• 7 年前
交響曲第3番変ホ長調『英雄』作品55は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1804年に完成させた交響曲。『英雄』のほか、イタリア語の原題に由来する『エロイカ』の名で呼ばれることも多い。ベートーヴェンの最も重要な作品のひとつであると同時に、器楽音楽による表現の可能性を大きく広げた画期的大作である。
第4楽章は変ホ長調。4分の2拍子。自由な変奏曲の形式。
パッサカリアであるという指摘もある。
主題と10の変奏による。ただし、第4、第7変奏については、ソナタ形式における展開部の様相を示すため、変奏に数えず変奏と変奏の間の間奏のような形で捉えることもある。
第10変奏もコーダの様相を示すため、変奏に数えないことがある。
なお、第4楽章の主題はバレエ音楽『プロメテウスの創造物』の終曲から転用している。
ベートーヴェンは他にもこの主題をピアノのための変奏曲(通称:エロイカ変奏曲)にも用いているが、この曲以降この主題を用いた楽曲を書いていない。
なお、第1楽章で避けられたトランペットの高いB♭音は、316小節においてこの楽章でも注意深く避けられている。381小節からは当時としては珍しく、第1ホルンが協奏曲ばりに半音階を含む主題を朗々と奏でる。

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