プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップフッターにスキップ
  • 一昨日

カテゴリ

📚
教育
トランスクリプション
00:00:00おはようございます
00:00:124月27日サンデーモーニング全場高子です
00:00:16昨日からゴールデンウィークに入りましたけれども
00:00:19今年は最大で11連休となる方もいらっしゃるということですね
00:00:24連休後半は季節外れの暑さに見舞われるということですので、皆さん、体調管理に気をつけて楽しんでいただければと思います。
00:00:34まずそのゴールデンウィークの話題からです。
00:01:10東京をめぐるバスツアーの乗り場では
00:01:16高級ホテルでのランチブッフェやお茶を立てる体験
00:01:32さらにナイトクルーズも込みで1万5000円のコースが人気
00:01:39一方、日本人客は
00:01:42安いところ、安いところを探して
00:01:45大きな旅行はちょっと控えようかなっていうのもありますよね
00:01:51今、予約が増えているのは、皇居や東京タワーなどを3時間でめぐる4800円のコースです。
00:02:01サクッと乗れるような短時間のコースというのは非常に人気が高いですので、東京近郊からいらっしゃるお客様も数多くご利用いただいております。
00:02:11かつては、地方から泊りがけで東京を訪れ、ゆったりと楽しむ人が大半でしたが、このところ、東京近郊から来て日帰りで利用する人が増えているといいます。
00:02:26物価高に加え、外国人旅行客の増加によって宿泊料金も高騰。カプセルホテルでも
00:02:351泊2万3000円でのご予約のお客様もいらっしゃいます。
00:02:41都内のホテル代の平均価格は1万7000円を超え、コロナ禍前より5000円以上も高い状況。
00:02:50最大11連休となる今回のゴールデンウィークですが、1泊以上の旅行に行く人はコロナ禍前と比べ122万人も減っているのです。
00:03:04日本人にとって宿泊を伴う旅行のハードルが上がる中、新たなスタイルも
00:03:12温泉旅館では一般的な夕食付きではなく、食事は含まない白食分離
00:03:23昼ご飯とかもその分お金かけられるので、お土産に使います。
00:03:31いい宿に泊まるには、そこでの夕食を諦めざるを得ない状況。
00:03:37金曜、羽田空港からハワイに向かう日本人は
00:03:45今年のゴールデンウィークに海外旅行を予定する人は1.3%で、コロナ前と比べ半分以下に。
00:04:09長引く物価高と円安の影響を物語っています。
00:04:17ゴールデンウィークの過ごし方に関するある調査によりますと、自宅で過ごすという方が
00:04:24およそ4割ということで、外出を控える傾向が強まっているようなんですけれども、
00:04:29三鷹さん、この状況をどういうふうにご覧になりますか。
00:04:32そうですね。深刻なことだと思っていて、やっぱりこれっていうのは
00:04:38単なる家計の話ではなく、希望の先送りにつながることだと思うんですね。
00:04:44何の先送り?
00:04:45希望の先送り。
00:04:47旅行っていうのは、本来であれば日常から一時的に離れることで、
00:04:54ある種の自己治癒の装置として機能するっていう部分もあるわけですよね。
00:05:00ただそこに手が届かなくなってしまっているっていうのは、
00:05:04かなり深刻で、行きたくても行けないとか、ここは我慢しようっていうふうに
00:05:09選択肢が奪われているっていうのは、単なる娯楽の損失ではなくて、
00:05:15心の余裕だったりとか、希望の回復機会の損失につながるんじゃないかっていうふうに
00:05:20私は考えています。
00:05:22そもそも国民の選択肢を保障するのは、政府の責任と義務であって、
00:05:27ここがやっぱり我慢を強いられてしまっているっていう現実っていうのは、
00:05:31深刻に捉えてもいいんじゃないかなっていうふうに感じます。
00:05:35物価高がこれ以上進んでいくと、やっぱりそれって結果的には、
00:05:39命を奪うことにもつながっていくと思うんですね。
00:05:42経済政策っていうのはやっぱり命を守る政策でもあるので、
00:05:46観光クーポンだったりとか、あと給付っていうのも大事ではあるんですけれども、
00:05:51短期的なそういった支援ではなくて、長期的に構造的にやっぱりしっかり
00:05:56そこを考えていって進めていってほしいっていうのはすごく感じます。
00:06:30そんな中、トランプ政権は関税を盾に米の輸入拡大を求めてきました。
00:06:36米騒動のさなか、波紋が広がっています。
00:06:41東京・神田にある和定食のお店。
00:06:46こんにちは。
00:06:48売りは2日間弱火でじっくり煮込んだ。
00:06:53サバの煮付け定食。
00:06:57柔らかい身に炊きたてのご飯がよく合いますが、そのご飯が大きく変わったのです。
00:07:07こちらはどちらのお米ですか?
