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埼玉県熊谷市の3軒の住宅で6人が殺害された事件で、殺人などの疑いで逮捕状が出ているペルー人の男が、事件の前の今月13日に前橋市から電車で熊谷市に移動したとみられることが分かりました。警察は、このあと警察署から逃げ出した男が、現場周辺の狭い地域に潜伏しながら一連の事件を起こしたとみて詳しい足取りを調べています。
今月14日から16日にかけて、熊谷市の3軒の住宅で、6人が相次いで殺害されているのが見つかり、警察は、このうち、田崎稔さん(55)と妻の美佐枝さん(53)が殺害された事件について、20日殺人などの疑いで、ペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)の逮捕状を取りました。身柄を確保される際に頭の骨を折った容疑者は、現在も意識不明となっています。
これまでの警察に調べで、ナカダ・ルデナ容疑者は事件の前の今月12日、働いていた群馬県伊勢崎市の食品工場に出勤せず、会社側に「仕事を辞める」と伝えていましたが、13日の昼ごろ伊勢崎市の自宅から13キロほど離れたJR前橋駅から電車に乗り、熊谷市の籠原駅で降りたとみられることが、防犯カメラの映像から分かりました。
ナカダ・ルデナ容疑者は籠原駅の近くの住宅の庭に入り込んでいるのを住民に通報され、熊谷警察署で事情を聞かれていましたが、突然、逃げ出し行方が分からなくなりました。警察は殺人事件の現場周辺の狭い地域に潜伏しながら、一連の事件を起こしたとみて詳しい足取りを調べています。
白石さんの通夜営まれる
今月16日に埼玉県熊谷市の住宅で殺害されているのが見つかった白石和代さん(84)の通夜が21日夜、営まれました。
熊谷市内の斎場には親族や近所の人などが次々に訪れ、突然の死を悼んでいました。
琴のサークルに参加し、友だちづきあいも少なくなかった白石さんは、優しくてきさくな人柄で多くの人から親しまれていました。近所に住む女性は「白石さんはとても親切な人だった。犯人はお年寄りや小さな子どもを殺す必要がなぜあったのか。どうかしている」と涙ぐみながら話していました。
また、近所の男性は「静かな人だった。犯人は本当にひどく、考えられないことをしたと思う」と話していました。
加藤さんの遺族「途方に暮れています」
犠牲となった母親の加藤美和子さん(41)、長女の美咲さん(10)、次女の春花さん(7)の遺族が21日、警察をつうじてコメントを出しました。
加藤家親族一同の名で出された文書には、「家族を突然失い、途方に暮れています。この先、今までどおりの普通の生活ができなくなることを考えると、無念でなりません」と3人の家族を1度に失った悲しみがつづられています。

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