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00:00私どもが非常にわかりにくいことが一つあるんです。
00:04日本人というのは賢い民族だと思うんです。
00:09そして物事がよくわかって、これはずいぶん戦国時代に来たフランシス・ザビエルさんも褒めてくれてます。
00:19非常に褒めてくれてます。非常に褒めてくれてますし、江戸時代の末期に来た人も褒めてくれてます。
00:27近い頃はあまり褒められないですけども、これはあまりパワーを持ちすぎたためだろうと思いますが、
00:35か弱かった頃はずいぶん褒められています。賢い民族だと思います。
00:43それでもわからないことがあるということを今から申し上げるんですが、
00:48それでもわからないことがあると、それは絶対ということがわからない。
00:52絶対ということがわからない。
00:58絶対というのはですね、神様はありますか。
01:04ありますとかありませんとかというのは相対的世界です。
01:08神様はある、ないという相対的世界、これサイエンスの世界が相対的世界、
01:16我々の地球も相対的世界、宇宙も相対的世界、
01:20科学はすべて相対的世界、あるとかないの世界であります。
01:25あるとかないを超えた一点、架空の一点、これが絶対であります。
01:31それが神であるらしいんですな。
01:35それから哲学上の絶対であるらしいんですよね。
01:40それがわからない。
01:41これがわからないと、ヨーロッパがわからないわけであります。
01:44ヨーロッパ文明そのものの基本もわかりにくい。
01:49ところが僕らはわからないんだよ。
01:51なぜわからないかと言うと、あんまりにもクリスチャンが少なすぎるからである。
01:55私はキリスト教の布教に来ているわけではないのでありますが、
02:00絶対ということがわからなければ、大学に入って物事を思考するときに不便であると。
02:11便利不便の話をしているのである。便利不便の話。
02:14工学部でエンジニアになるという訓練を受けるということも大事ですが、
02:21なぜ機械というものは存在するのかと。
02:23なぜ人間というものは存在するのかと。
02:26でも基本的なことを考えるときに、絶対という嘘っぱちを。
02:31神様が嘘っぱちと言うと、進学後の先生がもしおられたら、
02:35私は地獄に行くだけですが、私は相対的世界の人間であります。
02:41仏教徒であります。
02:42仏教徒は相対的世界とはちょっと外れて空というものを信用している人で、
02:48空というものは数学で言うゼロの意味であります。
02:54ゼロ。
02:55あれはね、インドで起こったゼロですよ、ゼロですよというのは、
02:59中国に行くと変な漢字が当てられて空とかもとか言うから、
03:03何だか神秘的になるんですけども、
03:05インド人が数字のゼロを発見したそうですな。
03:10アラビア人と交通しているうちに、
03:14インドの西海岸でゼロが発見されて、
03:19こうしたインドは哲学者の多かった古代ではですね、
03:23それは面白いなと言って出来上がっていったのが大体、
03:27それだけではありませんが、非常に簡単に言うと、
03:30空の思想というのは数学上のゼロは、ゼロは全ての数字が入ると。
03:36そしてゼロは大いなるプラスであり、大いなるマイナスである。
03:42全ての思想がその中に入る、数字が入る。
03:45世界が全て入る。
03:47我々はゼロ。
03:49生命はゼロ。
03:50宇宙はゼロ。
03:52それが空とか無とかいうことであります。
03:55これは仏教である。
03:57仏教でありまして、
03:58これはゴッドとは違うんです。
04:02お釈迦さんの仏教というものは、我々はなじみ深いわけである。
04:07お釈迦さんの仏教はなじみ深いんですが、
04:10お釈迦さんは世界を作ったわけでないんです。
04:15恐ろしいことに、キリスト教の神は世界を作ったわけ。
04:20クリエイターであります。
04:21世界を創造した人、そんな人はいるかは思えないんですけども、
04:27いるということで、ヨーロッパ文明は成立していて、
04:32枝葉に至るまで、隅々まで、つまり文学とか哲学とかというところまで、