00:07:09これはアメリカのプルローズ米を使用しています。
00:07:15以前は国産のコシヒカリを使っていましたが、去年、アメリカからの輸入米に切り替えました。
00:07:23米の値段が上がっている中で、お米屋さんに日本のお米に近いお米がないですかというところでご紹介をいただいたのがこのお米です。
00:07:34肝心の味はというと。
00:07:39さっぱりしているんですけど、噛むと程よい粘りもあって、甘みもちょっと感じますね。
00:07:50客の反応は。
00:07:53しかし、ここに来て新たな悩みが。
00:08:08もともとこの今のお米も200円台の中盤だったんですけど、今もう倍以上の580円まで上がってきてしまっているので。
00:08:20輸入米も需要が増え、値上がりしているのです。
00:08:24米の輸入が拡大されれば、価格が下がる期待も。
00:08:29輸入米がいろんな形で増えてくるのではないかなと思う。
00:08:33それで全体の価格が落ち着いてくるとなお嬉しいなと思うので。
00:08:38米騒動が収束する気配を見せない中、揺さぶりをかけてきたのがこの人。
00:09:15農業関係者が国会の敷地に侵入してデモを行う事態に発展。
00:09:25今まで白書は黙ってた。だけど俺たちはもう黙っていない。もう黙っていない。
00:09:30当時の宮沢総理はクリントン大統領にこう訴えたといいます。
00:09:375年間にわたって選挙に負け続けてしまう。
00:09:43結局政府はミニマムアクセスといわれる最低輸入量の受け入れを決定。
00:09:50現在、外国産の米を年間77万トンだけ関税なしで輸入しています。
00:09:57そして今回、トランプ政権の要求を受け、アメリカ産の輸入を6万トンほど増やす案が浮上しているのです。
00:10:07この案に農家からは千葉県で50年以上米作りを続けてきた伊藤秀夫さん。
00:10:22トランプ政権の要求を受け、米の輸入を増やす案が浮上していることに国内の米の生産力を回復させることこそ先決だという指摘。
00:10:45そもそも米作りでは、農家の生計が立ち行かないと訴えます。
00:10:5024年間で110万個の農家が消えたの。
00:10:54とにかく農家が飯を食っていけるだけの国家の安全保障として、そういう政策をやるべきだよ。
00:11:02日本人が食べるもの、アメリカにウォーサーをされるんだよ、今度。
00:11:06どんどんどんどん。だから日本はダメになっちゃうよ。
00:11:10米騒動に追い打ちをかけるトランプ関税、日本の食をいかに守るか問われています。
00:11:19関税交渉でも素上に上る米ですけれどもこの交渉の影響というのもお気がかりです。
00:11:28米の高騰に歯止めがかからない中、政府はこれまでに3回、およそ31万トンの備蓄米を放出しています。
00:11:41そのうち初回の放出分14万トンについては小売店などへの流通量は先月30日の時点でわずか0.3%にとどまっていたことが分かっています。
00:11:54そこで注目されているのが輸入米です。
00:11:58政府はミニマムアクセスという仕組みで関税をかけずに年間77万トンを輸入しています。
00:12:06そのうち主食用は10万トンで多くは加工用、飼料用です。
00:12:11その輸入先はアメリカが最も多く77万トンの半分ほど、およそ35万トンを輸入しています。
00:12:20一方で今回の米騒動を受けて民間企業による輸入も広がっています。
00:12:26ミニマムアクセス米とは違って1キロあたり341円の関税がかかりますが、それでも例えばカリフォルニア米ですと現地の卸売価格で1キロ100円ほどなので、関税を足しても500円に届かないぐらい、国産米よりも割安なので輸入が増えているということなんです。
00:12:47そんな中、政府内ではこのミニマムアクセス米の枠内でアメリカ産の米の輸入を6万トンほど増やす案が浮上しています。
00:12:58政府関係者からは、輸入米を増やして安くなれば国民も喜ぶのではという声が上がる一方で、江藤農水大臣は国内生産が大幅に減少してしまうことが国益なのか、国民全体として考えていただきたいと懸念を示しています。
00:13:16はい、これは日本の米作りへのマイナスの影響もね、心配になってくるわけですけど、中西さん、農家さん、取材してみていかがでしたか。
00:13:26さまざまな声を聞かせていただいたんですけれども、特に印象的なのが、今回の米の高騰というのは、出荷した後に米が値上がりしている部分が多いということなんですね。
00:13:38なので、実際に農家の方々が潤っているわけではないということを理解してほしいとおっしゃっていたことが、本当に印象的でした。
00:13:47これまで生育とされていた米にも輸入増加が迫られるかもしれない今の状況ですよね。浜田さん、どこに注目していますか。
00:13:56やっぱりお米の価格が倍になるというのは異常だと思います。やっぱり本当に消費者の人たちは本当に今困っている。
00:14:02私はトランプ関税の交渉とは別に、まず緊急的にできることもあるんじゃないかなと思っていて、先ほどのミニマムアクセス米については、主食部分は10万トンしかないんですよね。
00:14:12飼料用の部分というのが結構多くて、ここの価格差を見るために、今、680億円の財政数をしているわけです。何だったら、飼料用、加工用のところを一時的に主食用に回すということで、財政もやっぱりここで傷まなくて済むという、それをまずやるべきじゃないかなと思います。
00:14:30もう一つ、今、私たちの中にあるのは、米は正規と言いながら、農水省とか農水族と言われる議員の人とかJAは、何を一体守ってきたんだと。やっぱりその米政策に対する不信感じゃないかと思うんですよね。
00:14:42不信感じゃないかと思うんですよね。農家の方たちが潤っていない。兼業農家の中には、時給10円という数字も出ているわけですよね。
00:14:50でも一方で、大規模で、修行農家の中にはもっと時給を高くやっている。じゃあ、この差を見るために、例えば大規模化とか集約化をやって、減炭政策に年間4000億使っているんだったら、それを別のところ、大規模化、集約化に使って、米農家の人の収入も増やして、そして価格を安定させて、余った分はどんどん輸出していくという、そういった米政策の大きな転換をしなければいけない。そうでないと、じゃあ本当に正規正規と言っているだけで、これまでと同じでいいんですかと。
