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00:00Teleto
00:30青空の向こうから エールが聞こえた
00:37僕のこの人生が 誰かが見ている夢ならば
00:42続きが気になるような 展開にしてあげたいな
00:48汗と涙混じった 手作りの人生のほうが
00:53どこで食べるものより そっとまずいんだろうな
01:23この喜びをどなたに伝えたいですか?
01:35そうですね…
01:42父さん、なんで喜んでくれないのですか?
01:47父さん!
01:54変な夢だったの…
02:10瀬尾屋さんは何を読んでいるの?
02:14工房の本です、おばあさま
02:17工房?
02:19はい、金の仲間です
02:22金ってあの…
02:24はい、金というとけぎらい皿がちですが
02:28パンやお酒、味噌や醤油など
02:30発酵している食べ物にはすべて工房が入っていて
02:33消化を助けてくれたり
02:35免疫力を助けてくれたりします
02:38詳しいんですね
02:40僕は工房のような人になりたい
02:45食事中に本を読むのはやめろ
02:49はい、お父様
02:58行ってくる
03:05僕も行きます
03:09農園は遊び場ではない
03:14行ってらっしゃいませ
03:18お父さんは僕が嫌いなのでしょうか?
03:24そんなことはありませんよ
03:29先祖代々、つつじ農園という家で育った
03:34人は花を見ると笑顔になる
03:37そんな理由から家業が誇らしかった
03:41家業の仕事をしながら
03:45そんな理由から家業が誇らしかった
03:49いつかそんな家業をつぶように言われるのかもしれない
03:53そう思ってはいた
03:56だが
03:59そのいつかは思わぬ形でやってくる
04:03小野
04:14お邪魔だ
04:30お邪魔だ
04:33お邪魔だ
04:41小野さんには思う道を歩んでほしい
04:46そして最終的にたどり着いた場所が
04:51つつじ農園だったら
04:53私は嬉しいです
04:56おばあちゃんより
05:02お父さんはこれを読んだのだろうか
05:06僕はずっと聞けずにいた
05:32自分を含めた周りの世界が大きく揺れたあの日
05:37おばあ様の思いに応えたいという気持ちが
05:40僕の背中を押した
05:54お父さん
05:56いや、しんじさん
06:00僕に
06:02つつじ農園の仕事を教えてくださいませんか
06:14つつじは人に教わるものではない
06:20そんな考えでいるうちは無理だ
06:30その言葉通り
06:33しんじさんは何も教えてはくれなかった
06:37僕は農業大学に通い
06:40自分なりに努力する道を選んだ
06:48お、たまにはうちで飲まない?
06:50ああ、すまない
06:52つつじ農園の後取りは大変だな
06:54実家って富岡の夜の森にあるの?
06:59いや、なぜだい?
07:02いや、あそこ
07:03震災前はつつじの町として有名だったって聞いたから
07:10それじゃあ
07:20ここが
07:22つつじの亡くなったつつじの町は
07:25僕と同じように本来あるべき何かを求めているようで
07:29似た者同士引き寄せられたのかもしれない
07:37僕はこの町に移住することを決めた
07:41夜の森をもう一度つつじの町に?
07:45はい、それが僕なりの復興なのではないかと
07:50おのれの将来もままならないものが復興とは
07:54確かに僕はつつじ農園の後取りとして
07:58相応しい人物にはなれていません
08:01ですがこの活動こそが
08:03つつじの町の日常を取り戻すことが
08:06僕が目指すものに近づくための道なのではないかと思うのです
08:12それに
08:15それになんだ?
08:17何より
08:19おばあ様が喜んでくれるはず
08:21口を閉じろ!
08:23閉じません!
08:24お言葉ですが
08:26真嗣さんは僕に当主の座を譲りたくないだけなのでは?
08:34話は終わりのようだな
08:37逃げるのですか?
08:41話はまだ
08:45言うのは簡単だ
08:48信じる道とやらを見せてから物申せ
08:54当然そのつもりです
09:00つつじの苗木の提供をお願いできませんか?
09:08うちも余裕があるわけではないので
09:13ご実家はつつじ農園ですよね?
09:17お父は何と?
09:20それが色々と事情がありまして
09:24ですが実際に皆さんの同意を得ることができれば
09:28父も協力してくれるはずだと考えています
09:32そうですか
09:39これを見てください
09:42この子たちは一生懸命育ったにもかかわらず
09:47人間が勝手に決めた規格にそぐわないというだけで
09:51誰の目に触れることもなく廃棄されるんです
09:58でもあなたはそうじゃない
10:03きっとお父上は見てくれていますよ
10:10はい
10:12家の名を利用して同意を得るようでは
10:16しんじさんに認めてもらうことなど到底無理な話
10:29工房
10:46花からの贈り物
11:17僕は極めて真剣です
11:29ところでさっきの授業の話の続きですが
11:32教授は自然に生息する花から花工房採取することに成功したのでしょうか?
11:44学校で酒ですか?
11:47酒はどのようにして作られる?
11:50米に麹の酵素を加え
11:52澱粉を透過させたものを
11:54工房によりアルコール発酵させれば酒になります
11:57つまり
11:58これも工房によって作られた物質が
12:02人体に与える影響を確かめるための実験と呼べるわけだ
12:09工房と人類の出会い
12:25ところでミスターセキレー
12:27工房のような人になりたいという思いが
12:31僕にとって大きな影響を与えてくれました
12:35工房のような人になりたいという思いは理解したが
12:39その方法はもう考えているのかね?