04:38それを神を信じていた人でもありますですね。
04:42絶対ということはあると思っているわけです。
04:44私は絶対というものはないと思っているんです。
04:49ないと思っていて、要するに絶対というものは、
04:54わからないということは、我々は日本人だと思わなければいけない。
04:59フランシュ・ザビエルというのをさっき話しました。
05:06この人は面白い人ですね。
05:08いい感じの人だと思うんです。
05:11別に威張った人でもなく、豪傑肌の人でもなく、
05:16平凡な秀才でした。
05:19決して坊さんになろうとは思っていませんでした。
05:23日本にやってくる羽目になって、
05:25日本人が最初に見た西洋人であります。
05:29ところがこの西洋人はね、
05:31スウェーデン人のような青い目をしていなかった。
05:34黒い目と黒い髪でした。
05:36安心したでしょうね。
05:38日本人が最初にスウェーデン人がやってきたら、
05:40びっくりしたんじゃないでしょうか。
05:43ところがこの人はスペイン人と言えるのかな。
05:48フランスとスペインの間にピレーネ山脈という山脈がありますですね。
05:53そのピレーネ山脈をフランスから越えれば、
05:57スペインであります。
05:59髪の毛はだいぶ黒くなってて、背もちっちゃい。
06:03ザビルはそこの人である。
06:05ただしスペイン人では厳密ではなくてですね、
06:08ピレーネ山脈の中にいる、今でもいますが、今でも200万人ほどいますが、
06:17バスク人という少数民族である。
06:19バスク人がどこから来たかは分からないそうであります。
06:23バスク人というのは分からんそうですな。
06:24神戸に神父さんがおられてバスク人であります。
06:29バスク人って何ですかと、日本のアイヌのようなもんですとか言えば、そんなもんかなと思ったりしますけれども、
06:36バスクはフランシュ・ザビエルを産んだわけであります。
06:40バスクは8世紀の頃にキリスト教になりました。
06:45言語はバスク語というのは日本語と似てるんです。
06:50また日本というのは何でも本にして便利な行くのでですね、
06:55バスク語6週間いう本もあるんです。
06:57ロシア語6週間というのは売れると思うんですけど、
07:03バスク語6週間、私はこのバスク語6週間というのを買って5分ほど本を読みました。
07:10それしか、なんだか日本語と構造が似てます。
07:14似てるとかつて言われてきたから読んでみたんですが、やや似てるように思える。
07:20ヨーロッパのように私はどこそこへ行く、私は行く、どこそこへという順序ではないんです。
07:26日本語と似た順序です。
07:29バスク人はどこから来たかというのは昔から謎であります。
07:34バスク語はとても難しい言葉だというのは、ヨーロッパに住んでる人にとってはそうでした。
07:42これはエダハの話をしているようですが、
07:47ザビエルの出たバスクは信仰の厚い、カトリックの信仰の厚いところでありましたので、
07:53ローマの新学校では、神父さんのための外国語学校としてバスク語化というのがありました。
08:04それはとても学生がわからない。
08:07フランス人やスペイン人やドイツ人や何かを習ってもわからない。
08:12日本語を習うようなものであります。
08:13言葉が逆になっていると彼らは思うわけです。
08:18それで、新学校にできた伝説に、ある時神様が悪魔をやっと捉えたんです。
08:25さあ、今度はもうお前を一意味に合わせるから。
08:30どんな語本、何年間言わろうに、あれしろとか言っても、どうぞどうぞと悪魔は平気であります。
08:37ところが、神様が思いついて、3年間お前を岩楼に閉じ込めてバスク語を習わせると。
08:45言ったら、悪魔も真っ青になって、もう悪いことしませんと言ったという。
08:50新学校にそんな笑い話ができているというのは、よほど困難な言葉だったんだ。
08:56日本人が学べば、そうでもないのかもしれません。
09:01そこの出身であります。
09:03どこか、スペインの系統の顔ですから、あるいはイベリア半島という、
09:12ああいう特別なところの顔ですから、ガビエルさんはスウェーデン人と違う顔であります。