00:15:19同じでいいんですかということが、一番思いますね。
00:15:22そうですね。大きく構造から変えていかないと、もう続いていかないですよね。竹下さん、どう見ていますか。
00:15:28そうですね。本当にトランプ政権からの圧力なんですけれど、先週までは、マーケット関係者の間では、ドルとか円、為替に対するプレッシャーが来るんじゃないかと言われていたんですが、今後はこのお米とかエネルギー、あるいは防衛費、具体的にどんどん要求が出てくると思います。
00:16:16これも、改革すべきというか改革すると。一方で、事実はこうですよという、伝えていくということが大事だと思うんですよね。
00:16:22いろいろとトランプさんの周辺の人にも私、話を聞いたことがあるんですが、トランプさんというのは、会話を通して考えを変えることがあると。
00:16:30カンバセーションでチェンジするということを言っているんです。つまり、交渉を通して、コロッと考えが変わる瞬間があるので、そういったところを見極めながら、きちんと日本の農業の在り方、こういうふうに変えていくんです。
00:16:40ここが正しいですということを言っていくことも大続いては、こうしたトランプ関税に対する国会の動きについてです。
00:16:50はい、お伝えします。トランプ政権との2度目の交渉を前に、国会では激しい論戦が行われました。アメリカとの交渉は今後どう進むのでしょうか。
00:17:11新たな揺さぶりなのか、金曜日にも根拠のわからない発言をしたトランプ大統領。
00:17:17予測困難な交渉に臨む日本側は、月曜日、石破総理も先が読めない心境をとろ、1回目の交渉から想定外だったといいます。
00:17:35大統領自ら最初から出てくるというのを私は見たことがございません。想定をかなり超えておったということです。
00:17:46水曜日、半年ぶりに行われた党首討論では、その大統領の述中にはまっていないのかが問われました。
00:17:55あの見た目の視覚的な印象は、非常に日本にとってマイナスだと、総理が国難と言ってるにもかかわらず、残念ながら、あのキャップをまんまとかぶらされてしまって、多くの国が注目をしているときに、兆候外交をやっているように見えてしまった。
00:18:15圧倒的な力を持つ皇帝に対し、見継ぎ者を献上してご機嫌をうかがう、兆候外交ではないかという指摘。
00:18:24そして、アメリカへの見継ぎ者とならないか懸念されているのが、トランプ大統領が要求している在日米軍駐留経費の負担増です。
00:18:45トランプ大統領、こう言ってますよ。我々は数千億ドルを支払って日本を守るが、彼らは何も支払わない。これ、全くもってふざけた発言だと私は思いますよ。
00:18:55これ以上の在日米軍の駐留経費の増加など、絶対受け入れちゃいけない。
00:19:00この関税の交渉と安全保障の問題をリンクさせて考えるべきだと、私は思っておりません。
00:19:09別の問題だと言ってごまかしてはいけない。別の問題だったとしても、法外な要求などは断じて受け入れるべきじゃないじゃないですか。
00:19:17むしろ逆に削減を求めるべきだと。
00:19:20そもそもこの米軍駐留経費、いわゆる思いやり予算をめぐっては、石破総理も著書の中で、負担を増やすどころか減らす余地があると主張していました。
00:19:34今こそこの議論をトランプ大統領にぶつけるべきじゃわが国がさらにできることがあるかというものをよく認識しながら、われわれは対応していかねばならない。
00:19:45今回の日米交渉を巡ってはまずアメリカに言うべきこととして自動車関税の問題も指摘されています。
00:19:57自動車に関する措置というのは明らかに協定違反であると一党を両断してしかるべきだと思います。
00:20:03協定違反とはトランプ政権の一期目に安倍政権が結んだ日米貿易協定のこと。
00:20:13アメリカ産の農畜産物の関税を引き下げる要求を飲まされたこの貿易協定で、代わりに日本は何を得たのか。
00:20:23当時安倍総理はこう明言していたのです。
00:20:27日本の自動車同部品に対しては追加関税は課されないことを調節トランプ大統領から確認しました。
00:20:35課されないはずの自動車への追加関税。
00:20:40しかし今回日本の自動車は25%の追加関税を課されています。
00:20:47なぜ政府は安倍総理が確認したはずの協定についてトランプ政権に突きつけないのでしょうか。
00:20:56整合性に非常に問題があるということは常に問題提起はいたしております。
00:21:02向こうが恐れ入りましたとそのとおりでございます。
00:21:05済むんだったらそこでおしまいということでありますがそうはならない。
00:21:10そもそもの協定の内容自体に爪が甘かったアメリカ側に有利になるようなそういう解釈を残してしまう協定を結んでしまったからではないかと思います。
00:21:21それはうがった見方というものでございます。
00:21:29こうした中、交渉担当の赤澤大臣は再び水曜日に渡米することが決まりました。
00:21:46次はどんなカードを持って交渉に当たるのでしょうか。
00:21:52過去の約束も平気で覆すトランプ氏に対して石破政権はどのように交渉して向き合っていったらいいのか。
00:22:03杉浦さん、どんな予定になっているんでしょう。
00:22:06トランプ関税をめぐる日米交渉については2回目の協議のため、今週水曜日から担当の赤澤大臣が再びアメリカを訪問する予定です。
00:22:16前回の協議でアメリカ側からは日本との貿易赤字の解消、在日米軍の駐留経費の追加負担、アメリカからの自動車の輸入拡大といった要求が突きつけられました。
00:22:32こうした中、次の交渉で日本側の交渉カードとして挙げられているのがアメリカ産の大豆とトウモロコシの輸入です。
00:22:41アメリカの大豆は輸出先の半分以上を中国が占めていましたが、今回米中の関税戦争がエスカレートしたことで大量の中国向け大豆が行き場を失っていて、これを日本が引き受けることでトランプ政権への助け舟になるという思惑です。
00:23:00そしてトウモロコシについてはトランプ氏の支持基盤であるアメリカ中西部で多く作られているため、これもトランプ氏に喜ばれる可能性があり、日本としては輸入を増やして家畜の餌などに利用できるという算段があります。
