だが改めて

00:18:59その紋章

00:19:01お初にお目にかかる

00:19:03私はクライネス王国第二王子

00:19:06ゼン・ウィスタリア

00:19:08第二?

00:19:13ゼン、しっかりして

00:19:14私のことわかる?

00:19:151たす1は?

00:19:17正気だ白雪

00:19:19しかしまさか隣国の王子に毒をもられるとは

00:19:22思いもしなかったな

00:19:23ラジ殿

00:19:25僕が?

00:19:26私が毒をもった証拠なの?

00:19:29いくらでもあるのでは

00:19:31正式な場で真偽を確かめてもよろしいが

00:19:34それは

00:19:37では取引をしようか馬鹿王子

00:19:40今回のお前の愚行を公にされたくなければ

00:19:44二度と白雪に関わることも

00:19:46その口で白雪の名を呼ぶこともしないと誓え

00:19:50なぜ白雪殿

00:19:54わかった誓う

00:19:56今誓った

00:19:58白雪

00:19:59お前も言ってやりたいことが山ほどあるだろう

00:20:02文句を言うなら今だぞ

00:20:05思い切り行け

00:20:07うん

00:20:11ラジ王子

00:20:15お見舞いの品です

00:20:17腰を抜かされているようなので

00:20:19それと

00:20:21ゼンに早く薬を

00:20:23はい

00:20:29ありがとう

00:20:33なんだ白雪

00:20:35力を貸してくれてありがとう

00:20:37けどごめんなさい

00:20:39私はゼンの毒にしかならなかった

00:20:42それは笑うところか

00:20:44俺が口にした毒リンゴと

00:20:46お前が赤だからとかそういう

00:20:49なんか違う

00:20:50大丈夫白雪が謝ることじゃないよ

00:20:54ゼンが自分で食べたんだから

00:20:56ゼンと私たちが死慮に欠けてた

00:20:59以上

00:21:00光秀なんて

00:21:01ゼンが死んだら俺も死ぬとか涙目になって

00:21:04ばらすなよ

00:21:06情けない

00:21:07わかった悪かったよ

00:21:09今度から果物は光秀に向いてもらって食うよ

00:21:12そういう話か

00:21:19白雪

00:21:20俺が森で言ったことを覚えてるな

00:21:23俺としては今

00:21:25お前といることは運命の方だと嬉しいんだけどな

00:21:29お前が自分で向かった森に俺たちがいて

00:21:32関わりを持って互いの身を守ろうとした

00:21:36それがこの場限りの毒か

00:21:38これからの繋がりか

00:21:40お前が決めればいい

00:21:42それは私が決めていいことなの

00:21:45当然

00:21:46俺だって自分の運命は自分で決めてる

00:21:50決めてその道に進めるか否かは

00:21:52自分次第だろ

00:21:55なんだ

00:21:56やっぱりすごい考え方するね

00:21:59考え方じゃなく生き方ですがね

00:22:04お前の答えは

00:22:07それは

00:22:09いわば自分の物語

00:22:16願うなら

00:22:18この出会いの道の先

00:22:20物語のページをめくるその音が

00:22:23重なる足音のように響くよ

00:22:27私は

00:22:54本当に伝えたい言葉だけ

00:23:01たまにほつれていけない

00:23:07ゆっくり吸い込み

00:23:13優しい希望がずっと続くように

00:23:22見えるかな

00:23:25この場所にいることを

00:23:28指先に描いた道しるべ

00:23:34届くかな

00:23:37私は今日は耐えるように

00:23:41あなたは明日微笑んで

00:23:46きっと

00:23:52きっとね

00:24:15最後にハーブをかけてっと

00:24:18はいどうぞ

00:24:20おはよう白雪ちゃん

00:24:22ほれ焼きたて持ってきたよ

00:24:24うわ美味しそう

00:24:26ここに置いとくよ

00:24:27こちらもできました

00:24:29おお

00:24:30いい匂いだ

00:24:32元気になりそう

00:24:33お肌もツルツルになりますよ

00:24:35そりゃいい

00:24:37クラリネスでの暮らしは慣れたかい

00:24:40はい

00:24:41今日から働き口を探そうと思います

00:24:43いい心がけだ

00:24:45働かざる者パンを食うべからずってね

00:24:48はい

00:24:49それじゃ良い一日を

00:24:51ありがとうございました

00:24:58ここはクラリネス王国首都ウィスタル

00:25:02赤い髪が珍しいからと

00:25:04サンバル王国の王子に愛称にされそうになった私は

00:25:08生まれ育った国を出て

00:25:10この隣国で一人暮らしを始めた

00:25:14運命というものに流されそうになっていた私に

00:25:17力を貸してくれたのが

00:25:19クラリネス王国第二王子のレン

00:25:22ここが私が立つ国

00:25:26立つ町

00:25:27立つ道

00:25:33庭師

00:25:34電気屋

00:25:36馬車の修理工場

00:25:40乗ってないな

00:25:42とりあえず

00:25:45薬剤師かい

00:25:46はい

00:25:47薬剤師の仕事をしたいんです

00:25:49私

00:25:51あいにくとうちは間に合ってるんだよ

00:25:54しかし

00:25:55君はかい

00:25:57見た目で判断するもんじゃありませんよ

00:26:00お得意様に聞こえたらどうするんですか

00:26:02はいはい

00:26:03すまんね

00:26:04うちじゃ手に入らなかった

00:26:06貴重な薬草が揃っている

00:26:08ううん

00:26:09それどころか

00:26:10見たことのない種類も

00:26:13お待たせしました

00:26:15お汁でよろしいでしょうか

00:26:17彼がお得意様なんですか

00:26:20ああ

00:26:21まだ若いが

00:26:22烈気とした宮廷薬剤師だからね

00:26:25え

00:26:26宮廷

00:26:27そう

00:26:28薬剤師

00:26:29知ってると思うが

00:26:30宮廷付きの薬剤師は

00:26:32薬剤師の中でも

00:26:34特に一流の知識と腕を持った者しかなれない

00:26:38クラリネスは優秀であれば

00:26:40どんな人材でも支援する

00:26:43懐の深い国なのさ

00:26:45すごい

00:26:46クラリネスは

00:26:47薬学への意識が高いんですね

00:26:51宮廷薬剤師の募集要項だよ

00:26:54年に一回実施される試験に合格すると

00:26:57見習いとして

00:26:58ウィスタル城に勤めることになるんだ

00:27:01ありがとうございました

00:27:10薬剤師なら一度受けてみるのもいいんじゃないかな

00:27:14まあ結構な難関だがね

00:27:32止まれ

00:27:34すいません

00:27:35この衛兵団の喜喜さんか光秀さんに面会を

00:27:41君もしかして

00:27:44失礼いたしました

00:27:46禅殿下よりお客人だと伺っております

00:27:49白雪

00:27:52禅殿下

00:27:58何してるの禅

00:28:00ちょっとした運動だ

00:28:02執務続きで体が黙ってもいかんからな

00:28:05つまり執務が続いている中抜け出してきた

00:28:08まあな

00:28:10しばらく顔も見られていなかったし

00:28:13会えたな白雪

00:28:22ここに来たってことは何か用だよな白雪

00:28:25うん

00:28:26街の外に出るときは声をかけろって言ったでしょ

00:28:30だから

00:28:31よし行こう

00:28:32すぐ行こう

00:28:34おいお前たち

00:28:36光秀にはうまく行っておいてくれ

00:28:39はい

00:28:40失礼します

00:28:47琴の山

00:28:49うん

00:28:50海を下った先の山か

00:28:53あんなところに何しに行くんだ

00:28:55いろんな薬草が生えてるんだって

00:28:58自分で調達して薬学の勉強したくて

00:29:01街の薬屋さんに薬草が採取できる場所を

00:29:04いくつか教えてもらったんだ

00:29:08勉強ってお前もともと薬剤師だろ

00:29:11うん

00:29:12でも今の私の未熟な技術じゃ全然

00:29:16もっともっと学ばなきゃ

00:29:20じゃ明日はこっちの森まで送って行ってやるよ

00:29:23いいの

00:29:24うん

00:29:25ありがとう

00:29:27クラリネスはいいとこだね

00:29:29え?

00:29:31ここはとても魅力的だ

00:29:35真っ赤っ赤だ

00:29:37お母さんねえどうして真っ赤っ赤なの

00:29:40あの姉ちゃんの髪真っ赤っ赤なの

00:29:43どうしてどうして

00:29:45だめよ静かに食べなさいね

00:29:49まったく

00:29:52りんごみたいにおいしそう

00:29:54りんごみたいにおいしそうでしょ

00:29:58うん

00:29:59食べたい

00:30:00ねえお母さんりんご食べたくなった

00:30:03食べに行こうよ

00:30:05ええ

00:30:06やったー

00:30:16わあにぎわってる

00:30:18いろんな国の人間が出入りしてるからな

00:30:21さまざまな文化が混じってる

00:30:23おや禅殿か

00:30:25ちょうどいい酒が入ってますよいかがです

00:30:29今日はいい改めてくるよ

00:30:31えい

00:30:33知り合い?

00:30:34前に町で知り合った酒屋だ

00:30:37それ以来兵たちの土産を何度か頼んでる

00:30:40へえ

00:30:44禅は何で城から脱走するの

00:30:47は?

