大正から昭和の時代、貧困などの社会問題に取り組んだ経済学者がいた。日本のマルクス経済学研究の草分け、河上肇、そして厚生経済学を提唱した福田徳三である。二人は、論争し合いながら、日本に経済学を普及させていった。
河上は、ヨーロッパ留学で資本主義社会の矛盾を目の当たりにし、「貧乏物語」を発表、時代を代表するベストセラーとなる。しかし、同書が批判を受けると、マルクス主義経済学の研究を続け、資本主義経済の枠組みそのものの変革を目指すようになる。河上の思想は日本のみならず、毛沢東、周恩来ら中国にも影響を与えていく。
一方、ドイツで学んだ福田は、生存権、労働権を主張し、社会政策への強い関心を抱いていた。関東大震災の直後に被災地を歩いて、社会調査を行い、「復興経済」を被災民の立場にたって構想した。晩年に厚生経済学を研究し、今日の福祉国家構想の先駆けとなった福田の研究は3・11後、改めて注目を集めている。
番組では「人間復興の経済学」を模索する経済評論家の内橋克人さんが、「経世在民」を貫いた二人の経済学者の姿を追う。
河上は、ヨーロッパ留学で資本主義社会の矛盾を目の当たりにし、「貧乏物語」を発表、時代を代表するベストセラーとなる。しかし、同書が批判を受けると、マルクス主義経済学の研究を続け、資本主義経済の枠組みそのものの変革を目指すようになる。河上の思想は日本のみならず、毛沢東、周恩来ら中国にも影響を与えていく。
一方、ドイツで学んだ福田は、生存権、労働権を主張し、社会政策への強い関心を抱いていた。関東大震災の直後に被災地を歩いて、社会調査を行い、「復興経済」を被災民の立場にたって構想した。晩年に厚生経済学を研究し、今日の福祉国家構想の先駆けとなった福田の研究は3・11後、改めて注目を集めている。
番組では「人間復興の経済学」を模索する経済評論家の内橋克人さんが、「経世在民」を貫いた二人の経済学者の姿を追う。
カテゴリ
🗞
ニュース