00:23:16大豆とトウモロコシについてはどちらも日本では自給率が低いため農業への影響も比較的少ないと見られているんです。
00:23:26そもそもトランプ氏の要求というのは貿易協定違反も指摘されているわけですよね。そこは真正面から主張したいところなんですけれども、でも政権はそうもいかないとお呼び越し。松原さん、これどう見てますか。
00:23:42日米交渉の時に実際にその交渉を望んだ元官僚の方にお話を伺ったんですが、本当に苦労して積み上げて合意にたどり着いたんだと。
00:23:54それで日本側は条約という形にまでしたんだと。それなのになんてことなんだと。約束違反じゃないかと。本当に怒り浸透でしたね。
00:24:04シューバー政権としてはトランプ大統領がああいう人ですから、まずは気持ちよくさせて、日本とアメリカがイーブン化あるいは日本がプラスになるというふうに持ち込みたいと。それが基本姿勢のようなんで、この条約違反を全面に少なくとも出してね。
00:24:22抗議するということはおそらくないんだろうなというふうに思います。今週のおそらく協議で、具体的な交渉のカードのメニューが決まるんじゃないかなという見方もあって、私はトランプ氏はですね、米にそんなにこだわりがあるとは思えないんですよ。
00:24:41ただ700%という、これは使えると。この数字はいけると飛びついただけであって、トウモロコシの方が自分の支持基盤に近いし、日本がどういうメニューを用意するかというのを早く持ってこいと。だからトップバッターなんだということなんだと思うんですよね。
00:24:56ただ、考えたほうがいいのは、今アメリカは実は相当焦ってて、債権とか通貨とかのトリプル安になっているし、いろんなアメリカの企業が業績予想を過方修正して、世論調査でも通商政策、トランプ政権の。これ、支持しないというと6割を超えちゃってるんですよね。
00:25:15だから実は政権としては、トランプさんは相当、多分焦ってるわけで、だから逆に日本としては、粘り腰でゆったりと構えて、ちゃんと主張してやるほうが、逆に向こうが降りてくるという可能性も、私はあるんじゃないかなというふうに思っています。
00:25:31そうですね。対決姿勢は取れないまでも、粘り腰が本当に大事だと思うんですが、竹下さんはどこを注目されますか。
00:25:39そうですね。やはり粘り腰と、あとはこういった言葉を聞いていると、例えば農産物とか、あるいは日米交渉と、まるで1980年代みたいに、あるいは90年代の交渉ですよね。
00:25:50特に最近、経済界ではプラザ合意2.0という言葉も聞かれるぐらい、結構比較されるんですが、ただやはり1980年代と大きくちゃんと2つあると思いまして、
00:26:001つは、当時と比べて日本のパワーが、そんな国際政治ではないと。
00:26:052つ目は、中国ですよね。中国のファクターがあって、80年代、90年代は西側諸国でまとまっていればよかったので、今回中国が入ってくるということで、
00:26:14そうなってくると、防衛とか、あとは大豆の話も中国が絡んでくるので、かなり厳しい日米関係がこれから出てくるかなと。
00:26:22粘り強く交渉すると同時に、アメリカとの向き合い方が全然これから変わってくるということを、念頭において、
00:26:29新しい日米関係を築いていかないといけないかなと思ったりしますね。
00:26:35それでは1週間を振り返っていきましょう。
00:26:384月21日月曜日です。
00:26:41自民党の裏金事件を巡って、この日、国会で行われた参考人招致、自民党を離党した安倍派の元幹部、世耕氏が、議員としては初めて呼ばれました。
00:26:55大きな政治不信を起こしてしまったということに関しては、元幹部であった一人として、大変な責任を感じております。
00:27:12焦点は、裏金づくりにつながるパーティー券収入のキックバック再開をめぐる、世耕氏ら安倍派幹部議員の説明と、会計責任者だった安倍派の元事務局長の証言との食い違い。
00:27:28世耕氏ら幹部議員は、みなキックバック再開について関与を否定していましたが、2月に参考人聴取された元事務局長は、世耕氏ら4人の幹部が参加した2022年8月の会合で、キックバックの再開が決まったと証言したのです。
00:27:51この点を正されると、
00:27:52このときの議論は、今までのような完付はだめだと、現金による完付はありえないというのが、この場の私はコンセンサスだったと思っています。
00:28:05自身が参加した会合でキックバック再開が決まったことを改めて否定します。
00:28:12実際は現金による完付が続いたわけですよね。ということは、その会合で明確に、現金による完付はだめだ、ではなくて、完付再開、あるいは完付復活の方向性が合意されたということだったんじゃないですか。
00:29:00その裏で実は、アメアの幹部、処分を受けた幹部も、だんだん復権を道を歩み始めているわけですね。
00:29:08しかも、都議会の自民党の会派の裏側の問題も、明らかに詳細は分かっていないし、
00:29:13企業の団体献金の見出しも先送り、そして自民党の透明広報案も、本当に透明化には程遠い内容なんですよね。
00:29:20そこで思うんですけど、つまり、政治資金というのは公益制から非課税になっているわけですね。
00:29:27そしてその前提として、政治資金規制法にはこう書いてある、政治活動を国民の不断の監視と批判のもとに置くというふうに書かれているわけですね。
00:29:39でも監視のもとに置ける体制に全然なっていないわけですね。国民からなかなか見えてこないわけですね。
00:29:44それならば、課税してはどうかと。
00:29:47つまり、今回の問題は、なぜ政治家だけが使い道を明らかにせずに、非課税で自由にお金が使えるんだというのが、
00:29:55怒りのもともとにあったわけです、国民の。
00:29:58やはり課税するぐらいしないと、私は政治家が本気にならないんじゃないかなと、そんな気がしています。
00:30:04そうですね。
00:30:06では、同じく21日月曜日です。
00:30:10私は真実の両親に会いたい。
00:30:18どういう方なのか知りたい。
00:30:2267年前、東京都が運営する病院で生まれた直後に、別の新生児と取り違えられていた江倉さとしさん。
00:30:33東京地裁はこの日、東京都に対し、産みの親を探すよう命じる判決を言い渡しました。