00:30:48タンバルンのラジオ寺はいつも使いの者に命令して

00:30:52欲しいものを城に持ってこさせてる

00:30:55自分の希望通りじゃないと機嫌が悪くなるって

00:30:59みんな呆れてるよ

00:31:01想像に絶やすいな

00:31:05さっき白雪は言ってたよな

00:31:07この国は魅力的だって

00:31:09うん

00:31:10俺もそう思う

00:31:12ここにはまだ

00:31:13俺の知らない魅力が山ほど隠れている気がするんだ

00:31:17だからもっといろんなことを見たい

00:31:20知っていきたい

00:31:24いい薬を作るのはいい薬草

00:31:27いい薬草を作るのはいい土地

00:31:30私はここの土地のことを知って

00:31:33ここの薬草のことを知りたい

00:31:35私たち似た者同士だね

00:31:41あっ乗らなきゃ

00:31:47おー

00:31:57いい薬草があるといいな

00:31:59うん日が暮れる前には帰ってくるよ

00:32:03見たかあの赤髪

00:32:05あああれ珍しい

00:32:07売ったら酸素いい値段がつくだろ

00:32:18うううううううう

00:32:35いい薬が作れそう

00:32:38初めまして

00:32:41うっ

00:32:54ずいぶん張り切ってるな

00:33:07今日の脱走は有意義だったからな

00:33:09それは良かった

00:33:11じゃあ残りの執務も張り切れるね

00:33:13うっ

00:33:19白雪も頑張ってるしな

00:33:21よし

00:33:27白雪効果すごいな

00:33:39うっ

00:34:09どこに献上しても山ほど褒美がもらえそうだよね

00:34:19何

00:34:21例えば生まれながら宝石で飾られたような赤髪の娘とかね

00:34:27私をどこかに売ろうって話

00:34:31そうだな献上だって献上

00:34:34金持ちの物好きは腐るほどいるんだぜ

00:34:37どうしたらそういうことを思いつくの

00:34:39まあでももっと長く延びるまで待つのもありかな

00:34:44それまで俺のそばに置いとくってのも悪くねえし

00:34:49なあ赤髪

00:34:51うっ

00:35:08白雪がいない

00:35:11ああ今朝部屋にパンを届けに行ったんだけどね

00:35:15いなかったんだよ

00:35:17昨日の夜も明かりがついてなかったし

00:35:20本当は一体どうしちゃったんだろうね

00:35:38飯だ

00:35:40食うだろ

00:35:42一日中縄を削っていたのか

00:36:10なんだあいつ

00:36:19駄目

00:36:37見っけ

00:36:39鍵俺持ってるし出口なんてなかったろ

00:36:44なんで2階に

00:36:46言っとくけどここは山の中だぜ赤髪

00:36:50たとえ出られてもあんた一人で逃げられると思うわけ

00:36:56私は自分で行くと決めた場所がある

00:37:00こんなところで立ち止まっていられない

00:37:04だから他を渡ってください

00:37:34逃げるのやめたの赤髪

00:37:47じゃあ捕まえても文句はねえな

00:37:57お願い

00:38:08ましさよのある薬草を燃やしたから

00:38:10一時的に体の感覚が鈍ると思う

00:38:13ゆっくり休んでください

00:38:18さっき2階にいたのが私に上がられるのが困るからだとしたら

00:38:24逃げ道はある

00:38:32私がない

00:38:48待たせたな

00:38:54残念ここまでだね

00:38:57さっきの薬も大して効かねえもんだったしな

00:39:08この山で俺の足には勝てねえよ

00:39:12あんたさ今ここで逃げたってまた別の奴に狙われるかもよ

00:39:18貴族やら王族やらに自分差し出せば安全だろう

00:39:22守られながら贅沢もできる

00:39:25上手い使い道だと思わねえか

00:39:28赤髪

00:39:31私はそんな道に興味はない

00:39:35だから俺が連れて行くんだよ

00:39:48誰だ

00:40:06よう白雪

00:40:08日帰りじゃなかったのか

00:40:11怪我は

00:40:13兵器なんともない

00:40:16そうか

00:40:20後援がいたのかよ

00:40:23赤髪献上した先で俺がその役目もらって稼ぐ手もあったのにさ

00:40:30そんなことも考えてたの

00:40:32そうだよ

00:40:34この屋敷

00:40:36元は俺んち

00:40:38貴族だった頃の別荘

00:40:41通りで詳しかった

00:40:43今じゃ野良犬みてえに隠れ住むことしかできない

00:40:48昔はそこそこ煌びやかな家だったのにな

00:40:53地位とか加盟なんてもんはあっという間に闇に飲まれちまう

00:40:58お前らみてえに綺麗な服着て上品ぶってたって

00:41:01罪を失えばすっぱだか汚いもんにまみれるもんだぜ

00:41:07だが俺はこんな暮らしを続けるなんてごめんだ

00:41:12手段は選ばねえ

00:41:14どんな方法でも金儲けしてやれ

00:41:17そのためにちょうど使えそうだったんだけどな赤髪は

00:41:22黙れ

00:41:24この娘がお前の目にどう映ってるかなんて知りたくもないけどな

00:41:29白雪はひとかけらだって道具とされるためにはない

00:41:38白雪ってえのか

00:41:40その口で呼ぶな

00:41:41なんだよ

00:41:43お父さんかあんた

00:41:45お父さんだと

00:41:48白雪この男他に仲間は

00:41:52どうだろう誰にも会わなかったけど

00:41:56一人なら連れて山を下れるか

00:42:00一緒に城まで誤送しなくても

00:42:02つもとの役人に引き渡せばいいしな

00:42:05城

00:42:07あんた何者名は

00:42:09ゼン

00:42:10ゼン

00:42:12ゼンって

00:42:14クラリネス第二王子の

00:42:18白雪の友人だ

00:42:30すみません

00:42:32これその人の傷に使ってください

00:42:37なあ赤髪

00:42:39あんたの言う自分で行きたい場所ってどこよ

00:42:44ほら行くぞ

00:42:45さっさと歩け

00:42:52役人の人たちの話だと

00:42:54あの見栄って人に

00:42:56俗とかのつながりはなさそうだね

00:42:59ああ

00:43:00けど念のため

00:43:02しばらくは身を守る用心はしておきます

00:43:05ああ

00:43:06ゼン

00:43:07怒って

00:43:08いや

00:43:10じゃあ

00:43:11少しでいいからこっち向いてて

00:43:1310秒

00:43:14ゼン

00:43:16迎えに来てくれたこと

00:43:18言って足りるものじゃないけど

00:43:20アーリック

00:43:235秒でいい

00:43:24十分だ

00:43:28本当は少し怒ってたんだ