12:43酒は工房からできてますよね?
12:46その工程で
12:47花工房を日本酒に閉じ込めることは可能でしょうか?
12:52おそらく
12:54花の香りを閉じ込めた日本酒
12:56それなら
12:57富岡で育った花が持つストーリー性や地域性を届けることができる
13:02廃棄前の花を買い取り
13:04それをお酒として販売することができれば
13:06花農会の経済的なメリットもあるのでは?
13:10まだすでに時間だが
13:13君は私の予算のはるか上を行くね
13:16まだ答えを聞いてませんが
13:18教授は自然界の花から花工房を採取することに成功したのですか?
13:26まだ確率は低いがね
13:29だが商品が鋭い量を見つけ出すとなれば
13:32それも凶器の沙汰だ
13:35ついて来れるかね?
13:39そのために来ました
13:421Bから1Dがあまり発光してませんね
13:45花工房は
13:46枯れかけた花のほんのわずかなタイミングでしか取り出すことができました
13:52大量の枯れかけた花を集め
13:54ひたすらそのタイミングを探る日々は
13:57教授の言う通り
13:59まさに凶器の沙汰と呼べる過酷なものだった
14:07ひとつ話を聞いてくれるか?
14:15私は昔一度だけ工房と話をしたことがあるんだ
14:23あれは花工房の研究に行き詰まっていたある日のこと
14:30なぜか無償に桜が見たくなった私は
14:35以前から気になっていた
14:37世の森の桜トンネルという場所に行ってみることにしたんだ
14:45花はもう散っていたが
14:48地霊発信のために
14:51地霊80年は越えるであろう桜の危機感
14:54立ち並ぶ光景は壮観だった
15:00桜の前で坂盛りを始めた
15:05ところが気づけば
15:09辺りを見渡す限りの真っ暗闇
15:13ふと視線を落とすとそこに奴がいた
15:21それが花工房だったとか言うつもりですか?
15:27あれほど必死になった顕微射を腰に探し求めていた相手だ
15:32見間違うわけがない
15:34私はこの日のためにどれほどのものを犠牲にし
15:40どれほどの人生を費やしてきたかを
15:43奴にぶちまけてやった
15:47その買い合って花工房の採取に成功したと
15:52何を期待していたんだろう
16:22花工房
16:52花工房
17:06何だあれは
17:15あのビジュアルは見間違うはずもない
17:22あの
17:36あなたがこう
17:41われに何の用だ
17:47僕に力を貸してほしいんです
17:51人間ごときが工房に力を
17:55何ゆえに
17:58ホミオカのために
18:00おばあさまのために
18:02叶えなければならぬ夢があるのです
18:05くだらんだ
18:08あなたにとっては些細なことかもしれません
18:11でもこれは
18:12合図班から種を授かって以来代々続く
18:15花業のつつじ農園の存亡にも関わる大きな問題
18:19この僕にとって
18:21天命と呼んでも過言ではない責務なのです
18:23それがくだらぬと言うており
18:26ホミオカのため
18:28祖母のため
18:29家のため
18:31口を開けば多責ばかり
18:34小僧
18:36貴様の思いはどこにある
18:44自分に嘘をついてました
18:49うん?
18:53僕の思いは一つ
18:56工房のような人になりたい
18:58それだけ
19:00おかしなことを言う
19:04では聞くな
19:06貴様の言う工房のような人とは何を指す
19:12人知れず誰かの力になる
19:15そんな人です
19:18誰かのためになりたい
19:20誰かの思いに応えたい
19:22そんな軽い言葉は口にせず
19:24たとえ嫌われようとも
19:26与えられた責務を全うし
19:28大事な人たちを守るそんな人です
19:32ほう
19:34少しは貴様の輪郭が見えてきた
19:38小僧
19:40何者だ
19:42関根家つつじ農園
19:4426代目の党首になる男です
19:50首を縦に振ってくれるまで帰りません
19:53生意気だ
19:56だがいい面構えになった
20:00その昔
20:02似たような佇まいの生意気な赤僧が来たのを思い出したわ
20:08それ僕の師匠です
20:11なるほどな
20:14よかろう
20:16力を貸してやる
20:18本当ですか
20:19ただし
20:21貴様が大僧にのたがった志に背を向けた時
20:26われは貴様を
20:28いや人間を許さんぞ
20:33ゆめゆめ忘れぬことだ
20:41僕は貴様よりも何者かしら
20:48もうすぐ会おう
21:06準優勝者を発表します
21:09Mr. Shoya Sekine, who developed the world's first new-sense cocktail, Kaen, using the Hana-Koubou technique.
21:16Applause
21:37I can't do big things.
21:42But I believe that I can change the world at least once in my life, not 180 times.
21:56And I realized that thanks to my family who supported me.
22:03Who do you want to convey this joy to?
22:07Well, first of all, I want to convey it to the grandmothers in heaven.
22:18And...
22:28Thanks to Shinji, I was able to get the help of the flower farmers.
22:33You are the one who gave me a result that I can trust.
22:42But don't worry.
22:45Yes.
22:49This is just the first step of my plan.
24:03It's not easy to be a consultant.
24:06I really wanted to be a friend of this town.