00:30:42育ての親と血のつながりがないことが分かった21年前から、江倉さんは調査を求めていましたが、東京都は第三者のプライバシー侵害の恐れがあるとして拒否。
00:30:56江倉さんは4年前、調査を求め提訴していました。
00:31:02今回の判決で、東京地裁はことの重大性に鑑み、都はできる限りの対応を取るべきだと指摘。
00:31:11金曜日、小池知事は江倉さんに謝罪した上で、控訴しない方針を示しました。
00:31:171週間を続けます。4月23日水曜日です。
00:31:23この日、世界最大級の自動車の展示会、上海モーターショーが開幕。
00:31:35EV、電気自動車へのシフトが加速する中国で、各社の最新モデルが発表されました。
00:31:43中国のBYDは、5分の充電で400キロ走行できるモデルを披露。
00:31:51トランプ関税で自動車市場の不透明感が増す中、ヨーロッパへの販路拡大を狙います。
00:32:00中国製のEVは、EUから最大45%の関税が課されていますが、
00:32:07今月10日、中国はEUとの間で関税撤廃に向けた協議に入ることで合意。
00:32:15火曜日にも、王毅外相がイギリスやオーストリアの外相との電話会談を行うなど、働きかけを強めています。
00:32:25こうした動きを意識してか、同じ日、トランプ大統領も中国に対する関税引き下げに言及しました。
00:32:34現地メディアは、中国に対する全体的な関税率を50%から65%にすることが検討されているなどと報じています。
00:32:53世界で自由貿易を掲げるのが、アメリカではなく今中国になっているという不思議な現象が起きているような気がしますが、竹下さんどう見ていますか。
00:33:03そうですね。まさにEV、電気自動車とかAI、人工知能とか、恐らく今後は量子コンピューターにおいても中国がアメリカと互角というか、もしかしたら場合によってはそれ以上の存在なので、無視できない存在になっていると思います。
00:33:17マーケットを見ていると、例えばイーロン・マスクさんが今政治の仕事を少し減らして、EV、電気自動車のテスラの経営に注力するといったら、テスラの株は9%上がったんですね。
00:33:29つまりマーケットも早く中国に対抗しないとまずいというふうに思っていると思います。
00:33:34中国は無視できないんですが、ただ注意しなきゃいけないのは、中国が自由貿易の機種であることありえなくてですね、
00:33:42やはり中国もきちんとルールとオープンであって、フェアな競争をしているのかということも、こちらとしては言っていく必要もあるかなと思います。
00:33:52同じく23日水曜日です。
00:34:00博覧会協会がこの日、来場者が100万人に達したと発表した大阪万博。
00:34:08万博楽しいですか?
00:34:10楽しいです。
00:34:11空飛ぶ車の展示を見ました。
00:34:16大阪の小中高生らの無料招待も始まっていますが、保護者からはこんな声も。
00:34:23メタンガスの爆発があったり、熱中症のリスクがあったり、交通アクセスの問題があったり、保護者の気持ちがまず、不安ですよね。
00:34:34先生たちのことは信頼してますけども、先生たちだって大変だし。
00:34:39メタンガスの発生や日陰が少ない環境への不安。
00:34:44学校側からもこんな疑問が。
00:34:51それでも子どもを連れて行かざるを得ない空気も感じるといいます。
00:35:06それでも子どもを連れて行かざるを得ない空気も感じるといいます。
00:35:11こちらは去年、大阪府が各学校に宛てたとされる万博への参加希望を確認するアンケート。
00:35:21選べるのは、希望すると未定検討中だけで、希望しないの選択肢がなかったといいます。
00:35:30豊中市では、学校行事としての万博参加に反対するおよそ2万8000人の署名が提出されています。
00:35:50158人の国と地域が参加している国際イベントですから、学ぶことも多いと思うんですが、
00:35:58でも何よりも安全が第一、それは大前提ですよね。
00:36:02三鷹さん、どう思いますか。
00:36:04やっぱり保護者だったり、教育現場の移行だったり、不安を無視した動員型のイベントになってしまっていることは問題だと思います。
00:36:14今、メタンガスのことだったり、熱中症のことの話がありましたけれども、安全策が懸念されていながらも、
00:36:23今やSNSでは、例えば公式のアカウントが、ハッシュタグ大阪万博みたいな感じで投稿を募集していて、
00:36:30私の周りのSNSの投稿の中でも、例えばパビリオンだったりとか、大屋根リングのことだったりとか、
00:36:37そういったことがポジティブに投稿されている状況なんですね。
00:36:41やっぱり、やってよかったよねとか、行ってよかったよねみたいな投稿が溢れている中で、
00:36:47私たちは純粋にイベントを楽しむことと、その運営体制を批判することというのは両立しているものだと思うので、
00:36:55女性活躍とか、ジェンダー平等を謳った万博ではありますけれども、
00:37:00ただ、一方で意思決定権が全員男性だったりとか、前に出てくる人たちが男性ばかりという現実もあったりもするので、
00:37:08危険性もそうですけど、この万博というのがどういうレガシーを残すのかというのは、
00:37:14私たちがちゃんと注視しなきゃいけないというふうに問われていると思います。
00:37:204月23日水曜日です。
00:37:23会社全体の構造的な問題である、根本のところから正していかなければいけない。
00:37:30郵便局員が業務時間中に酒を飲んで車で配達に向かい、赤信号を無視するなどの事案が発覚していた問題。
00:37:41この日、日本郵便は郵便局員らが飲酒をしていないかなどを調べるために、
00:37:47配達前後に義務付けられている店舗について、全国の75%の郵便局で適切に行われていなかったことを公表しました。
00:37:59飲酒運転については、昨年度確認できただけでも4件あったといいます。
00:38:07これを受け、国交省は、輸送の安全を揺るがしかねないとして、郵便局への特別監査の立ち入り検査を始めています。
00:38:184月25日金曜日です。
00:38:24消費税の減税をめぐって党内で激しい論争があった立憲民主党。
00:38:37この日、夏に行われる参院選の公約として、食品の消費税ゼロを盛り込むことを決めました。