00:43:31お前にじゃない

00:43:33うまく言えないんだが

00:43:35自分自身にというか

00:43:38俺は城の外のことを知れるだけで楽しかった

00:43:43けど

00:43:44知った後にできることが

00:43:46何かあるのかもしれない

00:43:48ゼン

00:43:50白雪

00:43:52あのヤマザルが別れ際に

00:43:54お前に聞いて答えなかったやつ

00:43:56お前が自分で行くと決めた場所ってのは

00:44:00ああ

00:44:01それ

00:44:02私がこの国に来るって決めた理由

00:44:07この国でゼンがどんな風に生きてるのか

00:44:11見たいと思って

00:44:13それが叶う場所が

00:44:15私が行くと決めた場所

00:44:18その場所

00:44:20俺からもお前が見えるとありがたいな

00:44:23白雪

00:44:25俺も礼を言う

00:44:29無事でいてくれたからな

00:44:33ここが

00:44:35私が立つ国

00:44:37立つ街

00:44:39立つ道

00:44:42もし立ち止まってしまっても

00:44:45自分で望んだ場所だから

00:44:49きっと眩しい追い風は吹く

00:45:02私また机で寝て

00:45:33気持ちいい

00:45:37この街

00:45:39この国に降り注ぐ光が照らしてくれる

00:45:43これから選び行く先を

00:45:46私の中の新たな思いを

00:46:03はいよ

00:46:08白雪殿

00:46:10こんにちは

00:46:12今日も禅殿下にお会いに

00:46:14いえ

00:46:15光秀さんとキキさんに呼ばれて

00:46:17あの

00:46:18前から気になってたんですが

00:46:20今の方が首から下げていたのは

00:46:23ああ

00:46:24あれは身分証ですよ

00:46:26身分証

00:46:28王城で働く人は皆持っているんです

00:46:31これがなくては王宮に入れない決まりがありまして

00:46:35あ

00:46:36白雪殿は大丈夫ですよ

00:46:38禅殿下から聞いてますから

00:46:40どうぞ

00:46:41エントランスでお待ちください

00:46:43ありがとうございます

00:46:46殿下と知り合いとか

00:46:48白雪さんかっけえっすよね

00:46:50ほら

00:46:51仕事に戻るぞ

00:46:53先輩も思ってるぜに

00:47:02あ

00:47:12皇爵様

00:47:13殿下に御用で

00:47:14ああ

00:47:16申し訳ございません

00:47:18今先客がいらっしゃいまして

00:47:20先客

00:47:25あの者

00:47:26また

00:47:29いつ来ても見事ですね

00:47:32身分を示すものを持たず

00:47:34殿下の友人と称す赤髪の娘

00:47:40癒やしい色だ

00:47:43今日白雪を呼んだのは

00:47:45禅のことで一つ頼みたいことがあって

00:47:48どうかしたんですか

00:47:49この間公務で外出した後

00:47:52お忍びで地方の視察に行ってさ

00:47:55お忍びで

00:47:56まあそこまではいつも通りだったんだけど

00:48:00今回はそれが元で

00:48:02城の帰還を無断で遅らせてな

00:48:05後で周りの大臣に結構きつく言われたみたいで

00:48:08落ち込んでるんですか

00:48:10禅が

00:48:11いやそれが

00:48:15じゃあ反省を態度で示すって

00:48:18休みもせず

00:48:19執務室に籠り続けているんだ

00:48:27白雪

00:48:30県庁

00:48:31いやまだ何も喋ってないけど本物だよ

00:48:34禅

00:48:35白雪は俺とキキが呼んだんだ

00:48:38寝てる暇があるなら白雪と会う

00:48:40そう言っていただろう

00:48:42それはお前らがネロネロやかましいから

00:48:44書類の署名に白雪って書いたりし出す前に

00:48:47少し一緒にいたら

00:48:49どんな症状だ

00:48:51すべての受け答えが白雪だ

00:48:53どんな症状だ

00:48:55すべての受け答えが白雪になる前に

00:48:57少し一緒に

00:48:58光秀

00:48:59後でちょっと話し合いな

00:49:02えーと

00:49:03今日は帰った方がいいかな

00:49:05お邪魔しました

00:49:09禅

00:49:10卑怯だぞお前ら

00:49:12承知してます

00:49:16呼び出して悪かったな

00:49:18ううん大変そうだね

00:49:21寝床を開けてばかりいるとな

00:49:24俺はいずれ名ばかりの王子になるそうだ

00:49:27それで質問付けに

00:49:29いつもの場合はこなしているぞ

00:49:31次の外出では文句は言わせん

00:49:34禅

00:49:36机仕事も嫌じゃないんだ

00:49:38ただ

00:49:39外のことはすぐわからなくなるからな

00:49:42国は

00:49:43クラリネスは

00:49:44城の外に広がっている

00:49:47俺はそれが好きだ

00:49:50禅のいる国ってやっぱりいいね

00:49:58そうだ

00:49:59禅

00:50:03なんだ

00:50:06少し眠る

00:50:09あれそうする

00:50:11光秀の奴が呼びに来るまで

00:50:13ここにいてくれるか

00:50:15うん

00:50:16助かる

00:50:20よっぽど疲れてたんだな

00:50:31禅はこの国の王子として生きながら

00:50:34いつも戦ってる人なんだ

00:50:37私も目標に向けて気合を入れないと

00:50:40よし

00:50:50へえ

00:50:52あの赤髪の子が

00:50:54禅殿下のご友人

00:50:56ね

00:51:00禅

00:51:01もう起きられる

00:51:03禅

00:51:05ああ

00:51:09白雪は

00:51:10光秀が見送りして帰ったよ

00:51:13そうか

00:51:14あいつ

00:51:15忘れ物か

00:51:17禅殿下

00:51:18お休みのところ失礼致します

00:51:21これは

00:51:22遥か公爵

00:51:26軽々しく外の人間と会うな

00:51:28あなた様は一国の王子という私は

00:51:32親しくする者は

00:51:33特に用心して選ばなければなりません

00:51:36好みと王子の権威を守るため

00:51:39だろう

00:51:40そう

00:51:41好みと王子の権威を守るため

00:51:44だろう

00:51:45知ってる

00:51:46分かっておいでなら

00:51:48無実情の知れぬ町娘を

00:51:50城に招くのはおやめください

00:51:52気に入らないか

00:51:53娘が期待し付け上がります

00:51:57それ相応の美分が欲しいだろう

