ドイツ第一放送『ベーシックインカム』

  • 4 年前
今回の動画には、ドイツ第一公共放送ARDの『条件なしのベーシックインカムは何をもたらすか?』を載せた。
何故今ベーシックインカムかと言えば、コロナ危機で人の外出が控えられるなかで、それに関与する飲食業から娯楽産業に至るまで大きな痛手を与え、消費が減速することによって益々景気が悪化し、最も弱い人たちに最も大きく影響を与え、メディアが日々報道するように、暮らしに困窮する人たちが溢れだしてきているからだ。
もっともコロナ危機である故にベーシックインカムと言うのではなく、既にグローバル資本主義の欠陥が、格差の拡大から金融危機や地球温暖化問題など様々な問題を噴出させており、コロナ危機はそのような欠陥を一層浮き彫りにしているからである。
グローバル資本主義を“市場アナキストのユートピア実現”と呼んだんのは、現代のリスク社会を分析、警鐘したウルリッヒ・ベックに他ならない。
ベックが1997年に世に出した『グローバル化の社会学・グローバリズムの誤謬とグローバル化の応答』(日本語翻訳版2006年)では、グローバル資本主義というトランスナショナル(多国籍)な経済が、国民国家という足枷をはずし、環境規制、労働組合、社会国家、税制規制というあらゆる投資障壁を取除き、最小国家という市場アナーキストのユートピアを実現すると述べている。

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