00:38:461年間に限った措置ですが、経済状況によって最大1年間は延長することができ、
00:38:54その後、中低所得者に対して消費税を実質的に完付する給付付き税額控除に移行する方針です。
00:39:05減税分の財源については、赤字国債に頼らず、将来世代に負担を及ぼさない財源を確保できるよう検討した上で説明するとしています。
00:39:17消費税を財源とする社会保障への影響も議論が必要だと思うんですけれども、どうでしょう。浜田さん、どう見ていますか。
00:39:26そうですね。これから少子化とか高齢化がもっと進んで、社会保障費はもう莫大になっていくわけですよね。
00:39:32その中で私も安易に減税するべきではないし、将来世代に突きを回すべきではないと思っています。
00:39:37さらに選挙目当てで減税を競うべきでもないと思うんですが、
00:39:41ただやっぱり減税ポピュリズムというふうに一言で切って捨てられないほど、本当にやっぱり低所得者層だけじゃなくて中間層の方たちも逼迫はしていると思います。
00:39:52エンゲル係数が45年ぶりの高水準になっているんですよね。
00:39:56だから何らかの対策が急務だと思います。
00:39:59仮に1年に限って食品の消費税ゼロにするとしたら、だいたい5兆円ぐらいの減収になるんですよね、税収が。
00:40:085兆円ってどれぐらいの規模かというと、これ朝日新聞と報じられていましたけれども、
00:40:12例えば後期高齢者の医療費が1割から4割負担になるとか、保育園の保育費が1人当たり10万円ぐらいの負担になると。
00:40:19これを皆さん覚悟の上で5兆円というものをどう考えるか。
00:40:24そして立憲は食品ゼロにするのであれば、その財源をどういうふうに確保していくのか。
00:40:30ここまで出して選挙を戦ってほしいです。
00:40:32この議論は本当に必須だと思います。
00:40:34他の政党もそうですけど。
00:40:36松浦さんどう見てますか。
00:40:38確かに食料品はもう今大変だし、毎日のことですからね。
00:40:42ただやっぱり消費税よりは、私はやっぱりより困っている世帯に重点的に配布する形を取る方がいいと私は思います。
00:40:52野田さんが発表した時を見てて一番慎重だったんです、野田さん実は。
00:40:58ブルータスはお前もかじゃないけど、野田さんもかと正直思ってた。
00:41:04野田さんも党内に押し切られたんですよ。
00:41:06あの言い方は自分に言い聞かせるようにこう言ってるのが印象的でしたね。
00:41:10ただまあだから立憲民主党は国民民主党に支持率で抜かれてるし、打ち出すものもあんまりないよねというので参議院選挙で戦うということなんだろうと思います。
00:41:22気になるのは国民民主党がその手取りの話をして一気に支持を得てから、政治がみんな何かそっちに流れ始めてる。
00:41:30だから今求められてるのはやっぱり本当こう局地的な局地戦の手柄争いではなくて、もっと日本がこれまで詰めてきたものをどうやったら社会保障となんかでも税とその保険料をどう分担するのかとか、本当に根本的な議論をすべきところなのに、
00:41:48だからこそそういうのをきちんと訴えて実際のために我々は日本をこう変えますというのを堂々と訴えるような政党もぜひ出てきてほしいなというふうに思います。
00:41:58そうですね。目先の話だけに終始しないでほしいと思います。では4月26日土曜日です。
00:42:05バチカンのサンピエトロ大聖堂から運び出される棺。
00:42:18この日、ローマ教皇フランシスコの葬儀が行われ、各国の首脳らが参列したほか、25万人を超える信者らも集まりました。
00:42:33月曜日に88歳で死去したフランシスコ教皇。
00:42:39前日には復活祭のミサに参加していました。
00:42:46フランシスコ教皇は、生前、移民・難民の支援や紛争の平和的な解決を積極的に訴えていました。
00:43:01では、フランシスコ教皇の功績と人柄、そして新たな教皇選びについて、手作りフリップでご説明します。
00:43:10杉浦さん。
00:43:11はい、お伝えします。
00:43:13世界のカトリック教徒14億人のトップだった266代教皇フランシスコ。
00:43:211936年にアルゼンチンで生まれ、製品を貫き大司教になっても地下鉄やバスでスラム街に通い、遺体を収める棺も簡素なものを希望しました。
00:43:37保守派の教皇が多い中、フランシスコは改革派で、伝統は前進するが信条。
00:43:46カトリックでタブーとされてきた同性愛をめぐり、司祭による祝福を認めると宣言。
00:43:57教会の新たな姿を示しました。
00:44:00平和を願い、2017年には核兵器禁止条約をバチカンとしていち早く批准、同じ年の暮れには原爆投下後の長崎で亡くなった幼子を背負う焼き場に立つ少年の写真をカードにして配布するよう指示しました。
00:44:2319年には長崎と広島を訪問、核の傘への依存を厳しく批判しました。
00:44:32一方、移民問題では中東などからの移民がヨーロッパに押し寄せると難民が上陸するギリシャを訪問。
00:44:43シリア難民12人を専用機でバチカンに連れて帰りました。
00:44:482016年、トランプ氏がメキシコ国境の壁建設を掲げた後には、壁ではなく橋を築くよう訴えました。
00:45:00イスラム世界とも対話を広げ、19年にはUAEを訪問。
00:45:05アラビア半島を訪れた最初の強行となったのです。
00:45:09こうした改革路線は引き継がれるのでしょうか。
00:45:13新たな強行を決める選挙は、来月の上旬にもこのシスティーナ礼拝堂で行われます。
00:45:21世界中から集まった数基教は携帯電話などを預け、外部との接触を絶たれます。
00:45:31これは前回の強行選挙の写真ですが、投票の際は、数基教以外の関係者は退出。
00:45:43礼拝堂の扉に鍵をかけ、投票は非公開で行われることから、ラテン語で鍵をかける、コンクラーベと呼ばれます。
00:45:58投票権があるのは、135人の数基教。
00:46:04参加者の誰かが3分の2以上の票を得るまでは、投票は毎日繰り返されます。
00:46:11決まるまでは全員が宿舎に泊まり込みますが、そこでは数基教同士による多数派工作も行われるといいます。