00:51:59国王陛下に紹介して欲しいだろう

00:52:02身勝手な要求をされたらどうします

00:52:04強い者にはすぐに屈し

00:52:06自分の力では一つも前に進める

00:52:09そのような娘を傍に置くなど

00:52:11殿下が親家たちに非難されるだけで

00:52:13何の得もない

00:52:18自分の力では前にも進めぬか

00:52:22なるほど

00:52:23ではそんな期待を持ち合わせていない娘であれば

00:52:29殿下

00:52:30そんな娘がどこにおります

00:52:32だからいればいいのかと聞いている

00:52:35いるとおっしゃるのなら

00:52:36ぜひお連れいただきたいものですな

00:52:38さっき来ていただろう

00:52:41遥加公も見かけたのではないか

00:52:44殿下

00:52:45私は言葉遊びを知りまいったのではありません

00:52:49俺も遊びで言っているわけではないぞ

00:52:51遥加公

00:52:58わかりました

00:52:59わかりました

00:53:05一日も早く

00:53:06殿下のお目が覚めるよう願っております

00:53:10失礼

00:53:18禅

00:53:19気分転換だ

00:53:20少し体を動かしてくれ

00:53:25まったく

00:53:26あのお方は

00:53:28あれでは何を言っても無駄だな

00:53:31やはり

00:53:32娘の方に頼むほかないようだ

00:53:37了解

00:53:47さて

00:53:48取り掛かるとしますか

00:53:52あれ

00:53:53白なぎ草に似てるけど

00:53:55刃の形が少し違う

00:53:57えっと

00:53:58確か辞典に

00:54:00あれ

00:54:01禅のとこに忘れてきたかな

00:54:18今後白雪殿を通すな

00:54:21急になぜ

00:54:22白雪殿は

00:54:23禅殿下直々に客人として許可されているんだぞ

00:54:27それは取り消された

00:54:28嘘

00:54:30殿下より伝令だ

00:54:32白雪の扱いに関し

00:54:34審査より非難の声が上がったため

00:54:36これまで与えていた入場の許しは二度とないものとする

00:54:40そんな

00:54:41以上

00:54:42ご決断された殿下のご神通

00:54:44お察しするようお願いする

00:54:47では

00:54:49おい待ってくれ

00:54:51ならば殿下にお伝えしなければ

00:54:53今しがた白雪殿をお通ししたばかりだと

00:54:57何

00:54:58あんたが来るほんの少し前だ

00:55:00城内に本を忘れたと言われて

00:55:03まさか殿下のところに

00:55:08聞かれたか

00:55:13禅が非難されてる

00:55:16でも今の伝令

00:55:17本当に禅が

00:55:21今日このまま城を出たら

00:55:23もう藍には来られなくなる

00:55:26禅に何があっても

00:55:29本人に確かめないと

00:55:34そこの者待て

00:55:38その赤髪

00:55:41もしや白雪殿ですか

00:55:44はい

00:55:45やはりそうでしたか

00:55:47殿下のお客人だと耳にしています

00:55:50すみません急にお止めしてしまい

00:55:53いいえ

00:55:54大丈夫だ問題ない

00:55:59分かってたつもりだったけど

00:56:05私が禅に会えるのは

00:56:08本当に禅の力があってのことなんだ

00:56:12だから

00:56:13自分の力で同じ場所にいられる道を目指していて

00:56:18そうしたら私は

00:56:25どうして

00:56:31私は

00:56:33私は

00:56:35私は

00:56:37私は

00:56:39赤髪のお客人

00:56:41その先一歩も踏み入ることなく

00:56:44立ち去れ

00:56:47これって

00:56:49禅に近づくなってことだ

00:56:53誰が

00:56:55禅と私が同じ場所にいることを許すまいとする人が

00:57:00この城にいる

00:57:03でも

00:57:04ここには禅が

00:57:06いる

00:57:10あら

00:57:11おいおい嘘だろ

00:57:13今ので逃げ出せないのか

00:57:21殿下の部屋に行くにしてはずいぶん遠回りしてるな

00:57:25まあこっちにとっては好都合だ

00:57:28早く帰んな

00:57:29お嬢さん

00:57:32白雪

00:57:33何やってるんだ

00:57:35禅

00:57:37お前帰ったんじゃなかったのか

00:57:39あ

00:57:40えっと

00:57:42本忘れちゃって

00:57:44白雪

00:57:45俺に会うまでの間

00:57:47誰かに声をかけられたりしたか

00:57:50英兵の人になら

00:57:52英兵ね

00:57:53で

00:57:54お前は

00:57:56お前は

00:57:58お前は

00:57:59英兵ね

00:58:00で

00:58:01その手の矢は何だ

00:58:05城内で誰かにいられた

00:58:09お前な

00:58:10どうしてそれで兵を呼ぶなりしなかった

00:58:13ごめん

00:58:14けど禅

00:58:15怒る前に聞いてください

00:58:17これが怒らずにいられるか

00:58:19お前こそ何をひょうひょうとしている

00:58:22私だって

00:58:24怖かった

00:58:25それに腹が立ってる

00:58:28だけど

00:58:29何もせずにここを

00:58:31行き止まりになんかしたくない

00:58:34私を禅に会わせたくない人がいるなら

00:58:37その人にぶつかってみないと

00:58:40一人でか

00:58:41私一人でいれば

00:58:43相手も近づいてくるかも

00:58:45だめだ

00:58:46禅

00:58:47と言いたいところだがな

00:58:49分かった

00:58:50お前を待つよ白雪

00:58:53ただし

00:58:55絶対に無理はするな

00:58:57相手が引かないようなら

00:58:59俺の名を出してでもやめさせろ

00:59:01一人の仕業とも限らん

00:59:03うん

00:59:04俺も見つけ出して監視しておく

00:59:08心当たりがある

00:59:09確信はない

00:59:11から口に渡せ

00:59:14禅

00:59:15悪い

00:59:18俺はどうも

00:59:19敵を作りやすいらしい

00:59:25禅

00:59:26どうかしたか

00:59:28頼みたいことがある

00:59:32私は

00:59:33知らないことばかりで

00:59:37禅が

00:59:38下を向いて話すのを初めて見た

00:59:42屋敷に戻るゆえ

00:59:44後のことは頼む

00:59:45はっ

00:59:48ん?