09:19で、鹿児島に上陸しました。
09:23そのスポンサーのポルトガル王だったか、スペイン王だったかどっちか忘れましたが、
09:32船がザベルさんを降ろしますと、1週間経って出て行きます。
09:35その出て行く船に手紙を書く。
09:38ザベルさん、鹿児島の海岸で見ただけの1週間の見聞を書いて、
09:47実に正確な日本描写、日本人論を展開して、この国は征服すべきでないと。
09:55決してここの国に来てはだめだと。
09:57これは皆、名誉心の強い、そして敵に対してはよく戦う人々であると。
10:05そして賢いというようなことを書いて送ったんですが、
10:12そのザベルさんが、書簡集、ザベルさんはずいぶんその報告のためにいい感じの文章です。
10:21その書簡集があります。
10:22岩波文庫にあります。
10:23九州の田舎の人に説教してましたらですね、田舎の人が質問があるんですが、どういうことかと。
10:34そんなに神様がすべてを見備わしていらっしゃるなら、どうして我々は発見されることが遅かったのでしょうと。
10:47これはすごいと思いませんか。
10:49神はすべてを見備わせる、この世界を作って、そしてすべてを人間を作って、自分に似た姿として人間を作って、
10:58そうしてすべてを見ておると。
11:01そうした日本人だってはじめからわかっているはずなんですが、
11:05はるばると、つまり日本の戦国時代にやってきて、
11:10ザベルさんが発見したわけであります、日本。
11:16神はすべて水を流していると言ったら、真面目な質問として、からかった質問じゃないんですよ。
11:21どうして神様は我々を遅く発見したんだろうと。
11:29このザベルの手紙によりますと、この質問に答えられるのは、私は答えたと。
11:35どう答えたか知りませんが、これは私はアリストテレスの哲学をやっててよかったと。
11:40つまり論理と習字。習字というのは、悪い言葉で言うと、いいくるめの言葉ですな。
11:50上等に言うと習字学、あるいは論理学をやっててよかった。
11:56日本に以後来る宣教師は、ぜひギリシャ哲学をやったものをよこしてもらいたい。
12:07はじめから神様と言って言うだけではついてこないと。
12:11この国の人はちゃんとその知的に反応して、知的にそのものを理解しようとしているという意味であります。
12:21ザベルという人は、これは余談になりますが、私は日本のキリスト教の運命として話しているんですが、
12:27そして絶対ということは、日本人が分かりにくいということを話しているんですが、
12:32ザベルさんは、私は行ってみたから、私はザベル好きでしたからね。
12:42今でも好きですが、プレーネ三名を超えてですね、
12:47向こうがスペイン側の山本のところにお城がありました。
12:53鉄の錆びの塊のようなお城でした。
12:58お城といっても、キャッスルというのは、町のこと、城壁のことですが、
13:06単独の防衛城のお城のことであります。
13:11フォートというか、ドンジョンというか、防衛城の砦のようなお城です。
13:17もう中に入ると、大変息苦しいほど岩の中のような、大変ないいお城でしたが、
13:24そこに生まれましてですね、王子様であります。
13:32タリに出て行ったのは、ソルボルに入ったんですけど、哲学をやりたかった。
13:37ギリシャ哲学をやりたかったわけで、防災になりたかったわけではないんだよ。
13:41本命、陸上競技も好きで、100メートルか50メートルか知らないけど、
13:47走るのを楽しみにして暮らしているような青年でした。
13:52ただ、この青年を目につけた、一人の気味の悪い消費軍人、
13:59これは、これもバスク人ですが、
14:03イグナティオ・ロエラ、皆さん、社会科で、西洋史で記憶されたはずですが、
14:09イエズス会の創始者であります。
14:12当時は創始者じゃなくて、単に足を傷つけられて、
14:17少し足の不自由な学生でした。
14:21ソルボルの老学生といいますか、いい歳で学生になって、
14:26スペインのバスク地方の貴族なんですけど、
14:29いい歳で学生になっていて、何だか知らないけど、
14:33物覚えが悪くてしているんですけど、
14:38何か変なお化けのような志を持った人でした。