00:46:21投票が終わった後、投票用紙はストーブで焼かれるんですが、
00:46:31当選者がいなければ、煙突から黒い煙を出します。
00:46:37そして新たな強行が決まれば、白い煙を出して合図をします。
00:46:45以前はタールを混ぜて黒くするなどしていましたが、現在は化学薬品で色分けをしています。
00:46:56強行のラテン語名、ポンティフェクスは、橋を作るものという意味で、
00:47:06新たな強行も分断する世界の架け橋になることができるのでしょうか。
00:47:12ありがとうございます。
00:47:14今、タイムリーに映画、強行選挙が公開されていて、代表版、本当に面白かったんですけれども、
00:47:20あの映画の中にも、数基教の中には保守派もいれば改革派もいるというものが描かれています。
00:47:26改革派だったフランシスコ教皇、どう見ますか。
00:47:30今までのカトリックの伝統というものを改革してきたということが先ほどもありましたけれども、
00:47:38映画の中でも、かなり多数派工作の中で保守派と改革派がものすごい安当しますよね。
00:47:44なので、その次の教皇に誰が選ばれるかで、もちろんそのカトリック界そのものがどういうふうに進んでいくかということはすごく影響が多いと思います。
00:47:52例えば同性婚を認めるかどうかとか、女性の地位に関してもフランシスコ教皇は主要なポジションに女性をつけたというようなこともしていらっしゃいますよね。
00:48:00ただ、やっぱり一方で進んでなかったと言われるのが、やっぱり過去ですね、やっぱりカトリック界というのは、
00:48:06聖職者による児童への性虐待という問題があって、ここの実態解明はできなかったと言われているんですよね。
00:48:15なので改革派と言われる人がなったとしたら、まさにここにもやっぱり手をつけてほしいなと思います。
00:48:21もう一つがやっぱり最近の教皇の振る舞いというのはですね、やはりこの分断とか戦争の中でやはり大国の振る舞いというものを自分の言葉で批判ができる存在だったと。
00:48:33これはすごく大きな存在だったんじゃないかと思います。
00:48:36やっぱり次に誰がなるとしてもですね、こういうメッセージを発し続けてほしいなと思います。
00:49:12今回、およそ15分間の会談の後、ゼレンスキー大統領は、すばらしい会談で多くのことを話し合った。
00:49:22歴史的な会談となる可能性があるなどとSNSに投稿し、和平交渉に期待感を示しました。
00:49:32一方、トランプ氏は会談後、ロシアによるこの数日間の攻撃を非難。
00:49:38プーチン大統領は戦争をやめる気がなく、私をうまくあしらっているだけではないかと不信感をあらわにしました。
00:49:50さらに、別の方法で対応しなくてはならないかもしれないと続け、ロシアに対する追加制裁を示唆しました。
00:49:59今、アメリカを代表する名門大学とトランプ政権が対決姿勢を強めています。
00:50:21ニューヨークの広場に集まったのは大勢の学生や教授ら。
00:50:28今、全米各地の大学がトランプ政権の圧力に揺れています。
00:50:36とりわけその矢表に立たされているのが、名門ハーバード大学です。
00:50:41女性菌の凍結を通告され、抗議の提訴を行ったのです。
00:50:46イスラエルによるガザ攻撃をめぐって続く学生らの抗議デモ。
00:51:02これをトランプ政権は反ユダヤ主義として問題視し、取り締まりの強化を要求しました。
00:51:09さらに、入試についても近年続く多様性重視の専攻をやめるよう求めたのです。
00:51:21これに対し、ハーバード大学は要求を拒否。
00:51:25この対応をオバマ元大統領はSNSで他の高等教育機関にとっての手本と称賛します。
00:51:36しかし、政権側はおよそ23億ドルの助成金などを凍結すると発表。
00:51:43さらに、デモに参加した学生に対する圧力も強めており、留学生からは懸念の声が上がっています。
00:51:58トランプ政権はハーバード大学が要求に応じなければ、留学生の受け入れ資格を剥奪するとまで警告しています。
00:52:16こうした強権的姿勢の背景にあるのは何か、トランプ氏は就任演説でこう語っていました。
00:52:25トランプ氏の支持者は、こうした既得権益を享受してきたのが、大学や研究機関などのエリートだと考えていると、専門家は言います。
00:52:44トランプ氏の中には、大学とか科学機関というのは、おおむねリベラルの画像というふうに理解されていて、自分たちにとっての抵抗勢力であるというふうに捉えられています。
00:52:56実際、今やトランプ政権の強権的姿勢は、研究機関にも及んでいます。
00:53:05その結果、雑誌ネイチャーが行った研究者への調査で、75%がアメリカを去ることを検討していると答えたのです。
00:53:17大学同様、トランプ政権による研究機関への圧力は強まっています。
00:53:40例えば、NASA、アメリカ航空宇宙局に対しては、研究予算をおよそ半減すると提示。
00:53:51また、気象情報の提供や海洋調査などを行うNOAA、アメリカ海洋大気庁に対しては、今年、職員のおよそ20%の削減が計画されています。
00:54:37ヨーロッパ各国は、こうした研究者の受け入れに積極的と報じられており、アメリカからの頭脳流出も現実味を帯びています。
00:54:58にもかかわらず、圧力が弱まる気配がないのはなぜか。
00:55:05渡辺教授は、トランプ支持層の期待が背景にあるといいます。
00:55:12これまでエリートとか知識人のことを聞いてきた結果、自分たちの生活というのがこんなにもみじめになってしまったんだということで、そういった不信感がうごめいていまして、ましてや大学を出ていない人たちからすると、より強力な壊し屋を救世主としてトランプ支持というのがより鮮明になっていると。
00:55:37実際、アメリカの国勢調査によれば、25歳以上の6割強が大卒ではなく、去年の大統領選の出口調査では、そうした人の半数以上がトランプ氏に投票しています。
00:55:53渡辺教授は、こうしたトランプ政権の姿勢は、第二次大戦後、アメリカの繁栄を支えた力の源泉を失わせるだけでなく、国際社会全体に大きな影響を及ぼすと懸念します。
00:56:09とにかく力任せで、自分たちに従わないものというのは弾圧していくということですから、言論統制、思想統制ということにつながっていくからね、ますますソフトパワーも低減していくことになると。