00:59:49確信か

00:59:51私もどうやってその人だって見極めよう

00:59:55何をしている

00:59:56はっ

00:59:58宮塚への者か

00:59:59あ

01:00:01いえ

01:00:02私は

01:00:03何だ

01:00:04その

01:00:06どうやって城内に入った

01:00:08はっ

01:00:12歌人の門からです

01:00:14歌人の門から

01:00:17歌人の門からです

01:00:19ある方の許可をいただいて

01:00:22これからお会いしに行くので

01:00:24不審に思われるのでしたら

01:00:25ご同行されますか

01:00:27何

01:00:28こちらです

01:00:34待て

01:00:38侵入者を見つけた以上

01:00:40この場より奥へは行かせられん

01:00:43即刻立ち去ってもらおうか

01:00:46外部の人間を城に招くなど

01:00:49権力なくしてはできぬこと

01:00:52それほどの方に招かれるような身分が

01:00:54君にあるようには見えんのでな

01:00:58この人は

01:00:59確信があって言ってる

01:01:03では

01:01:04あなたの言うように

01:01:05私がここにいてはいけないのなら

01:01:07その件で切り払って止めればいい

01:01:10はっ

01:01:12本人には聞かなかったけど

01:01:14会えば十分だった

01:01:16これまで与えていた入場の許しは

01:01:18二度とないものとする

01:01:21あれは善の言葉じゃない

01:01:28自分の力ではないにも進めぬ

01:01:31か

01:01:33引け娘

01:01:34切るぞ

01:01:36お好きに

01:01:40俺も遊びで行っているわけではないぞ

01:01:42遥子

01:01:46一

01:01:47二

01:01:48三

01:01:49四

01:01:50五

01:01:51六

01:01:52七

01:01:53八

01:01:54九

01:01:55十

01:01:56一

01:01:57二

01:01:58一

01:01:59二

01:02:00一

01:02:01二

01:02:02一

01:02:03一

01:02:04一

01:02:05一

01:02:06一

01:02:07一

01:02:08一

01:02:09一

01:02:10一

01:02:11一

01:02:12一

01:02:13一

01:02:14一

01:02:16だ

01:02:17誰

01:02:18大丈夫

01:02:20何もしないよ

01:02:21逃げられそうもないし

01:02:23あんたに教えてあげるよ

01:02:25あの伝令も

01:02:26やぶみを使い脅したのも

01:02:28その人じゃなく俺の仕事だ

01:02:31はっ

01:02:32くだらんことを言うな

01:02:34殿下のためを思い

01:02:35私一人でやったのだ

01:02:37下船の者の手など借りてはいない

01:02:40はあ

01:02:41妙なところで自尊心の高いお方だ

01:02:44同感だな

01:02:46はっ

01:02:47殿下

01:02:48俺のためと

01:02:50そう言ったか春香子

01:02:52申し上げた通りです

01:02:54手段を間違えたな

01:02:57成行次第では

01:02:59城中の騒ぎになるところだったぞ

01:03:02はあ

01:03:03もしかして

01:03:04ずっと聞いてた

01:03:06公爵を見つけたら

01:03:07お前と話し始めたからな

01:03:09言っとくが

01:03:10出て行きそうになるのを

01:03:11全力で我慢したんだぞ

01:03:13盗み聞きくらい許せ

01:03:15見事な返答だね

01:03:17禅

01:03:18急げ

01:03:19殿下を呼び捨てにするとは

01:03:20何事だ

01:03:22あのな春香子

01:03:24俺はな

01:03:25権威や地位を何より

01:03:26重んじる者が周りにいるのも

01:03:28悪くないと思っている

01:03:30貴公や白雪のように

01:03:32多様な考えがあるのを知るのは

01:03:34一国の王子として

01:03:35必要なことだからな

01:03:38春香子

01:03:40貴公にとって借位は重要か

01:03:43はい

01:03:45ならばせいぜい大事にされよう

01:03:47二度目はない

01:03:50はあ

01:04:02これで一件落着ですね

01:04:04いやお前

01:04:05褒美と申します

01:04:06主

01:04:07誰が主だ

01:04:09いいか

01:04:10お前は俺の目の届くところに

01:04:12いてもらうからな

01:04:13そう警戒しなくても

01:04:15あの子にはもう手出しはしませんよ

01:04:17そう安々と信じられるか

01:04:19いや本当ですって

01:04:21俺も気に入ったし

01:04:23何よりあんたのためになりそうだ

01:04:27ねお嬢さん

01:04:35無茶しますね

01:04:37キキ

01:04:38水秀

01:04:39そいつ何とかしてくれ

