ベルリン市民の77%が賛成するベーシックインカム 6-6

  • 4 年前
上の動画、公共放送rbbの視聴者投票シリーズ番組「私たちは議論しなくてはならない・・・ベーシックインカム」は、時間的なことから3.4,5を省き、終わりの締めくくりと視聴者投票状況に留めることにした。
それでも、この放送には迫真性性が感じられる。
それは洋裁工房を営むメルツさんが、ベーシックインカム請願に辿り着いた際、すなわち最初のドイツのロックダウンの際、請願の選択しかない程苦しく惨めだった事を思い出し、思わず泣かずにはいられない思いを表情が伝えていた。
また司会者が、CDUグラフ議員の意見が余りにも煮え切らないことに思わず切れて、議論を打ち壊すのかと怒った場面からも、その迫真性が伝わって来た。
CDU議員グラフが踏み込んでベーシックインカムに反対を唱えないのは、今回の投票結果でもわかるように、ドイツ市民が圧倒的にベーシックインカム導入に賛成しているからである。
尚グラフ議員が論拠と挙げたドイツ経済研究所は、長年ベーシックインカムに否定的であった所長マルセル・フラシャーが自らベーシックインカム導入の検証の必要性を説き、今年8月から応募者の中から120人を選び、3年間毎月1200ユーロを支給し、市民の生き方がどの様に変わるか検証を始めている(注1)。
そのようなドイツ経済研究所の論拠をグラフ議員が持ち出したのは、2021年の新しい年が連邦議会選挙の年であり、与党キリスト教民主同盟はメルケル退陣で左派(メルケル後継側)と右派が嘗てないほど分断されており、政権継続だけでなく政党自体が危機にあり、これまでのように市民の賛成するベーシックインカムに真っ向から反対するのは得策でないからであろう。
しかしそのようにキリスト教民主同盟が危機にあること自体も新たな時代への兆しであり、現在ドイツがコロナ禍でロックダウンに近い状況であるにもかかわらず、“灰とダイヤモンド”を見るように一筋の光が見えて来る。(詳しくはドイツから学ぼう参照)

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