00:56:23第二次世界大戦というのは、その反省をもとに自由で開かれた社会、そして法に基づいた秩序というのが必要だということで、それはアメリカが牽引してきたわけですけれども、国際秩序の根底が大きく揺らぐという、非常にある意味では危険な状況になると思いますね。
00:56:39アメリカを支えてきた地に対する圧力、それはこの国をどこへ導くのでしょうか。
00:56:57もう頭脳流出が起き始めていると言ってもいいんでしょうね。この状況、皆さんどうお感じになりましたか。濱田さん。
00:57:05私の知り合いの娘さんがアメリカのメモン大学に入学したときに、入学式でこういうことをさせられたんですって。
00:57:13親が一回も離婚したことない人は2歩前に、親が2人ともいる人はもっと前に、食べるものに困ってない人は前にと言って、
00:57:20そうするといかに自分たちが、この大学に入った人たちが経済的に恵まれているかどうかということを認識させる。
00:57:27そういった、これ動画でもすごく有名なのがあるんですね。
00:57:30本来であれば大学に行くという切符は、その経済格差をこれまで乗り越えるために、努力すればいける。
00:57:37しかもハーバード大学は世帯年収3000万以下の人にはですね、授業料免除ということを言い出しているわけです。
00:57:43多様な学生を確保しようという努力はしているんだけども、
00:57:46もうそのトランプ支持層と言われる人たちの地域の人たちはですね、
00:57:50もうその大学に行くための希望さえない、おそらく家庭にそういう文化的な資本さえない、
00:57:57そういう人たちがもう絶望の中にいるんですよね。
00:58:00そうですね。特にオバマ政権で経済格差が広まったというふうに言われているんですけども、
00:58:06リベラルの人たちは自分たちをやっぱり見捨てたんだと、
00:58:10この怒りがやっぱり大学というものに向かっているというふうに感じます。
00:58:14リベラルの不信だったりリベラリズムへの怒りみたいなものって、
00:58:18アメリカだけじゃなくて、今ヨーロッパなんかでも広まっていて、
00:58:22結果的にその国力とか国の魅力を衰退させると分かっていても、
00:58:27今自分たちの状況を何とかしてくれ。
00:58:29ここに応えない限りは、特に大学も含めて応えない限りは、
00:58:34この動きはなかなか止まらないかなと懸念します。
00:58:38竹下さんどうご覧になっていますか。
00:58:40まさに濱田さんがおっしゃったように大学への不信感、
00:58:42これは副大統領のJ.D.バンスさんもですね、
00:58:45彼自身はイエールに行っているんですけど、
00:58:48大学の既得権のコミュニティに馴染めないということを著書とかで書いているので、
00:58:52政権の中でもそういった不信感があると。
00:58:54先日、東京都のある大学で私がシンポジウムの司会をしたんですね。
00:59:01テーマは国際政治で、いろんな海外の研究者をお呼びしたんですけど、
00:59:06あるコロンビア大学の出身の方が、
00:59:08日本に来て、深呼吸がやっとできたと。
00:59:11こんなに自由にシンポジウムの発言をして、
00:59:14学生からもいろんな意見を反対させて出てきたということをびっくりしてたんですね。
00:59:18これほどかと、まさに暗い時代をアメリカの大学は生きているんだなということを感じました。
00:59:24一方で、科学者が75%出たがっているときに、
00:59:28どこか日本ができることがないかなと、
00:59:30例えば日本の大学で受け入れるとかですね、
00:59:32それがもちろん国益につながるのはいいんですけど、
00:59:34世界全体の地のために、
00:59:36日本も何かできることがないのかなと考えなきゃいけないかなと思います。
00:59:39大学や研究機関への圧力、三谷さんどう見てますか?
00:59:44正直、このハーバード大の決断を聞いたときに、
00:59:47潤沢な資金力があるからできたこその、
00:59:50できた決断なんじゃないかというふうに思ったんですね。
00:59:53しかし、でもそれは一枚岩ではなくて、
00:59:56やっぱり歴史的に見ても、
00:59:57例えば1960年代にはベトナム戦争に抗議した学生たちに対して、
01:00:02ハーバード大は激しく衝突していますし、
01:00:05最近ではパレスチナの連帯運動に関して、
01:00:07生徒や教員に対して厳しい処分を下した。
01:00:10でもそれに対して声を上げ続けていることで、
01:00:13対話がなされて、その処分が撤回されたという事実もあります。
01:00:17だからこの決断というのは、
01:00:18決して理念に沿ってきたからではなくて、
01:00:21学生だったり教員だったり、
01:00:22大学を構成する人たちが声を上げ続けた結果、
01:00:26なされた決断だと私は感じます。
01:00:28どうしてもポピュリズム政治が台頭して、
01:00:31力とか支配が台頭してきたときって、
01:00:34声を上げても無駄だというふうに、
01:00:35無力を学習しちゃうんですけど、
01:00:37それは無駄ではないというのは、
01:00:39メッセージとして、
01:00:40世界に向けたメッセージなんじゃないかなというのは思いました。
01:00:43松原さん。
01:00:44アメリカには建国以来、
01:00:46反知性主義というのが伝統的にあって、
01:00:48これは知性そのものを否定するというよりは、
01:00:52知性が、知が、敬意になることへの対象の反発なんですよね。
01:00:56トランプ氏は恐らく本能的にこれを利用する形で、支持者の反発心に火をつけているように思います。
01:01:02ただ、反逆の国であるアメリカが最も警戒するのは、トランプ氏のような強権的な指標であるはずであって、つまりハーバード大学がのろしを上げたということは、私は今後、大きな意味を持つんだろうというふうに思います。
01:01:15あさってで就任から100日、私は風向きが少しずつ変わりつつあるように思います。
01:01:25ご視聴ありがとうございました。

お勧め