01:04:41了解

01:04:42ちょっと同行してもらうよ

01:04:45美人と一緒ならどこまでも

01:04:47お前は

01:04:49お前じゃなくて褒美ですよ

01:04:53あの人何者なのかな

01:04:55さあな

01:04:56まああいつらに任せておけば

01:04:58問題ないだろう

01:05:00心配ない

01:05:02俺はどうも

01:05:04敵を作りやすいらしい

01:05:07そっか

01:05:10ゼンこれ

01:05:13募集要項

01:05:15目指すことに決めたんで報告

01:05:17これこの城の

01:05:19うん

01:05:20宮廷薬剤師

01:05:22いつか私

01:05:24自分で門をくぐれるようになって

01:05:26ゼンの味方になりに来る

01:05:29共にいる時間を守りたい人がいる

01:05:32力になりたいと願う

01:05:36心強いな

01:05:38俺も待つ

01:05:40この城で

01:05:44それは自分の背を押して

01:05:47前へと進むしるべになる

01:06:03リュー

01:06:08確認終わった

01:06:18これはまた

01:06:20どうかな

01:06:22ヤツフさん

01:06:26リュー

01:06:28リュー

01:06:31いいですね

01:06:33面白いと思います

01:06:35リューに頼んだ甲斐があったわ

01:06:39失礼します

01:06:43これお願いね

01:06:45はしこまりました

01:06:49宮廷月薬剤師見習い

01:06:51志願者審査機関

01:06:53そうか

01:06:55今日だったな

01:06:57そうかって前々から気にして

01:06:59落ち着かなかったな

01:07:05歩み始めたこの道

01:07:07一体

01:07:09どんな形

01:07:11どんな色

01:07:13どんな匂いだろう

01:07:15昨日まで知らずにいたものを

01:07:17今日知ることができれば

01:07:19設明会場へは

01:07:21受験者全員揃ってからの

01:07:23移動となりますので

01:07:25今しばらくお待ちください

01:07:27その辺歩いてみっか

01:07:48やっぱり

01:07:50前に薬屋で見かけた

01:07:52宮廷薬剤師の

01:07:54咳止めの調合

01:07:56あれだと

01:07:58七色葉と黒草が必要か

01:08:12すみませんつい

01:08:14確かに七色葉と黒草もいるけど

01:08:16まだ最終時間じゃない

01:08:18日が昇ってすぐ

01:08:20薬光の高い時間に取りに行くよ

01:08:22薬光の高い時間

01:08:25そういう話聞いたことあります

01:08:27わかるんですか

01:08:29本当の自然の中で生きてる人たちが

01:08:31長い時間をかけて見つけてきた

01:08:33知恵なんだって

01:08:35薬学には分類されてない文献だったけど

01:08:37大事に思えたから覚えた

01:08:39実際に薬草を相手にして

01:08:41学んだ時間は

01:08:43その人たちにはかなわないし

01:08:55ここでは生きてる薬学を学ぶんだ

01:08:57白雪

01:08:59ゼン

01:09:03これから試験だろう

01:09:05落ち着いているか

01:09:07割と

01:09:09割とってお前

01:09:15行ってきます

01:09:17薬室長のガラクです

01:09:19よろしく

01:09:21審査では宮廷薬剤師見習いでの

01:09:23主な仕事となる薬草園

01:09:25薬倉庫の管理能力を見ます

01:09:27場内の小薬草園の

01:09:29いずれかを一人で担当し

01:09:31園内の環境

01:09:33薬草管理防衛

01:09:35二日後視察が入り

01:09:37その後記録書提出

01:09:39以上

01:09:41詳細は書類を見ておくように

01:09:43なんだか頑張ってるみたいだね

01:09:45もうこんな時間か

01:10:09水路で薬草園全体に水を回す仕組み

01:10:11知ってはいたけど

01:10:13実際に見たのは初めてだ

01:10:15すごく効率がいい

01:10:21基地が少し流れてるな

01:10:27明かりが見えると思ったら

01:10:29まだ夜も明け切らんのに

01:10:31一人で何を

01:10:35誰だ

01:10:37どこを逃げ切ったんだ

01:10:41善

01:10:43よう白雪

01:10:45びっくりした

01:10:46どうしたの

01:10:47待て近づくな

01:10:48隠れた

01:10:55閉じ込められたな

01:10:57閉じ

01:10:58お前ここら辺は

01:11:00呼び出されたとか

01:11:01え、いや

01:11:03今ここで救廷薬剤染み習いの

01:11:05試験中

01:11:06なるほどな

01:11:08それを知っての真似か

01:11:10朝には視察が入るから

01:11:12それを待てば鍵は開くけど

01:11:14試験の最中に俺といたなんて知られたら

01:11:17まずいだろ

01:11:21あれ、だけどゼン

01:11:22何か用があってここに来たんじゃ?