14:44当時、プロテスタントが出てきましてですね、
14:49プロテスタントが出てきましてですね、
14:51カトリックはこうなってきて、
14:53もうカトリックは滅ぶかもしれない、
14:55ローマンカトリックは滅ぶかもしれない、
14:59ということを必要以上に思っていた人でした。
15:03自分は神父さんじゃないんですよ。
15:07普通のどっかの兵隊に行って、
15:11戦争で足を傷つけた人なんですけども、
15:15何か知らないけど、さっきの明治、
15:18幕府が破壊して明治維新が起こって、
15:21主を失った知識人、
15:26つまり侍たちが、
15:28新しい主としてクリスチャンになった人が多いと、
15:32新島城、ゼオもあるいはそうかもしれないと、
15:34私は言いましたが、
15:36イグナチオ、ロエラもそうでした。
15:38焼夷軍人になったために、
15:40国王のために働くことができないと、
15:43それよりもマリアのために働きたいと、
15:47プロテスタントにはマリアがありませんが、
15:51カトリックではマリアは大事なものであります。
15:55別に神様じゃありませんけども、
15:57神様はあくまでも三位一体ですから、
16:00父と子と精霊ですが、
16:02マリア様が導いてくれると、
16:04マリア様に使える方がナイトとして気分がいる。
16:09はるかにバンチに行ってですね、
16:12キリスト教の教えを広げることで、
16:18カトリックを回復しようと。
16:20それまではヨーロッパだけだった。
16:21今まではヨーロッパだけだったと。
16:23アジアへ行こうと。
16:25インドからもっと向こうへ行こうと。
16:26インド及びその向こうに行こうと。
16:28そのために、
16:30同志を募ろうと。
16:33それでロエラはザビエルを見込んだんですな。
16:40ザビエルは逃げ回ってたわけ。
16:41そんな宣教師みたいなの嫌だ。
16:44坊さんは嫌だっていうので逃げ回ってて、
16:47芝居に捕まったんですな。
16:49捕まってしまって、覚悟して。
16:53今パリにモンマルトルというところ、
16:56絵描きのたくさんいた19世紀の印象派の
17:00聖地のようになっているところですが、
17:02なんでもない丘であります。
17:04当時はモンマルトルの丘に言っても、
17:07本当に丘だったでしょう。
17:09都会化されてなかったと思いますが、
17:11そこへ登って、
17:137人の同志が結束したのが、
17:16イエズス会であります。
17:17今、日本では常治大学ができてますが、
17:21そのイエズス会で派遣されてきたのが、
17:23フランシス・ザビエルであります。
17:26そこで徳川幕府が金勢しました。
17:31キリシタンは。
17:32てけえと。
17:35それは恐るべき、
17:37憲法以上の恐るべき、
17:41ただ一過剰の憲法でした。
17:45我々は今ここにおるんですけれども、
17:48先あるとかないとかという相対的な世界を超えた絶対的なものと申し上げました。
17:58その空は別だと。
18:05空は別だということをしきりに言っているのは、
18:07ここにお坊さんが一人いらっしゃいまして、
18:10その人は私の知り合いですな。
18:13大徳寺のお坊さんですな。
18:15空は別であります。
18:17空は別でありますが、
18:20そのあるとかないとかを超えた絶対、
18:23そしてその絶対者が世界を創造するわけです。
18:29そして神は今でも作りつつあるわけです。
18:32それから火山、それから海の変化、
18:37それから海底の変化、
18:41それからいろんな地球環境や宇宙環境、
18:47作りつつあるわけです。
18:50ですからそんなことが世の中にあり得るか、
18:55サイエンスはそれは認めません。
18:56無論サイエンスは、ヨーロッパで起こったサイエンスは、
18:59無論相対的な世界であります。
19:01しかし、その絶対ということがですね、
19:07分からないとどうもうまくいかないんじゃないかという話を、
19:13だんだん、何も苦しさにならなくてもいいんですが、
19:17その絶対ということを分かりましょうという話に、
19:20今日はどうもなりそうですね。