01:11:28いや、なんとなく

01:11:30足がむいただけだ

01:11:32そうなんだ

01:11:36警察だったな

01:11:38いつからここにいるんだ?

01:11:40昨日から

01:11:41ちゃんと寝てるのか?

01:11:43寝ましたとも

01:11:45お前、時々笑ってかわそうとするよな

01:11:48いや、せっかくこんなに整備された薬草園にいられるのにもったいないし

01:11:59どうした?

01:12:00この薬草、深夜から朝にかけて花が上を向いて咲くんだけど

01:12:05水はちゃんと下を通ってる

01:12:08環境は正常なのに

01:12:10花に力がなくなってる

01:12:19水が甘い

01:12:27このあたりは普通の水だ

01:12:30おい、白雪

01:12:33水路に毒素が流れてる

01:12:35毒!?

01:12:36お前それを飲んだのか!?

01:12:38だ、大丈夫

01:12:40人には影響ない

01:12:42そう、なのか

01:12:48驚かせるな

01:12:50ごめん

01:12:51で、毒って?

01:12:53うん

01:12:54薬草とか薬木が持ってる毒素で

01:12:57蜜みたいな味がするものがあって

01:12:59それが水に混ざってるんだと思う

01:13:02でもここにそんな薬草はないのに

01:13:05上の水は平気だったから

01:13:07下のどれかが

01:13:09毒素を作る薬草

01:13:21これ、明け霧しぐれじゃなくて揺らしぐれなんじゃ

01:13:30もし根が甘かったら

01:13:35揺らだ

01:13:36あったのか

01:13:37うん

01:13:38揺らと明け霧っていう

01:13:40花をつけるまで見分けるのが難しい種類で

01:13:43この揺らは

01:13:44明け霧が花をつけるための環境で育てられてる

01:13:47つまり間違った方法で植えられてある

01:13:51揺らは環境が変わると

01:13:53花を咲かせられずに根に毒素が作られるんだ

01:13:57それが土から水路に流れ出てる

01:14:00このままだと揺らも他の薬草も枯れてしまう

01:14:05ゼン!

01:14:06ここから向こうまでの水路を閉じて

01:14:08私は土から全部植え替える

01:14:11いいのか

01:14:12俺が手を貸したら審査に響くかもしれないぞ

01:14:15うん

01:14:16今できる一番必要なことをやるよ

01:14:19お前の道が狭くはならないのか

01:14:22この国でゼンの味方になれる道を行くと決めた

01:14:27見失わなければ大丈夫

01:14:29しるべがある

01:14:31前を向いていられる力は

01:14:33今までゼンにたくさんもらってるから

01:14:41まったく

01:14:42お前らしいな

01:14:44付き合おう

01:14:52ゼン!

01:15:18七色鳩ここぞ

01:15:22薬室長おはようございます

01:15:24おはよう

01:15:26なぜ殿下が園内に?

01:15:28後で話す

01:15:30それにしてもこの状況は

01:15:32ゆらしぐれの花が咲くよういじりました

01:15:35あけぎしぐれと間違えて植えられていたので

01:15:38あれを全部?

01:15:39はい

01:15:40他のも植え替えてあるね

01:15:42はい

01:15:43水路に残った毒素の影響を受けないようにしたかったので

01:15:47これを一晩で?

01:15:49まさか殿下に手伝わせと?

01:15:51いつか王子を助けるかもしれない

01:15:54大事な薬草たちですので

01:15:58とりあえず事情は分かったわ

01:16:01夜中に不審者と間違えた受験者がいたんだけど

01:16:04鍵はそいつの仕業かしらね

01:16:07関争から一人弾き出そうとしたのか

01:16:10殿下

01:16:11この件の処分は私に任せていただきます

01:16:14裾の長い服で腰まである髪を

01:16:17後ろで束ねてるやつだった

01:16:19ありがとうございます

01:16:21白雪君も

01:16:22殿下との進行は時と場所をわきまえるように

01:16:25はい申し訳ありません

01:16:27待て

01:16:28俺が勝手に来たんだ

01:16:29その勝手に文句を言わせない御身分に

01:16:32禅様はあるということです

01:16:34殿下の一言があれば

01:16:36この御友人を無条件で宮廷薬剤師として迎えることもできる

01:16:41そんなことしてみろ

01:16:43この娘は二度と城へは現れないぞ

01:16:46俺は進んで怒りを変えたくはない

01:16:49それは光栄です

01:16:55ごめん

01:16:56どうやつふさ

01:16:57白雪君は

01:16:59文句なしに合格ですね

01:17:02というわけで白雪君

01:17:05君を宮廷付き薬剤師として迎えることは

01:17:08今回の試験はね

01:17:10ただの薬草園管理じゃない

01:17:12間違い探しだったのよ

01:17:14ゆらとあけにの

01:17:16気づいて記録書に書いてくれればそれでよかったんだけど

01:17:20まさか園内全部を植え替えるとは

01:17:24龍が聞いたら驚くでしょうね

01:17:27龍

01:17:28龍

01:17:29龍

01:17:30龍

01:17:31龍

01:17:32龍

01:17:33龍

01:17:34龍

01:17:35龍

01:17:36龍

01:17:37龍

01:17:38この試験内容を考えた

01:17:40うちの最年少宮廷薬剤師よ

01:17:43もしかして黒髪の

01:17:45おや

01:17:46もう会ってるの

01:17:51では

01:17:52君の上司は龍にしましょう

01:17:54はい

01:17:57あ

01:17:58ガラク薬師長

01:18:00許可をいただきたいことがあります

01:18:08今回の宮廷薬剤師見習い試験に合格をしたのは

01:18:11君たち二人よ

01:18:14日向くんはちょっと待ってて

01:18:17入るわよ

01:18:19今日から助手についてもらう白雪くんよ

01:18:22見事あの試験を突破したわ

01:18:25どうも龍です

01:18:27わからないことは彼に聞けばいいから

01:18:30じゃ仲良くやってちょうだい

01:18:33し、白雪です

01:18:35よろしくお願いします

01:18:37よろしく

01:18:39ドア閉めて

01:18:40はいすみません

01:18:45あ、あの、龍

01:18:46いいよ名前

01:18:47呼び捨てにしてよ

01:18:49敬語もいらない

01:18:50え、いいえ

01:18:51それは

01:18:52私は教わる身ですので

01:18:55だって俺子供だから

01:18:57変だよ

01:18:58じゃあ名前だけお言葉に甘えます

01:19:01龍

01:19:02あ、龍

01:19:04あの、これ

01:19:15七色葉と黒草です

01:19:17先ほど薬光の高い時間に採取しました

01:19:20覚えてたの?

01:19:22はい、とても衝撃を受けたので

01:19:24衝撃?

01:19:26素晴らしい考え方だと思って

01:19:28俺が擦りつぶすから

01:19:30七色葉、黒草の順に入れてくれる?

01:19:33はい

01:19:42どうかなさいましたか?

01:19:44どうにも胸がムカムカして

01:19:46すぐ飲める薬を出してほしいんだが

01:19:49はい

01:19:50龍、お願いします

01:19:53その患者さんは

01:19:55七条たちの薬がいいよ

01:19:57えっ、龍

01:20:01助かった

01:20:03あの少年の薬なんか怖くて飲めないよ

01:20:06以前会わなかったことが?

01:20:08だって彼、植物の毒ばかり研究して

01:20:12いつも実験台を探しているんだよ

01:20:14そうか

01:20:15だって彼、植物の毒ばかり研究して

01:20:18いつも実験台を探しているんだよ

01:20:20できれば関わり合いたくはないという話です

01:20:23植物が外敵から身を守るために作る毒素が

01:20:27人体には薬となることが多いとご存知ですか?

01:20:30ですが犠牲者も出たとか出ない

01:20:33そんないい加減な判断でしていい話じゃない

01:20:37撤回していただけますか

01:20:39は、はい

01:20:41ちょっと失礼します

01:20:44そんなに必死になることじゃないよ

01:20:48馬鹿なことは言わないでください

01:20:51薬室長、呼んできますね

01:20:57ば、ばか

01:20:59初めて言われたのか

01:21:03王子

01:21:04王子

01:21:05王子

01:21:06王子

01:21:07王子

01:21:08王子

01:21:09王子

01:21:10王子

01:21:11王子

01:21:17怒ったのかな

01:21:19俺、何でか人のことはよくわからないんです

01:21:23俺の理解力が人に子供扱いされないくらい異質だからかな

01:21:29怒ったかどうかを知りたいのなら

01:21:31本人に聞くのが一番早いぞ

01:21:33え?

01:21:34特に白雪の場合は真正面から向き合うことをすすめる

01:21:39お前が子供じゃなかったらこんな助言してやらないけどな

01:21:44お、稽古の時間だ

01:21:46じゃあな

01:21:52白雪君、さっきの患者の記録済んだらこれ

01:21:56全殿下の薬歴

01:21:58私の判断で出してきたわ

01:22:00全殿下の?

01:22:02君は薬室の誰よりあの方と一緒にいることが多いからね

01:22:06窮場の対応のためと覚悟のために見ておきなさい

01:22:16この辺りは怪我の薬だ

01:22:19剣の稽古での擦り傷に念座

01:22:22深夜城壁より落下死だ僕

01:22:25なぜ城壁に

01:22:27全13歳中毒症状と経過

01:22:31毒薬投与の記録

01:22:342月5日投与より7時間後発熱

01:22:38呼吸に浅い乱れがみられるが

01:22:40言動に異常なし

01:22:4231時間後安定

01:22:445月11日投与直後歩行困難

01:22:4931時間後安定

01:22:513時間後安定

01:22:535月11日投与直後歩行困難

01:22:573時間後下毒剤指示

01:22:597月1日投与から30分

01:23:03発熱に次ぎ

01:23:04先進に刺すような痛み

01:23:08毒には少し慣らされててね

01:23:212

01:23:242

01:23:272

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01:24:007

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01:24:037

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01:24:087

01:24:097

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01:24:117

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01:24:147

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01:24:167

01:24:177

01:24:187

01:24:19お前が見終わるまで、ここにいるからな、白雪

01:24:24うん

01:24:32まだ飲む?

01:24:34じゃあ、お菓子食べるか

01:24:36お菓子?

01:24:38うん

01:24:39じゃあ、お菓子食べるか

01:24:41うん

01:24:42じゃあ、お菓子食べるか

01:24:44うん

01:24:45じゃあ、お菓子食べるか

01:24:47うん

01:24:48じゃあ、お菓子食べるか

01:24:54龍!

01:24:56龍!

01:24:58平気ですか?

01:24:59え?

01:25:00前から聞きました

01:25:01私、驚かせたみたいで

01:25:03すいません

01:25:07なんで、来たの?

01:25:09さっき俺、あなたのこと、怒らせたんじゃないの?

01:25:13龍

01:25:15私の名前、覚えてますか?

01:25:19覚えてるけど

01:25:21じゃあ、呼んでくれたら、怒ってるかどうか答えます

01:25:24はっ、いや、俺は

01:25:27特に白雪の場合は、真正面から向き合うことを勧める

01:25:32し、し、白、白雪さん

01:25:42はい

01:25:45龍、走ってくれてありがとう

01:25:48うん

01:25:52うん

01:26:00揺らしぐれ

01:26:02って、試験問題になってた花か?

01:26:06龍は、薬草は揺らしぐれが好きなんですか?

01:26:10そうだけど

01:26:12何か理由が?

01:26:14赤くて綺麗だから

01:26:16俺も見たい

01:26:18揺らしぐれ、俺だけどんな花なのか知らない

01:26:22やきもちか

01:26:23やきもちね

01:26:25そのうち一緒に見に行こう

01:26:31昨日まで知らずにいたものを、今日知ることができれば

01:26:37自分のうちに、誰かの中に

01:26:41一つにつけては積んでいく

01:26:44苦さも蜜も、その花の名を知るために

01:27:11真っ赤な日差し、笑顔咲かせたら

01:27:17足音重ねながら進もう

01:27:24優しさに増えて、広がる未来は

01:27:31あの時望んでいた道

01:27:37守りたい人がいると、強く誓えるなら

01:27:45離れていても、力に変わってく

01:27:52信じて胸に咲く、ひたむきな情熱は

01:27:59輝くしるべになる

01:28:05響いて、この世界に

01:28:09同じ想いの鼓動

01:28:12二人は描いてゆける

Snow White with the Red Hair [Episode 1 - 4]

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